商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 小学館 |
発売年月日 | 2002/08/01 |
JAN | 9784093942386 |
- 書籍
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日本人はなぜ戦争をしたか
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日本人はなぜ戦争をしたか
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商品レビュー
3.9
16件のお客様レビュー
1983年の書。 各省庁と民間から集められた精鋭が、日米開戦後の必敗の筋書きを正確にシミュレートしてみせ、それを東條英機が直接聞いたにも関わらず止まらない開戦への流れ。読んでて恐ろしくなるほどの典型的な日本的集団的意思決定プロセス。自分の会社の会議の雰囲気とそっくりで空恐ろしく...
1983年の書。 各省庁と民間から集められた精鋭が、日米開戦後の必敗の筋書きを正確にシミュレートしてみせ、それを東條英機が直接聞いたにも関わらず止まらない開戦への流れ。読んでて恐ろしくなるほどの典型的な日本的集団的意思決定プロセス。自分の会社の会議の雰囲気とそっくりで空恐ろしくなった。 東條英機が、単なる小心で忠実な能吏に過ぎない、という評価はもはや定着した感あるが、1983年当時は、センセーショナルだったんだろうか。 東條英機の孫が学校で先生からも虐められたくだりは、泣けてくる。歴代最も人気のない総理大臣だろうが、その時その場で最善を尽くしたのであろう特定の個人に全てを帰するのは、何か違うと思ってしまう。
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対米戦争は「日本陸軍=東條英機の暴挙」海軍と国民は犠牲者、が刷込まれた固定観念 教育の効果は大きく恐ろしい 本書は猪瀬直樹氏が「事実」を整理・突きつけ、日本国の責任を告発した歴史に残るもの 歴史は意思決定の積み重ねが生んだ「必然」の記録 責任を問われるべきは、一つ一つの意思決定な...
対米戦争は「日本陸軍=東條英機の暴挙」海軍と国民は犠牲者、が刷込まれた固定観念 教育の効果は大きく恐ろしい 本書は猪瀬直樹氏が「事実」を整理・突きつけ、日本国の責任を告発した歴史に残るもの 歴史は意思決定の積み重ねが生んだ「必然」の記録 責任を問われるべきは、一つ一つの意思決定なのだ 歴史を学ぶことの必要性と意義がそこにある 「総力戦研究所」 現代に知られていないが日本国が機能していた証左 言葉では総力戦といっても、戦争の根本概念が変わったので、戦略・組織体制・人事全てが変わらなければならないはず 「パラダイムシフト」 過去の成功体験・現在の担当者の自己保身などから組織は現状肯定 強力なトップリーダーがなければ進まない ex銀行のリテールシフトもそう 中小末残との優先順位 リレバン スルガ銀行のようには出来ない 当行も主要地銀も 首都圏はありうる 志村正 海軍大臣 (海軍大学首席・総力戦が卒論) 「対米戦争に勝てるわけが無い」と言い切る凄さ わたしも彼の一割のレベルにでも近づきたいと思う
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2002年刊行(ただし、本書の単行本は1983年刊行)。昭和16年の開戦前に設置された総力戦研究所。ここで、開戦前に対米戦争必敗の結論が出されており、東条英機(当時陸相)にも報告されていた。本書の愁眉は、101頁以下に集約される。研究所の担当官に文官が多かったこと、出身母体の省庁の情報がかなりの範囲で使えたこともあり、総力戦における、ある意味冷徹なほど数値の重みを感得することができる。それにもまして、東条がこの事実を認識していたという点は、彼の本意が何処にあろうとも、決して軽視すべきではなかろう。仮に、彼が熱烈な天皇擁護者であるのならば、敗戦必至の戦争の帰趨にまで思考を巡らせる必要があるし、おのずと解決策・方向性は決まっていたはずだ。
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