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頼むから静かにしてくれ(2) 村上春樹翻訳ライブラリー

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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 中央公論新社 |
発売年月日 | 2006/03/10 |
JAN | 9784124034967 |
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頼むから静かにしてくれ(2)
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頼むから静かにしてくれ(2)
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商品レビュー
3.9
12件のお客様レビュー
どうしようもなさ。情けなさ。 斜め半歩下ったところにある感情。 「頼むから静かにしてくれ」 自分のだらしなさは棚に上げて、相手には厳しく当たる。 自分の人生がうまくいくはずないんだという決めつけが根幹にあるからなのか。 女は現実的で、男はロマンチスト。 自分が焦燥していると...
どうしようもなさ。情けなさ。 斜め半歩下ったところにある感情。 「頼むから静かにしてくれ」 自分のだらしなさは棚に上げて、相手には厳しく当たる。 自分の人生がうまくいくはずないんだという決めつけが根幹にあるからなのか。 女は現実的で、男はロマンチスト。 自分が焦燥しているときほど、周りの人たちは能天気に明るく感じられる。
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初期短編集なので、傑作揃いの「大聖堂」と比べるとやや小粒な印象はあったが、どの短編もじわりと効いてくるユーモアの感覚や、人生に突き放されてにっちもさっちもいかない場所に放り込まれた人間のどうしようもなさを描いていてとてもよかった。短編だからこそできるクリーンな切れ味が沁みる。レイ...
初期短編集なので、傑作揃いの「大聖堂」と比べるとやや小粒な印象はあったが、どの短編もじわりと効いてくるユーモアの感覚や、人生に突き放されてにっちもさっちもいかない場所に放り込まれた人間のどうしようもなさを描いていてとてもよかった。短編だからこそできるクリーンな切れ味が沁みる。レイモンド・カーヴァーの作品は地味と言ってしまえば地味なんだけれども、奥底からじわりと何かが溢れ出てくるような読み味。「大聖堂」を読んだ時にも思ったが、なかなか読みこなすには力量が必要なのではないか。
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どのお話も本当ストーリーとしては完成されているはずなのにどこかに欠損を感じる。それは本心がまるまる書かれていないから。 けれどそれがレイモンドカーヴァーのハイセンスなところ。文章化せず、ちょっとした態度で伝える。 「こういうのはどう?」であれば、そこに結末は書かれていないど、諦...
どのお話も本当ストーリーとしては完成されているはずなのにどこかに欠損を感じる。それは本心がまるまる書かれていないから。 けれどそれがレイモンドカーヴァーのハイセンスなところ。文章化せず、ちょっとした態度で伝える。 「こういうのはどう?」であれば、そこに結末は書かれていないど、諦めとも言える彼の態度から、想定と異なる田舎暮らしへの決心を感じる。 表題作の「頼むから静かにしてくれ」も、過去の奥さんの浮気を許すのだろうと言うことが、最後のシーンから想像つく。 これらの文章化されていない部分は、もしこれらの出来事を友人に話すとしたら、事実として認めたくないような、女々しい部分とも言える。悪く言えば、「自分のことを棚にあげる」ような書かれ方。 けれど、それは書き手であるレイモンドカーヴァーの優しさであろう。主人公らに愛を込めて、リカバリーを。
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