商品詳細
内容紹介 | 内容:天国. 見ることを学ぶ. 暗闇が怖い. 魚. ナンシー・ブース、あなたがどこにいるにせよ. A vision. 煙草を喫う人たち. 自分の領分. 息. 母の体. 私はそれを言葉にしようとする. 受け継いだもの. そこに |
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販売会社/発売会社 | マガジンハウス/ |
発売年月日 | 2004/10/21 |
JAN | 9784838714667 |
- 書籍
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若かった日々
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若かった日々
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4.1
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身体の中に手を突っ込まれてかき混ぜられているよう、でも吐き出すことができないのは、まだその準備ができていないから。まだ、読み、飲み込むことしかできないのなら、せめて忘れたことを、記憶の底に積った泥のなかから呼び起こせ。 “彼女と同じで、私は誰も必要としない人間でありたい。彼と同...
身体の中に手を突っ込まれてかき混ぜられているよう、でも吐き出すことができないのは、まだその準備ができていないから。まだ、読み、飲み込むことしかできないのなら、せめて忘れたことを、記憶の底に積った泥のなかから呼び起こせ。 “彼女と同じで、私は誰も必要としない人間でありたい。彼と同じで、私はいつも誰かにそばにいて欲しい。彼女と同じように裏切られるのではないかと恐れている。私を愛してくれる人を、彼と同じように、裏切ってしまうのではないかと恐れている。自分が信用できない人間であることを私は恐れ、彼と同じように、もし腰を落ち着けたら何かすごいことを逃してしまうのではないかと恐れる。” “でも私は、ちょっとほっとしている、私のろくでもないふるまいが私自身のものではなく、遺伝で引き継いだものなのだ、一種の病なのだと思えるから。” 受け継いだものを、俯瞰することも切り分けることもできないまま、僕は今を生きている。 いつかレベッカのように語れるようになるときがきたとしたら、それはすべてが遠く過ぎ去ったときなのだとしたら、僕は呼びかけるのだろうか、戻ってきて、戻ってきてと。 “二人から与えられたものを私は持ち続けたい、それをみんな取り除いてしまいたい。 二人と同じところを私は終わらせたい。それがいつまでも終わってほしくない。”
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随分と昔に読んだ「体の贈り物」は、ジュンパ・ラヒリの「停電の夜」と共に、翻訳小説の素晴らしさを知った小説。 本棚にあっていつか読もうと思っていて忘れていた「若かった日々」を取り出して読む。(最近読書のターボが入り、こういうことが多い) 最初の「天国」で心掴まれる。ああ、レベッカ...
随分と昔に読んだ「体の贈り物」は、ジュンパ・ラヒリの「停電の夜」と共に、翻訳小説の素晴らしさを知った小説。 本棚にあっていつか読もうと思っていて忘れていた「若かった日々」を取り出して読む。(最近読書のターボが入り、こういうことが多い) 最初の「天国」で心掴まれる。ああ、レベッカ・ブラウン、お久しぶり! 「ナンシー・ブースあなたがどこにいるにせよ」で、レベッカ・ブラウンの歩んだ道を知る。 本は買っておくもんだなと思う。
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作者の若かったころや子供のころを振り返った作品。不幸な結婚生活を送っていた両親を見つめる目、初恋の相手を描く詳細な、でも不思議と生々しさの欠いた文章が印象的。夜のキャンプでナンシー・ブースと二人きりで会話をしたシーンで、彼女の横顔の輪郭が浮かび上がる描写が印象的だった。
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