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夢の島 講談社文芸文庫
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夢の島 講談社文芸文庫

日野啓三【著】

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夢の島 講談社文芸文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 講談社
発売年月日 1988/05/10
JAN 9784061960169

夢の島

¥550

商品レビュー

4.2

9件のお客様レビュー

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2010/05/28

奇妙な物語へ引き込ま…

奇妙な物語へ引き込まれていく一人の男性の物語。経済成長を遂げた日本人の迷いが現れていると言えるでしょう・

文庫OFF

2024/09/29

妄想代理人  文章に刷新的なところがない。昭和時代の小説に遍在した凡庸な情景描写つづり。  ページ数はうすいが、題材・内容に反して長い。  ヒロインは、単純化されたキャラクタ的魔性の女。しかも二重人格である。  しかし純文学に二重人格といふモチーフ、そしてこんな描写は精神医学的...

妄想代理人  文章に刷新的なところがない。昭和時代の小説に遍在した凡庸な情景描写つづり。  ページ数はうすいが、題材・内容に反して長い。  ヒロインは、単純化されたキャラクタ的魔性の女。しかも二重人格である。  しかし純文学に二重人格といふモチーフ、そしてこんな描写は精神医学的に今ではとうてい許されまい。  主人公の中年はこの二重人格の魔性の女に惹かれ、翻弄される。ふりまはされた男の破滅は紋切型だ。主人公の抑制のつくつかぬのはざまの唐突な性欲も出てきて、うんざりする。  全体的に膨張する東京都市を、夢の島といふ舞台からグロテスクにあぶりだす目的のはなしだ。そのためか、描写が丹念にねちっこく俗っぽい。  だから、主人公も建築会社の社員で、高層ビルの東京にあこがれて働いてきたといふ設定。しかし別に建築会社の社員でなくてもストーリーは動くので、あまり建築が活かせてない。  冒頭に1980年代の晴海での大規模同人誌即売会の様子があり、1981年からコミケが晴海の東京国際見本市会場でひらかれたことと合致する。  日野啓三はどうやら幻想文学で重要視された作家らしく、「日本幻想作家事典」でもわりとページが割かれてゐた。  しかし純文学としては埋没していくだらうと思はれる。

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2024/06/06

文庫ではなく1986年の二刷り単行本 脚本家いながききよたか氏の薦めで、『抱擁』に続き読みました。 実に映画的な小説です。 東京のビル群、埋立地、黒のバイクスーツに身を包んだロングヘアーの女、横たわるマネキン、古倉庫、熱帯のような森、腐葉土に虫にヘビに、シロサギ、釣り糸 全て...

文庫ではなく1986年の二刷り単行本 脚本家いながききよたか氏の薦めで、『抱擁』に続き読みました。 実に映画的な小説です。 東京のビル群、埋立地、黒のバイクスーツに身を包んだロングヘアーの女、横たわるマネキン、古倉庫、熱帯のような森、腐葉土に虫にヘビに、シロサギ、釣り糸 全てが像を結び、一本の映画になるようでした。 衝撃的でもあり、魅力に満ちた物語の終盤は怖いのにページを早くめくりたくて仕方なかった。 主人公の境昭三の姿が今でもくっきりと目に浮かびます。 きっと林陽子の目にも、一生、彼の姿は消えずにいるだろう 古い本なので図書館で借りましたが、手元に置いておきたい一冊でありました。

Posted by ブクログ

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