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二十歳の火影 講談社文庫
419円
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 講談社 |
| 発売年月日 | 2004/07/01 |
| JAN | 9784061830592 |
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二十歳の火影
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二十歳の火影
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商品レビュー
4.2
10件のお客様レビュー
宮本輝の青春時代から…
宮本輝の青春時代から作家デビューまでを描いた自伝的エッセイ。「青が散る」など作品のモチーフとなった出来事についても語られていて、ファン必見のエッセイ集です。
文庫OFF
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
流転の海を読みながら、合間にこのエッセイ集を読み直して見た。引っ越しで棚を取り外すときに生きたまま釘で打ち付けられたトカゲについて描いた文章を、初めて読んだ四十数年前と同じ衝撃で読んだ。この優れた作家の根っこにあるものが見事に表現されていた。
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元来、人の話を聞くのが好きだし、そこに勝手だが自分の姿を重ね「自分ならどうするか?」などと思い悩むことがすきだ。この行為に意味があるのか、ないのかなんてどうでもよくて、それを単純に楽しむ自分がいる。つまるところ、エッセイというものはそんな僕にとっての格好の大好物なのである。本書も...
元来、人の話を聞くのが好きだし、そこに勝手だが自分の姿を重ね「自分ならどうするか?」などと思い悩むことがすきだ。この行為に意味があるのか、ないのかなんてどうでもよくて、それを単純に楽しむ自分がいる。つまるところ、エッセイというものはそんな僕にとっての格好の大好物なのである。本書もその例に漏れない。 宮本輝さんを知ったきっかけは「錦繍」だった。10年振りに再開をはたした男女手紙のやり取りが続くだけという単純な構成にもかかわらず、そこに儚くも強い情、そして過去の精算と新たなる旅路をひしひしと感じた。衝撃だった。そして没頭して読みふけったことを昨日の事のように思い出せる。 あの読書体験以降、ぼくは宮本輝さんの本を折に触れて読むようになり現在は4冊目だ。あの時の胸の高鳴りと、それでいて妙に俯瞰してみえた自分を取り巻く世界の輪郭は、もしかしたら自分のモノではなく宮本輝さんのみていた世界なのかもしれない。いやきっとそうなのであろう。 本書、二十歳の火影も同様に宮本輝さんの半生を追体験できる良書であった。複雑な家庭、そして両親に挟まれる子の感情、悶々と過ごした学生時代、鬱屈とした感情の数々。濃厚な読書時間を過ごせる本なので、ぜひ、1人でも多くの人に読んでもらいたい。
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