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蓼喰う虫 新潮文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 新潮社/ |
| 発売年月日 | 2012/08/01 |
| JAN | 9784101005072 |
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蓼喰う虫
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蓼喰う虫
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商品レビュー
3.4
80件のお客様レビュー
離婚を決めた夫婦の話…
離婚を決めた夫婦の話。盛り上がりには欠けるけど、単純に一言では言い表せない夫婦間の感情が描かれています。
文庫OFF
谷崎潤一郎は、好きな作家のひとり。 「細雪」が好きで、何年かごとに読み返してます。 ただ、他の作品は全部を読んでいるわけではなく、どれもだいぶ前なので、どんな内容だったのか。どれを読んだのか?もあやしくなってきました。 というわけで、ぼちぼち読んでいこうかと。 タイトルに惹かれて...
谷崎潤一郎は、好きな作家のひとり。 「細雪」が好きで、何年かごとに読み返してます。 ただ、他の作品は全部を読んでいるわけではなく、どれもだいぶ前なので、どんな内容だったのか。どれを読んだのか?もあやしくなってきました。 というわけで、ぼちぼち読んでいこうかと。 タイトルに惹かれて、読んでみました。 主人公の要(かなめ)は、妻の美佐子との間が冷え切っている。 とはいえ、好みや価値観は似ていて、それは今も変わらない。 いずれ離婚するともう決めているのだが、では、それをいつにするのか。義父にも我が子にも言えないまま、どちらもはっきり言い出さない日々。 それはまあ、言いづらいでしょう。理解できないことはないですよね。 一緒に暮らした年月から、共に行動する時にも阿吽の呼吸があったりもして。 それなら離婚しなければいいじゃないの?と言いたくなるような。 結婚してしばらく経った夫婦がセックスレスになるって、どこにでもあるような話。 だが、主人公にとっては、それは重要なポイントで、おそらく妻にとってもそうなのだ。 主人公がうだうだ悩んでいるので、草食系なのかと誤解しそうになりますが、違います!(笑) 娼館にルイズという馴染みの娼婦がいて、落籍してくれとせがまれ、家を持たせる話をしているほどなのだ。 そして、妻が夜中にすすり泣く声を聴いたりもしている。 この夫、冷血‥? 妻が夫の友人と付き合い始めるのを公認し、むしろそう仕向けた。おっと~ これは、どこにでもある話じゃありません。 谷崎潤一郎は、最初の妻・千代と小説家仲間の佐藤春夫との仲を公認していました。 1921年(大正10年)、妻を譲ると話していたのを気が変わって覆したため、佐藤春夫とは絶交。(←ほらもう、実際に思いっきり、うだうだして…) 1930年(昭和5年)に、結局離婚することになった時に、「関係者全員の合意をもって、千代は佐藤春夫と再婚する」と発表したため、「細君譲渡事件」と騒がれました。 「蓼食う虫」は、離婚の前年に発表、なら佐藤春夫がモデルなのか?と思ったら。 千代を別な男性に近づけていた時期がモデルらしいです。はあ?(笑) 具体的な描写は、私小説のように事実そのまま、というわけではないと思われますが。 美に耽溺する傾向、妙に面白く読ませる才能、が発揮されますのでね。 谷崎自身は最初、芸者のお初が好きだったのだが叶わず、その妹の千代との結婚を選択。 ところが、2年後には千代の妹のせいを好きになってしまう。「痴人の愛」のモデルになった少女です。 天才・谷崎潤一郎、困った男。 何しろ、女性がインスピレーションの源なので‥ 後書きに「フェミニズム」という言葉が何度も出てきますが、女性の権利の話ではなくて、彼の場合は「女性崇拝」とでもいいましょうか。 まだ「姦通罪」もあった時代。 谷崎はそういうことではないのだ、と言いたかったような感触もあります。妻のことをある意味では尊重していたのではないかと。本人のつもりとしては、ですが。 作中、美佐子の父とは人形浄瑠璃を一緒に見に行く仲で、義父は若い妾を連れてくる。 美佐子自身は父の妾と一緒になるのが嫌だから、滅多については来ない。 この妾というのも、要にとっては本来の好みとは違うような感じもありつつ、「こういう人形のような女が意外といいのか」というような感覚で見てるんですね。オイオイ‥ 理想の女性を追い求め、そうでない女性の魅力も知ろうとする、そういう自分のことも観察しているのですね。 人形浄瑠璃を見た時の経験や、引き込まれていく様子、匂いや温度まで伝わってくるような描写は、谷崎自身の体験じゃないでしょうか。 人形浄瑠璃は生で2回見たことがあり、テレビではもっと見ているので、演目の内容はわかります。人形がどんどん生き生きとして見えてくるんですよ。 当時の芝居見物の雰囲気、実感がありあり。 夫婦の日常生活にしても、時代の空気を伝えてくる面白さがありますね。 「細雪」以外の作品は、いくつも読んだはずですが~ 2、3作目でドン引きしてしばらく読むのをやめたこともあったはず。 はたして、この作品はどうだったのか? 若い頃に読んだら呆れたか、憤慨した可能性もありますね。 今回は、とても面白く読みました! 人と人とのつながりは、男女でなくとも複雑で流動的。 いや人生いろいろ、ありますよね‥ と今となっては思います。はてさて?
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この小説の本題は、老人の口を通して語られる古い日本的価値に対する賛美であるように思いました。少々強引に挿入される浄瑠璃の描写がくどすぎるほど詳細で、本筋より力が入っていますからね。「陰影礼賛」を小説に仕立て上げたらこんな感じかな。
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