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コカイン・ナイト 新潮文庫
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コカイン・ナイト 新潮文庫

J.G.バラード(著者), 山田和子(訳者)

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コカイン・ナイト 新潮文庫

984

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社
発売年月日 2005/07/01
JAN 9784102271025

コカイン・ナイト

¥984

商品レビュー

4.2

8件のお客様レビュー

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2024/10/29

殺人容疑で拘束された弟の無実を信じて駆け回る〈私〉だったが……。 動機なき大量殺人の謎を解くミステリと見せかけて、 退屈は罪だと考えるサイコパスが跋扈する空間に 次第に魅せられていく語り手の変節を描いている。 反社会性パーソナリティ障害者の身勝手な屁理屈や、 その謎の理論に基づ...

殺人容疑で拘束された弟の無実を信じて駆け回る〈私〉だったが……。 動機なき大量殺人の謎を解くミステリと見せかけて、 退屈は罪だと考えるサイコパスが跋扈する空間に 次第に魅せられていく語り手の変節を描いている。 反社会性パーソナリティ障害者の身勝手な屁理屈や、 その謎の理論に基づく暴力や乱痴気騒ぎには虫唾が走るが、 事件の鍵を握る人物に振り回される主人公が 段々相手に好感を抱き、共感さえするようになってしまう、 人の信念、あるいは核となっている要素が 次第に融解していく様が巧みに描かれていて唸らされた。 結末は……〈私〉ことチャールズが、まるで 壊れてしまったおもちゃを前に涙ぐむ幼児のように見えて 滑稽だが切ない。 そうか、不在の父の代役を務めるのが カブレラ警部なのか(納得)。 ※後でもう少し細かいことをブログに書くかもしれません。 https://fukagawa-natsumi.hatenablog.com/

Posted by ブクログ

2016/11/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

3部作全部翻訳されたら、まとめて読もうと思っていたんだけど、なんかいつになるかわかんないし、1作目を文庫で発見したので。 ・・・なんか、半分まできても、ただの半熟玉子、なんですけど???これ、ちゃんと最後はSFになるんだろうか? フランクが有罪を言い張った理由は…? うわあ、クサるわあ! ラスト1/3、いや、1/4になってや〜っと、SFになった! 確かにSFになったよー、なったけどさあ。…。 エストレージャ・デ・マルは、レジデンシア・コスタソルは、ユートピアなのか、それともディサトピアなのか? 人間はここまで疲弊しているのか・・・いや、正確には、 我々ってここまで腐敗しているとバラードに本気で思われてるの?バラードが内に抱えていた闇はここまでに深いのかい… 更に凹むのは、この世界に一番近いのは、抗菌グッズとコンビニと未知の隣人とバーチャルに囲まれた平成の東京のような気がする…ってことですな。 聖者やメシアって、同じ時代に生きていたら、案外迷惑なのかも〜 世界が大きい仕掛けになっているんで、どう言ってもネタバレになりそうで、ワケわからんくてゴメン… まあ、SF人は読んでクラサイ。 いやはや脱帽〜

Posted by ブクログ

2014/06/17

ジャンルとしてはSFではなく、現実の世界を舞台にしてはいるが、一見、楽園のように見えた世界が最後に反転する様は、『結晶世界』などでバラードが描き続けたディストピアにも通じているようだ。 主人公は『有罪答弁をした弟の無実を信じる』という立場で、ストーリーはミステリ構造を持っている…...

ジャンルとしてはSFではなく、現実の世界を舞台にしてはいるが、一見、楽園のように見えた世界が最後に反転する様は、『結晶世界』などでバラードが描き続けたディストピアにも通じているようだ。 主人公は『有罪答弁をした弟の無実を信じる』という立場で、ストーリーはミステリ構造を持っている……が、ミステリとして読んでしまうとオチがアレなのはご愛敬かw 寧ろ人間の業を強く押し出したラストだろう。 新潮社は『スーパー・カンヌ』も文庫化してくれないものだろうか……。

Posted by ブクログ

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