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マルコ・ポーロの見えない都市
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マルコ・ポーロの見えない都市

イタロ・カルヴィーノ(著者), 米川良夫(訳者)

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マルコ・ポーロの見えない都市

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 河出書房新社/
発売年月日 2000/03/24
JAN 9784309203379

マルコ・ポーロの見えない都市

¥2,420

商品レビュー

4.3

5件のお客様レビュー

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2019/10/21

まずは目次にぞくぞく。「都市と記憶」「都市と欲望」「都市と記号」‥‥。 言葉が濃密で、読み進むのがもったいない。ページをめくってもめくっても、期待を裏切られることがない。 語られるのは、錫を敷き詰めた道、めぐらされる花綏、館という館に備えられる螺旋階段、沐浴する異国の女。 マルコ...

まずは目次にぞくぞく。「都市と記憶」「都市と欲望」「都市と記号」‥‥。 言葉が濃密で、読み進むのがもったいない。ページをめくってもめくっても、期待を裏切られることがない。 語られるのは、錫を敷き詰めた道、めぐらされる花綏、館という館に備えられる螺旋階段、沐浴する異国の女。 マルコポーロが彼の旅した様々な街を語り続けます。 フビライ汗はひたすらこの若者の言葉に首を傾けます。 なんの事件も起こらず、それなのに、このバリエーション、この豊穣な言葉、イメージ。要約不可の物語です。 マルコの報告は「周囲に残された空間、言葉によって満たされていない空虚」によってフビライにとって貴重なものとなり、「考えにふけりながらそのなかを逍遙し、迷い込み、立ち停まって涼をとり、また走って逃げ出すこともできるという長所」を持っていた。 それは読んでいる私にとっての魅力でもあり、もっと広げるなら幻想系の物語が持つ大きな魅力であるように思える。

Posted by ブクログ

2013/09/08

カルヴィーノは大学時代に好きだった作家。先日参加した読書会で、なぜか『見えない都市』が話題になり、ふと読み返したくなったので、夜寝る前に一編ずつ読んで読了。マルコ・ポーロとフビライ汗の対話を間に挟みつつ、超短編で描かれる都市の数々は、カルヴィーノ最高傑作との誉れが高い。そう言えば...

カルヴィーノは大学時代に好きだった作家。先日参加した読書会で、なぜか『見えない都市』が話題になり、ふと読み返したくなったので、夜寝る前に一編ずつ読んで読了。マルコ・ポーロとフビライ汗の対話を間に挟みつつ、超短編で描かれる都市の数々は、カルヴィーノ最高傑作との誉れが高い。そう言えば、「古典とは『読んだ』とは言われず『読み返した』と言われる本のことだ」と喝破したのも、カルヴィーノだな。 夕暮に幸福な過去を想う都市ディオミーラ、陸と海とに異なる希望を見せる都市デスピーナ、記号とその意味が完全に混乱した都市タマラ、水道管都市アルミッラ、思い出を商う都市エウフェミア、空中都市バウチ、遠くにのみ存在する都市イレーネ、地中都市アルジア、宇宙と完全に照応する都市アンドリア、全ての都市トルーデ、不正を内在する正義を内在する不正を内在する正義の都市ベレニーチェ。一つとして現実に存在しそうな都市はない。しかし、都市論・文明論とも読める寓話であったり、現実世界にピタリとあてはまる暗喩であったり、どの都市も確かに存在している。まさに「見えない都市」。

Posted by ブクログ

2012/01/15

マルコ・ポーロが幻視した、55の都市の物語。今までの人生で読んだ本の中から1冊だけ選べと言われたら、この本を選んでしまうかも知れない。装丁も翻訳も素晴らしい。

Posted by ブクログ

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