狐狸庵読書術 河出文庫

遠藤周作【著】

• 販売会社／発売会社: 河出書房新社/河出書房新社
• 発売年月日: 2007/06/20
• JAN: 9784309408507

商品レビュー

2024/07/09

遠藤周作の、本や読書にまつまるエッセイを集めたアンソロジー。今までどの本で既出なのかのリストが最後についているのは親切。どこかで読んだものも内容が重複する話もあるが、ひとつのテーマで、考えられて配列されたアンソロジーで読むとまた新たな印象があって興味深い。

2016/09/02

「味読」という言葉は使えるな。

あまり興味のない作家のエッセイは読むもんじゃないな。
文体、内容も固めでまさに寝転がって読むような本ではなかった。

2011/04/27

読書術と銘打っているいるが、大して読書術や作家論にページ数を割いているわけでなく、一冊の本としてはやや残念な出来となっている。
書き下ろしの単行本を文庫化したものではなく、エッセイや評論を編纂したものなので仕方ない面もあるのだけど。
正直１・５・６章だけ読めばそれで十分のような気がした。
遠藤周作の読書術は至って明快なのだが、反面相当な根気がいる方法だと思う。
乱読よりも一人の作家の全集を読み込み、その作家の読んできた作品を読むことを薦めている。
例えば遠藤周作を小説からエッセイまで全て読み込んで、そこから彼の好きなモーリヤックやグリーンといった小説家に移行する・・・というもの。
個人的には無理だと思った。
どんなに優れた作家であろうが駄作・駄文を読むのは飽きるし、何より乱読してしまった今からそういう読書法を実践しても遅いだろう。
また偏りも出てくるに違いない。
そういう意味で遠藤周作は偏った作家であるとは思うので合点はいくのだけど。