商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 径書房/ |
発売年月日 | 2007/07/26 |
JAN | 9784770501974 |
- 書籍
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神の火を制御せよ
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神の火を制御せよ
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商品レビュー
3.8
11件のお客様レビュー
戦争の惨さは計り知れない。数人の政治家、軍の上層部の意思だけで多くの国民を巻き添えさせるのはあまりにも酷い。現代でも北朝鮮、中国など共産、独裁主義的な国家では国民の意思の自由が無惨にももぎ取られ政府の言うなりにならざるを得ない国を見ると「同じ人間なのになぜ」が浮かぶ。「人間の貪欲...
戦争の惨さは計り知れない。数人の政治家、軍の上層部の意思だけで多くの国民を巻き添えさせるのはあまりにも酷い。現代でも北朝鮮、中国など共産、独裁主義的な国家では国民の意思の自由が無惨にももぎ取られ政府の言うなりにならざるを得ない国を見ると「同じ人間なのになぜ」が浮かぶ。「人間の貪欲さ・孤独であるが故の恐れて独裁的制裁」は余りにも浅ましく見える。日本人に生まれてきて良かったと実感するが、国内外の情勢を冷静に判断できる諸外国に恥ずかしくない首相であってほしい。
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原爆開発に関わる多くの人々の苦悩と喜び(?)を見事に描いた問題作。非常におもしろかったので、読後、オッペンハウマーの伝記も読んでしまいました。単に歴史の転換点となったプロジェクトの話しというだけでなく、自分自身の仕事を時間軸でその位置付けを考えるきっかけになりました。
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原題『Command the Morning』は旧約聖書「ヨブ記」の一節からの引用されている。 “お前は一生に一度でも朝に命令し 曙に役割を指示したことがあるか” 「朝に命令」し、「曙に役割を指示」するのは神のみ業であり、「お前は一生に一度でも朝に命令~」したことがあるかとい...
原題『Command the Morning』は旧約聖書「ヨブ記」の一節からの引用されている。 “お前は一生に一度でも朝に命令し 曙に役割を指示したことがあるか” 「朝に命令」し、「曙に役割を指示」するのは神のみ業であり、「お前は一生に一度でも朝に命令~」したことがあるかという言葉には、信心深く豊かに生きながらも不条理な災難に見舞われ、やがて世界を、自己中心的にみるようになっていたヨブをたしなめる意味がある。 これはアメリカの小説家による、加害者側の視点で描かれた原爆小説だ。著者パール・バックは『大地』などで知られるノーベル賞作家である。 「マンハッタン計画」に関わった実在の科学者たちをモデルに、その開発過程と葛藤に彼らの恋愛、夫婦や親子の確執、ソ連との諜報戦を盛りこんだ、原爆のもたらした悲劇や、その成否を問うものというよりは純粋なエンターテインメント作品。 主人公は美貌の女性科学者・ジェーン。彼女の目を通して、科学者たちがどのような思いを抱いて原爆を開発したのか、なぜ、それを日本に投下したのかを描いてゆく。 著者はジェーンに「原爆は使用させてはならない」と言わせている。本書が書かれたのは1959年。冷戦真只中という世界情勢であることを考えるとすごいことだが、原爆を使用することで起こる悲劇の実態には全く触れられていない。 原爆を投下された都市が、そこに生きている人びとがどうなるのか。 実体もなく、痛みを伴っていない描写で終始したあたり、最初は「パール・バックでもこの程度か」と思った。しかしエンターティメント作品として世に出て読まれるものであると考えると、これが当時の開発国側の、ヒロシマ・ナガサキの一般的な国民の認識度だったのかとも思う。 科学の力を使い、神のごとき力を得たと思い、「朝に命令」しようとした人間たちの驕りと無責任を描いた点で、読んでみるべきと言える作品。
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