商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 小学館 |
| 発売年月日 | 1995/11/17 |
| JAN | 9784091910158 |
- コミック
- 小学館
11月のギムナジウム(文庫版)
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11月のギムナジウム(文庫版)
¥618
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商品レビュー
4.2
22件のお客様レビュー
11月になると開きたくなる短編集、もう何度読み返しただろう。 ヨーロッパのひんやりとした晩秋の空気が、どのお話の背景にも流れている気がする。 表題作は『ローマの心臓』のプロットとか。実は『トーマの心臓』、初めて読んだときはよくわからなかったのだけど(当時高校生)、後から「11月...
11月になると開きたくなる短編集、もう何度読み返しただろう。 ヨーロッパのひんやりとした晩秋の空気が、どのお話の背景にも流れている気がする。 表題作は『ローマの心臓』のプロットとか。実は『トーマの心臓』、初めて読んだときはよくわからなかったのだけど(当時高校生)、後から「11月のギムナジウム」を読んであれはそういうことだったのか〜となんとなく理解できたという思い出がある。だからこのお話には感謝している。ただ「11月の〜」が「トーマの心臓」の縮小版かというとそうではなく、お話としては別物。ユーリのバックグラウンドとか、トーマの死因とか、オスカーとユーリの関係性とか、各キャラクターの性格とかは違うので、好みが分かれる気がする。私はシンプルでカラッとした「11月の〜」の方が好きかもしれないです。 あとはこの短編集、10〜12歳くらいの、子どもと青少年の間という微妙な年齢の子たち、そしてその年齢だからこその物語を描いているのが興味深い。 この年齢層だからこそ、妖精が見える。幽霊と話せる。生き別れのきょうだいと会ってすぐに信頼し合える……。 初めて読んだときはその年齢層に近かったけど、今や自分の子どもがその年齢に近づいているという現実。長くひとつの作品を読んでいるとそういうことも起こります。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
以前読んだのは同じ小学館文庫だが旧版(カバーイラストが萩尾望都ではない)で、収録作品も異なる。 今回初読だったのは、「もうひとつの恋」と「セーラ・ヒルの聖夜」。 どういう経緯で前回の文庫化の際に未収録だったかは知らねども、今回躍り出た2作によって、一冊の本として豊かになった。 まずは「もうひとつの恋」、本書で唯一コメディ。 大いに息抜きできる。その上ただの箸休めではなく、「双子」の系列で意義深い。 そして「セーラ・ヒルの聖夜」。 冒頭の表題作と呼応するように、またも「双子」テーマ。 しかも家族を前面に押し出してきて。 一冊の中で何度も「双子」と「家族」が手を変え品を変え現れる。 これが作者にとって切実でなくて何と言うのか、というところまで考え抜かれたセレクト。 この文庫本自体が美しい。 ■11月のギムナジウム 45p 既読。 ■秋の旅 24p 既読。 ■塔のある家 31p 既読。 ■もうひとつの恋 40p 初読。 ■かわいそうなママ 31p 既読。 ■白き森白き少年の笛 32p 既読。 ■セーラ・ヒルの聖夜 80p 初読。 ◇エッセイ―一九七〇年代の東京パラダイス:羽仁未央(エッセイスト)
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11月になったら読もうと決めていた7編を収めた萩尾望都さんの初期短編集。 表題作は、あの「トーマの心臓」の原型となった作品。50ページ足らずの短編だけどとても魅了させられました。 最後の「セーラ・ヒルの聖夜」には涙。偶然に自分たちが双子と知ってしまった兄妹のお話。子どもの方が断...
11月になったら読もうと決めていた7編を収めた萩尾望都さんの初期短編集。 表題作は、あの「トーマの心臓」の原型となった作品。50ページ足らずの短編だけどとても魅了させられました。 最後の「セーラ・ヒルの聖夜」には涙。偶然に自分たちが双子と知ってしまった兄妹のお話。子どもの方が断然大人で冷静なのが印象深い。 かつての憧れの中の外国(ヨーロッパ)の雰囲気(お城、妖精、薔薇)が溢れててうっとり。 同年代の羽仁未央さんのあとがきも良かった。 「トーマ」を読んでまた、読み返そうと思う。
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