商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 講談社 |
| 発売年月日 | 1993/10/10 |
| JAN | 9784061962439 |
- 書籍
- 文庫
成熟と喪失
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成熟と喪失
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商品レビュー
4.2
15件のお客様レビュー
成熟と喪失という、対…
成熟と喪失という、対比法を用いている。日本の「母」というキーワードは、近代以降を読み解く上で重要な意味を持つ。キリスト教では父なる神で、西欧圏では父の力がよく使われる。
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「母」を失うことなし…
「母」を失うことなしには日本社会の成熟がありえないと文学と絡め論じた評論。
文庫OFF
「成熟と喪失」、この近代化と敗戦が日本人にもたらした家族観・価値観の転換を先駆的に描いた傑作においては「他者」そして「自由」論を前提として議論が進められていることを以下に示したい。 まず、次のような一文がある。 「母が「教育」と規律という「公式」の期待を強調すると、彼はそのかげで...
「成熟と喪失」、この近代化と敗戦が日本人にもたらした家族観・価値観の転換を先駆的に描いた傑作においては「他者」そして「自由」論を前提として議論が進められていることを以下に示したい。 まず、次のような一文がある。 「母が「教育」と規律という「公式」の期待を強調すると、彼はそのかげで安心して女との関係のなかに際限のない「自由」を味わえる。」 これが表しているのは、「何からの自由」である。つまり、母の束縛が存在するからこそ、彼は自由という素晴らしい感覚を味わうことができているということができる。 また、次のような一文がある。 「「成熟」するとは、喪失感の空洞のなかに湧いて来るこの「悪」をひきうけることである。実はそこにしか母に拒まれ、母の崩壊を体験したものが「自由」を回復する道はない。」 子供が大人になること、成熟すること、それは自身を守ってくれていた母を喪失し、1人立つことであるが、別の言い方をすれば、自身を束縛していた母を喪失し、「何からの自由」の「何か」を失い、一旦は「不自由」になりつつも、母に拒まれ、或いは母を拒んだ自身に対して「罪悪感」という新たな束縛を与えることで、再度「自由」になるということである。 つまり、「成熟すること」=「再度自由になること」というのが本書の著者江藤淳の主張である。 江藤は本書で批評対象として小島信夫「抱擁家族」を引用しているが、江藤は抱擁家族の主人公、俊介が妻に母としての役割を求めようとするのを「血縁以外のものを血縁に同化させようとする衝動」と評し、よって彼の「自由」には「他人」がなく、グロテスクな「自由」と批評する。これも「何かからの自由」という前提の元では自明のことであり、つまり血縁しかないところ、「他者」なきところに「自由」は成立しないのであるし、また、これを求めつづける俊介はいつまでも「母」から卒業できず、「成熟」できていないのである。
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