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ケンスケの王国 児童図書館・文学の部屋
1,760円
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 評論社/ |
発売年月日 | 2002/09/20 |
JAN | 9784566012998 |
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ケンスケの王国
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ケンスケの王国
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商品レビュー
4
6件のお客様レビュー
ケンスケはそんなに口数が多くないけれど、ひとつひとつの動作に感情がこもっている。それを言葉で描写している、著者のその表現力もまた、素晴らしいです。
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※このレビューにはネタバレを含みます
安定のマイケル・モーパーゴ。 一度耳にすると、忘れられないマイケル・モーパーゴ。 たまに呟かずにはいられないマイケル・モーパーゴ。 繰り返さずにはいられないマイケル・モーパーゴ。 だからかな?課題図書率高すぎ(絶対にだからではない)。 名前と違って中毒性はないものの、安定の安心感が漂うおはなし多しモーパーゴ。 初版が1999年。 たしかに決して新しいわけではないんですが、なんだろう。 訳が昔の外国文学を読んでいるような喉ごし……。最近「ザリガニ〜」とか「サムデイ」とか、チュルンとした訳本ばっかり読んでたからちょっと序盤咳払い止まらず。 そしてケンスケに出会うまでが長い。 全体の三分の一ほど忍耐して、やっとジェットスライダーの頂上に登り詰めた感じ。 しかしそこはジェットスライダー。 ジェットコースターとかじゃない。 そこから先、もう登る忍耐タイムは皆無でした。 多くの読者の脳裏で映画「オープンウォーター」がフラッシュバックしたあたりから訳感が気にならないくらいに引き込まれ始め…… ケンスケの得体のしれなさ。 無人島のワクワク感。 当然のホームシック。 元凶だしちょっとおバカだけどかわいいステラ。 強敵が「蚊」っていうシュールさ。 状況からいうと子どもの割にはドライかつ冷静なマイケル少年。 カワイイポジションをステラから強奪したオランウータン。 状況の割に偏屈度の低いケンスケ。むしろ博愛主義(島限定)。そしてデキる男。 夢の無人島ライフ。 最後はココがコメダじゃなかったら泣いてたよ。 そんなことあるかーい!なんていう野暮なツッコミはしないよ。 だって児童文学だもの。 子どもはこれくらいの良質な感動を浴びながら成長するべき。 その先で現実は厳しいってことを知ればいいのです。そうなのです。 ケンスケの心変わりだって絶妙。 児童書としては流れもタイミングも完璧。 そこに放り込む3つの約束だってグッとくる。 こういう公式が存在しそうなくらいの綺麗な着地…いや着水でした(ジェットスライダーで例え始めていたもので)。 下敷きとしては「終戦を知らずに南の島で隠れ暮らした日本兵」の話があるそう。 そのニュースは自分が生まれるよりも前のもので詳細を知りませんでしたが、元上官が島まで赴き、軍務解除を言い渡すまで帰国しなかったというエピソードは、本編を超えてくるレベルの衝撃。 だってこれは児童文学じゃないのに。 リアルなのに。 そんなわけ……あるんだろうな。 愛国心を植え込まれ、国のために死ねと盛大に送り出された時代。 純粋に物語を楽しみつつも、ケンスケが、ただの遭難した漁師とかじゃないことの意味。 その辺をしっかり織り込むモーパーゴ。 でも何が一番グッときたって、忍んでいた日本兵でも、少年からのファンレターでもなく、実際に筆が走り始めた(いや万年筆か?PCか?)きっかけが 「うちの犬の名前はバースレットさ。きみんちの犬は何ていうの?」 「ステラ・アルトワよ」 これっていう。 おしゃんすぎるよモーパーゴ。
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1987年に両親とヨットでイギリスから世界一周に出たマイケルは、パプアニューギニア近辺で遭難。老日本兵ケンスケに救われ無人島へ。二人と犬のステア・アルトア、それとサッカーボールとオランウータンとの生活。日本兵と英国少年だと、ロビンソン・クルーソーとフライデーというよりもミヤギさん...
1987年に両親とヨットでイギリスから世界一周に出たマイケルは、パプアニューギニア近辺で遭難。老日本兵ケンスケに救われ無人島へ。二人と犬のステア・アルトア、それとサッカーボールとオランウータンとの生活。日本兵と英国少年だと、ロビンソン・クルーソーとフライデーというよりもミヤギさんとダニエルさんみたいな神秘的かつ微笑ましい関係になりますね。ケンスケの心情に寄り添ったとても切ない話になっていて、イギリスなのにいいの?と思ったけど、子どもには敵味方でなく人間どうしの話として読んでほしいからなのかな。
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