商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店/ |
発売年月日 | 1992/01/18 |
JAN | 9784003264515 |
- 書籍
- 文庫
われら
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われら
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1920年代中頃のディストピア小説。壁で隔絶された世界観や、巨人アトラスの名が出てきたりと、もしかしたら『進撃の巨人』に少なからず影響を与えたかも知れないと感じました。 話しは、単一国なる統一国家が、野蛮な外界とを「緑の壁」によって隔絶した世界。そこでは「恩人」の名の下に、「守...
1920年代中頃のディストピア小説。壁で隔絶された世界観や、巨人アトラスの名が出てきたりと、もしかしたら『進撃の巨人』に少なからず影響を与えたかも知れないと感じました。 話しは、単一国なる統一国家が、野蛮な外界とを「緑の壁」によって隔絶した世界。そこでは「恩人」の名の下に、「守護者」に監視された「員数成員」たちが、「時間律法表」によって分刻みに管理されている。もちろん、自由も個性も除去され、恋愛や出産も単一国の管理下にあり、名前は男性は子音、女性は母音で始まるナンバーで呼ばれ、建物は総ガラス張り。プライバシーは、夕方と夜1時間ずつ、ブラインドを下ろすことができるのみ。 この『われら』は、宇宙船インテグラルの制作担当官であるD-503号の独白形式の覚え書きによって語られていきます。最初は、単一国の素晴らしさを宇宙船で広めていく使命に駆られていたのが、ある女性I-330号と出会うことで、徐々に狂っていきます… 狂っていくと書きましたが、現代の私達の感覚では、まともになっていくと表現した方があっているでしょう。この小説が、ソビエト政府に発禁にされたのもわかる気がします。 この小説、人物の容姿の例えが独特なので、ちょっと読みづらいところもありますが、監視社会のなんたるかを感じ取る事ができて、総じて良かったと思いました。
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講義内でジョージ・オーウェルの1984が影響を受けた、との紹介があり読んだ。 1920年代にこの小説が書かれたことにまず驚きを禁じ得ず、ソ連で発禁処分を受けたという事実に納得がいった。管理された社会のイメージ、ピンク・クーポンなど、ザミャーチンの危惧した事柄は今だからこそ読むべきではないか...とも思った。
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「へりくだりや温順が徳行であって、高慢が悪徳であるということ、《われら》は神に、《われ》は悪魔に由来するものだ」(193頁) 1920年代のロシアで書かれたディストピア小説。 科学技術と結びついた全体主義の行き着く先を描く。 そのため、その後ソ連で禁書とされた。 SF小説とし...
「へりくだりや温順が徳行であって、高慢が悪徳であるということ、《われら》は神に、《われ》は悪魔に由来するものだ」(193頁) 1920年代のロシアで書かれたディストピア小説。 科学技術と結びついた全体主義の行き着く先を描く。 そのため、その後ソ連で禁書とされた。 SF小説としての面白さよりも、資料的な価値の方が重要かも。
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