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ピアノ・ソナタ 創元推理文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 東京創元社 |
発売年月日 | 1998/12/24 |
JAN | 9784488153038 |
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ピアノ・ソナタ
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ピアノ・ソナタ
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商品レビュー
4.2
11件のお客様レビュー
リディア・チンとビル…
リディア・チンとビル・スミスのシリーズ第2弾。ビルの語りとしては初めてです。今回は老人ホームで探偵します。老人や黒人などの社会的問題もさりげなくウィットに包まれた形で語られます。ビルの過去も、少しずつ明らかになりそうです。
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「リディア・チン&ビル・スミス」シリーズ2冊目。今度はビルが語り手のお話。 ブロンクスの老人ホームで警備員が殴り殺され、警察は地元のギャングの仕業と判断したが、納得がいかない警備会社の主にして被害者のおじがビルに調査を依頼するという滑り出し。 舞台がロワーマンハッタンからブロン...
「リディア・チン&ビル・スミス」シリーズ2冊目。今度はビルが語り手のお話。 ブロンクスの老人ホームで警備員が殴り殺され、警察は地元のギャングの仕業と判断したが、納得がいかない警備会社の主にして被害者のおじがビルに調査を依頼するという滑り出し。 舞台がロワーマンハッタンからブロンクスに変わり、街の風情にもちょっとした変化あり。 作中、時折「コンコース」と出てくるが、原題(CONCOURSE)となっている大通り(あるいは地区)の名前で、アメリカの人にはどんな街のどんな雰囲気の話か知れるのだろうか。 前作では話の展開についていけないところもあったため、今回はしっかりとついていこうと思って読んだので少し時間がかかった。 それでも頭がこんがらがるところはあったが、どちらかと言えば謎解きよりも繊細で無鉄砲な私立探偵の行動を楽しむ話のように思うので、まあいいか。 辛抱強い調査に付き合う内に、徐々にビルの過去や生い立ちも知れてくる。 1995年発表の本だが、話の雰囲気はそれよりまだ前の、ベトナム戦争の影がまだ色濃く残っていた時代を思わせた(ビルはベトナムには行っていないようだが)。 前作ではビルがリディアに対して甘すぎるのではないかと思っていたが、この本を読むと、ビルが自らの心の闇を癒せるのはリディアと会っている時だけなのがよく分かった。 今回、リディアはあまり出てこないが、良いタイミングでいい仕事をするし、とても良いコンビだな。 当初の目的である殺しの顛末が分かっても、かつての恩人でもある依頼者を慮り、『すべて丸く収めるのが、わたしの仕事だ』と、突っ込まなくても良いところへ首を突っ込んでは痛めつけられ、それでも体を張り続ける姿は正に王道のハードボイルド。 全てが明らかになった後の残りの頁もビルの人柄を思わせて余情あり。ピアノやネコの挿話にはグッと来た。
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いつかもう一度読み返したいと思っていたシリーズ。 リディアとビルの主人公の一人称語りが一作ごとに入れ替わる探偵もの。 内容的には、ザ・王道ハードボイルド。 10年以上ぶりにシリーズ新刊が発行されたとのことで、今しかないと図書館の閉架からお取り寄せ。 といっても第一巻『チャイナ・タウン』がなかったので泣く泣く二作目から。 ビルが探偵のいろはを教わったボビーは今や現役を退き、警備会社を運営している。 甥のマイクもその一員として、ニューヨークはブロンクスの一角にある介護施設で警備員として働いていたが、ある晩の勤務中何者かにこれでもかというほど痛めつけられた上、足を銃で撃たれ死亡する。 ボビーはビルに真相究明を依頼するが、何やらきな臭い事実がちらほらと出始める。 サイドビジネス、地元ギャングとの癒着、利害を共にする者との契約にない暗黙の協力関係、インサイダー情報を利用した私腹こやし、限りなく黒いものから薄いものまでグレーゾーンを利用する輩が出るわ出るわ。 その悪事によって支えられている目に見えない数多の現実と、目の前にあり悪事によって困窮している血の通った現実を理想論だけで落とし前をつけないところがまさにハードボイルドでにくい。 全体を通して、ビルの人を食ったような物言い、その陰に潜むリディアへの恋慕の構図が好き。 ただ、記憶していたよりは刺さりが弱かったかな。 とりあえず、次作『新生の街』に続きます。
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