商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 大修館書店 |
| 発売年月日 | 1988/12/01 |
| JAN | 9784469110272 |
- 書籍
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心理学の哲学(2)
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心理学の哲学(2)
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商品レビュー
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ウィトゲンシュタイン全集 補巻2 心理学の哲学 (和書)2010年01月13日 16:38 L. ウィトゲンシュタイン 大修館書店 1988年12月 「哲学探究」などと関連がある内容らしく、題名の「心理学の哲学」とはあまり関係なかった。いや、ウィトゲンシュタインの作品自体が「心理学の哲学」なのかもしれない。 漸く全12巻読了しました。
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「心理学の哲学」第1巻とは別のタイプ原稿に基づくもので、こちらのほうが断然面白かった。 「心理学的な言葉とは、いわば、日常言語から医学用語へと転用された言葉のようなものである。」(P12,断章21) 一般的な心理学が常に危うさをはらんでいるのは、まさにこの理由によると私も常々考え...
「心理学の哲学」第1巻とは別のタイプ原稿に基づくもので、こちらのほうが断然面白かった。 「心理学的な言葉とは、いわば、日常言語から医学用語へと転用された言葉のようなものである。」(P12,断章21) 一般的な心理学が常に危うさをはらんでいるのは、まさにこの理由によると私も常々考えていた。ウィトゲンシュタインは、この巻では大いに心理学的な問題を(しかし心理学的にでは無く)問い直しており、それは日常的な言語の諸概念やその使用を根底から再考させる、いつもの彼の流儀である。 たとえば全く異文化の人々の言語ではどうなのだろうか、としばしばウィトゲンシュタインは問う。これは人類学が結果的に西洋文化を相対化させ、括弧でくくってしまうことに匹敵する。 個人的には〔例えば痛みのような)いわゆる感覚と情緒との根本的な違いということに興味を覚えていたが、この本でウィトゲンシュタインもそうした問いを繰り返している。 しかしもちろん、この遺稿では彼が到着した思想の完成形を見ることはできない。 私たちに出来るのは、ウィトゲンシュタイン的な思考法の要諦を体得し、それをこんにちの知的状況に適用してみるという、新たな冒険である。 ウィトゲンシュタインの本は答えのない、問いだけがぎっしりと詰まった、「思考させる」本だ。私たちはこれを受けて、もっと思考しなければならない。ウィトゲンシュタインは到着点ではなく、出発点なのだ。
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