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平家物語 岩波新書
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平家物語 岩波新書

石母田正(著者)

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平家物語 岩波新書

902

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 岩波書店/
発売年月日 2004/12/21
JAN 9784004140283

平家物語

¥902

商品レビュー

4.2

15件のお客様レビュー

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2010/05/28

記物語の代表作である…

記物語の代表作である。この作品がいまだに価値を持つのは、実に様々な人々の生き方を活写しているからである。平清盛、木曽義仲、源義経ら主人公はむろんのこと、滅び行く平家一門でもその生き方・滅び方は様々である。清盛はいつも大悪党である。宗盛はいつもかっこ悪い。知盛はいつも涼やかで、教経...

記物語の代表作である。この作品がいまだに価値を持つのは、実に様々な人々の生き方を活写しているからである。平清盛、木曽義仲、源義経ら主人公はむろんのこと、滅び行く平家一門でもその生き方・滅び方は様々である。清盛はいつも大悪党である。宗盛はいつもかっこ悪い。知盛はいつも涼やかで、教経はいつも激しい。彼らの強い印象を忘れる事はできないだろう。

文庫OFF

2022/10/28

戦後の歴史学を領導してきたひとりである著者が、文学作品としての『平家物語』について考察をおこなっている本です。 著者は「あとがき」で、『平家物語』にえがかれている治承・寿永の乱の歴史について研究をおこなっているときに、「いつもこの物語のことが念頭にあってはなれない」と語っていま...

戦後の歴史学を領導してきたひとりである著者が、文学作品としての『平家物語』について考察をおこなっている本です。 著者は「あとがき」で、『平家物語』にえがかれている治承・寿永の乱の歴史について研究をおこなっているときに、「いつもこの物語のことが念頭にあってはなれない」と語っています。そして、すでに江戸時代から『平家物語』の記述が歴史上の事実そのままではないという指摘がおこなわれてきたことに触れつつ、「平家物語を独立の物語=文学として正しく理解する努力を自分でやってみてはじめて、歴史の研究者は平家のもつ力から解放され、平家物語を全体として歴史研究のなかに生かすことができよう」と述べています。 著者は、平氏の滅亡へといたる道筋をえがいた『平家物語』の運命観に注目しながらも、歴史のなかに生きる人間たちの種々相が「物語」のかたちであつかわれているところに、その文学的な生命を見ることができることを主張しています。また、貴族の信濃前司行長によって原作が生み出され、琵琶法師によって音曲に乗せられて語られることになったこの作品の「語り物」としての性格に注目し、『平家物語』がどのような歴史的条件のもとで生まれ、人びとに受け入れられていったのかということについて考察を展開しています。 著者は歴史学者ですが、それだけいっそう「文学」としての『平家物語』の輪郭を外から明瞭にえがき出すことに成功しているように思います。

Posted by ブクログ

2020/09/20

日本を代表するマルクス主義歴史家による平家物語論。「保元」や「平治」にはない平家のスケールをその戦乱の規模から論じたり、平家物語の増補過程を琵琶法師と貴族・民衆との関係性から論じたりする点は、石母田のマルクス主義的史観の面目躍如だろう。

Posted by ブクログ

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