商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
発売年月日 | 2006/06/30 |
JAN | 9784480088673 |
- 書籍
- 文庫
八月の砲声(上)
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八月の砲声(上)
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商品レビュー
3.6
16件のお客様レビュー
第一次世界大戦はなぜ始まったのか分からない戦争だと感じます。 世界史の授業で「第一次世界大戦はセルビアの青年がオーストリアの皇太子を暗殺したことで始まった」と習いましたが、実際に第一次世界大戦の主役(?)になったのは、イギリス、フランス、ロシア、ドイツなど…。 小国の小競り合...
第一次世界大戦はなぜ始まったのか分からない戦争だと感じます。 世界史の授業で「第一次世界大戦はセルビアの青年がオーストリアの皇太子を暗殺したことで始まった」と習いましたが、実際に第一次世界大戦の主役(?)になったのは、イギリス、フランス、ロシア、ドイツなど…。 小国の小競り合いから、大国を巻き込んだ世界大戦に発展していく過程を描いた小説。 各国の政策決定における属人的な人間関係や嫉妬、意思決定プロセスの硬直化、各国間の同盟関係などにより、戦争へのモーメンタムが雪だるまのように加速して、ヨーロッパ中が戦争になだれ込んでいく過程がリアルでした。(そのような各国の政治家を表現した『夢遊病者たち』という本も面白かったです)
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第一次世界大戦をピューリッツァー賞作品で改めて確認。時代系列としては「坂の上の雲」の続編を読んでいるようでありつつ、新たな「失敗の本質」を読んでいるような気分になった。サラエボの暗殺事件など単なるきっかけでしかなく、各国が進めていた軍事作戦は一旦動き出すと中止や変更の柔軟さもなく...
第一次世界大戦をピューリッツァー賞作品で改めて確認。時代系列としては「坂の上の雲」の続編を読んでいるようでありつつ、新たな「失敗の本質」を読んでいるような気分になった。サラエボの暗殺事件など単なるきっかけでしかなく、各国が進めていた軍事作戦は一旦動き出すと中止や変更の柔軟さもなく、大戦となる結果は避けようがないように思われた。欧州の覇権を巡る、または領土を巡ることが戦争の動機になるのは100年経った今も変わらない。フランスにとっては普仏戦争で負わされた賠償金やアルザスの怨恨があったが、開戦となるとどこの国も世論は好戦的な印象。カイザー・ヴィルヘルム2世こそが悪の根源のように読み取れてしまった。はったりをかますために進軍をしながら皇帝はベルギー侵攻を中止させようとし、モルトケ参謀総長が計画を今さら変更できないとして大戦は火蓋を切った。そこそこのボリュームだが意外な史実がたくさん知れて非常に魅力的な本。日露戦争の観戦武官もたくさんいたのに、銃剣突撃こそが勝利の鉄則と今だに考えられていたり、短期決戦で決着を着けると誰もが思っていたり、何だか旧日本軍と共通した感覚が見えてしまった。
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第一次世界大戦の詳細な推移については、ほとんど知るところがなかったのだが、この著作によって、まるでドキュメンタリー映画を見るかのようにその経過を辿ることができる。
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