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真剣師小池重明 幻冬舎アウトロー文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 幻冬舎 |
発売年月日 | 1997/04/10 |
JAN | 9784877284596 |
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真剣師小池重明
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真剣師小池重明
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商品レビュー
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なんとも駄目な男が…
なんとも駄目な男がいた。だが憎めなかった。幾度もトラブルを起こし、そのたびに平謝りするも、またトラブルを起こす。 が、将棋盤を前にしたときは別だ。多くの人々がその男の勝負に魅了された。 まさに人生を「疾走」していった小池氏の人生が綴られている。
文庫OFF
実在した「真剣師」である小池重明の半生を綴った長編小説。 小池は将棋はべらぼうに強いが、ギャンブル、酒、女にのめり込む癖があっために、アマ棋士では当時最強だったにも関わらず将棋界から追放を喰らったという破天荒な人物であった。 「偏り」とは「才能」であると言える。何かにそこまで入...
実在した「真剣師」である小池重明の半生を綴った長編小説。 小池は将棋はべらぼうに強いが、ギャンブル、酒、女にのめり込む癖があっために、アマ棋士では当時最強だったにも関わらず将棋界から追放を喰らったという破天荒な人物であった。 「偏り」とは「才能」であると言える。何かにそこまで入れ込めること自体が並大抵のことではない。 人は長期的にも短期的にもさまざまなことにバランスを取ろうとする。しかし、それは凡人の発想で、圧倒的な才に恵まれてそれを自覚してしまった人は圧倒的にそれに偏ってしまう。将棋にしろ、スポーツにしろ、仕事にしろ、このように圧倒的にバランスを失ってしまう人は一定数存在する。 また小池の面白さはその人間臭さにある。高圧的で孤高を貫くのではなく、どこか小物で長いものに巻かれる性質がある。圧倒的な才能と人間臭さを併せ持つというこの二面性が彼をより味わい深い男にしているではないか。 自分はここまでバランスを崩すことがないから、このような人物が(多少誇張されているとしても)実在して、壮絶な人生を歩んだということが非常に興味深い。ふとしたときに自分の「まともさ」に失望することがあったが、本当にそのような「才能」ひいては「偏り」を持つことが幸せなことなのかを再考させられた。 「将棋盤の前に座っているときだけが幸せでした。盤の前に座り、駒の動きを見つめている。そこには他に何も介入してくるものがないのです。」本文より
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※このレビューにはネタバレを含みます
将棋の棋士については関心がなかったのだけど、ロマン優光さんがコラムで幻冬舎アウトロー文庫について触れていた際に大好きな本として揚げていらっしゃり、随分前に買った。そうして読んでみると、本当にめちゃくちゃで最高に面白い。将棋の世界で圧倒的に強いのにアマチュアで、プロをどんどんなぎ倒していくのが痛快だ。しかし人生については下手ばかり打ち、袋小路に突き進んでいくのが凄い。将棋の腕前でいくらでもうまくやれただろうし、他の博打にさえ手を出さなければなどと思うのだが、しかしそこで下手を打つところがチャーミングで、応援したくなる。才能とは、幸福とは、など大いに感じさせられる。
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