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明治改暦 「時」の文明開化
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明治改暦 「時」の文明開化

岡田芳朗(著者)

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明治改暦 「時」の文明開化

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 大修館書店
発売年月日 1994/06/10
JAN 9784469221008

明治改暦

¥3,080

商品レビュー

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2022/11/21

 明治5年12月3日を以って明治6年1月1日(西暦1873年)とする改暦。実は明治政府が12月分の給与そして、明治6年にあるはずだった閏月の人件費を節減することが一つの動機だったとは知られていることであるが、詳細な説明から、それも一つではあるものの、欧米諸国から遅れた国との認識の...

 明治5年12月3日を以って明治6年1月1日(西暦1873年)とする改暦。実は明治政府が12月分の給与そして、明治6年にあるはずだった閏月の人件費を節減することが一つの動機だったとは知られていることであるが、詳細な説明から、それも一つではあるものの、欧米諸国から遅れた国との認識の解消にあった!当時の人々の戸惑い、太陰暦と太陽暦の優劣を巡る論争が毛唐に敗北するとの日本国粋主義と結びついての抵抗感など、興味深い。そして「明治」元号の一世一元の実施、神武皇紀の導入、従来の節句などの市民生活に結びついたものから天皇制に合わせた祝日への改革、1日,6日休日制から7曜制導入による日曜祝日化、1日24時間の正式導入など、ほぼ同時期に行われていたことも、現代化、国際化、天皇制強化による中央集権化を行う上で極めて大きい文明開化の施策だったと痛感する。7曜制が平安時代以来「具注暦」に記載され、七値とも呼ばれて日本人にとってはまんざら馴染みのない存在ではなかったとは、目から鱗。楽しい話は安土桃山時代に日本に西からアジア経由で来たポルトガル人と東の新大陸経由で来たスペイン人の曜日がずれていたため、スペイン人は一日遅れで日曜礼拝をしていた!曜日のない日本人を含め、「3つの時間」が存在していたということに感慨さえ覚えた。

Posted by ブクログ

2012/08/22

もともと『天地明察/冲方丁』から踏み入った暦と数学の世界ですが、暦についてはこれで一旦終了。手探りしながら進んでいる全くの素人の道案内をしてくださった、岡田芳朗先生の著作類の集大成であったように思います。いえ、私はきっとまだ『解っていない』のでしょうけれど…。 だいたい、旧暦は「...

もともと『天地明察/冲方丁』から踏み入った暦と数学の世界ですが、暦についてはこれで一旦終了。手探りしながら進んでいる全くの素人の道案内をしてくださった、岡田芳朗先生の著作類の集大成であったように思います。いえ、私はきっとまだ『解っていない』のでしょうけれど…。 だいたい、旧暦は「今の暦より一ヶ月ずれているのね」程度の認識だったのです。その程度の私でも専属ガイドのおかげで、時間の認知と記録の歴史をじっくり辿り私の知っている現代の時までゴールすることができました。 2010年本屋大賞、映画封切りも間近『天地明察』の貞享暦のその後や渋川春海の子孫たちの活躍についても触れられています。 本題は、人智を超えるところで流れている時をどう捉えたか、また治世においてどう扱った(翻弄された)か膨大な資料から丁寧に解き明かしてくれます。これまで読んでいた歴史図書の読み方も変わりそうですし、時間は時計とカレンダーの上で動いているのではないことを捉えることができました。こんなに宝物の詰まった本を2884円(税込)で読んでしまってよいのでしょうか。…図書館に返却後、購入しました。岡田芳朗先生についてももっと知りたいと思いました。

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