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迷走する物理学 ストリング理論の栄光と挫折、新たなる道を求めて
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | ランダムハウス講談社 |
発売年月日 | 2007/12/14 |
JAN | 9784270002926 |
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迷走する物理学
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迷走する物理学
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商品レビュー
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超ひも理論に対する量子重力論側からの批判。 というレベルを遥かに超える自然科学に関する認識論・科学哲学と科学者の集団的な社会力学に関する本である。 ここ30年間程度の物理学の流れに即したトーマス・クーンの「科学革命の構造」みたいな本というのが一番適切かもしれない。 著者...
超ひも理論に対する量子重力論側からの批判。 というレベルを遥かに超える自然科学に関する認識論・科学哲学と科学者の集団的な社会力学に関する本である。 ここ30年間程度の物理学の流れに即したトーマス・クーンの「科学革命の構造」みたいな本というのが一番適切かもしれない。 著者によると、超ひも理論の問題は、背景依存の理論であることで、背景非依存の理論でなくては、現在の物理学の課題、例えば、相対性理論と量子力学の統一、量子力学の解釈、ダークマターやダークエネルギーなどの謎に答えられないとのこと。(背景依存とは、「空間」とか、「時間」の構造が理論の「背景」としてフィックスされているということ。量子力学や超ひも理論は背景依存であるのに対して、相対性理論は背景非依存である) 超ひも理論関係をある程度読んだ後でないと難しい面もありそうだが、非常にスリリングな本である。 あと、この本の魅力は、物理学の学会内でのパワーポリティクスや性・人種差別などもストレートに論じているところ。そしてその目的も暴露趣味のものではなく、視点はあくまでも健全な知識の創造に向けての社会学的な分析で、好感がもてる。 こうした知的な懐の深さはどこからくるのか。それは、どうも哲学者ポール・ファイヤアーベントからの影響らしい。 これには、かなり驚いた。 ファイヤアーベントは、1冊読んだくらいなんだけど、徹底した相対主義者で、「占星術も物理学もそれを信じる人にとっては等価である。よって学校では両方教えるようにしよう」みたいなことを本気で言う人だからね。 著者のリースモーリンは学生時代に現代物理学の研究のあり方になやんで、やめようかと思ったときにファイヤアーベントを読んで、元気をもらって、続けるようにした、そうだ。 ファイヤアーベントに手紙を書いたら、返事がかえってきたとか、実際にあって話す事ができた、とか、かなりミーハー的な尊敬の眼差しがストレートに伝わってきて、楽しい。
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ストリング理論. それは重力も素粒子も正しく記述することを謳い,世界にはまだ見られたことの無い次元があり,いまわかっているよりずっと多くの粒子があるとしている.同時に,すべての素粒子は,単純で美しい法則に従う一個の存在-ストリング-のいろいろな振動によって生じると唱える.
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ストリング理論の抱える問題点(背景依存,理論が唯一でない,有限性の証明がまだ,・・・)を説明してある. プランク長が基本定数だとすると,特殊相対性理論と両立しない(長さは観測者に依存する),などの課題もあげている. 量子重力への背景非依存のアプローチもいくつか解説している. 全体...
ストリング理論の抱える問題点(背景依存,理論が唯一でない,有限性の証明がまだ,・・・)を説明してある. プランク長が基本定数だとすると,特殊相対性理論と両立しない(長さは観測者に依存する),などの課題もあげている. 量子重力への背景非依存のアプローチもいくつか解説している. 全体にストリング理論に非常に厳しく,余剰次元や超対称性にも批判的だ. ストリング理論と他の量子重力理論を同じ目標への2つのアプローチとは考えずに,きわめて対立的に描いている. 大学ポストや予算などをストリング派が握っていて苦い思いをしているらしく,そのあたりの指摘が後半で延々と述べられており,第三者としては辟易してしまう. せっかく面白いテーマなのに...
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