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了巷説百物語 角川文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | KADOKAWA |
| 発売年月日 | 2026/04/24 |
| JAN | 9784041163894 |
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了巷説百物語
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商品レビュー
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〈憑き物落とし〉×〈化け物遣い〉×〈洞観屋〉-- 下総の狐狩り・稲荷藤兵衛は、凡ての嘘を見破る〈洞観屋〉としての裏の渡世がある。ある日藤兵衛に持ち込まれた依頼は、老中・水野忠邦による大改革を妨害する者を炙り出すこと。敵は、妖物を操り人心を恣にする者たち。依頼を受けた藤兵衛は、江...
〈憑き物落とし〉×〈化け物遣い〉×〈洞観屋〉-- 下総の狐狩り・稲荷藤兵衛は、凡ての嘘を見破る〈洞観屋〉としての裏の渡世がある。ある日藤兵衛に持ち込まれた依頼は、老中・水野忠邦による大改革を妨害する者を炙り出すこと。敵は、妖物を操り人心を恣にする者たち。依頼を受けた藤兵衛は、江戸で化け物遣い一味と遭遇する。やがて武蔵晴明神社の陰陽師・中禪寺洲齋と出会い、憑き物落としに立ち会うこととなるが――。文学賞を三賞受賞した伝説的シリーズ、感動の最終巻。
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生涯もっとも面白い小説かもしれん。このたび文庫化を機に再読。初読の際、シリーズ既作品の物語・登場人物を忘れていていまいちピンとこない部分があったため、今回はシリーズこれまでの六冊および江戸怪談シリーズ三冊を読んでから本作に臨んだ。すると面白い面白い。登場人物の会話中の細部のあちこ...
生涯もっとも面白い小説かもしれん。このたび文庫化を機に再読。初読の際、シリーズ既作品の物語・登場人物を忘れていていまいちピンとこない部分があったため、今回はシリーズこれまでの六冊および江戸怪談シリーズ三冊を読んでから本作に臨んだ。すると面白い面白い。登場人物の会話中の細部のあちこちに前作までの物語への言及がありたまらない。ある意味、これまでの九作品すべてが伏線であり、本作で回収されるという趣で、まさしく集大成。京極夏彦の構想力構築力に驚嘆感動する。物語は『続』で暗示されていた支配者中枢との闘い(ではないかもしれんが)が描かれる。しかも、新たな登場人物、支配者から小悪党達の探索を依頼された、噓を見抜く技をもつ稲荷の藤兵衛の視点で全編貫かれ、藤兵衛の目から見た小悪党の動きが描かれる。その藤兵衛の人物造形、洞察力、細やかさ、優しさ、しゃべり方が良い。また中禅寺秋彦の曾祖父も登場し憑き物落としを行う。小悪党どうしの交誼、互いへの強がりを含む思いやりに泣ける泣ける。また、壮大なエンタメであるとともに、政の根本を語り、この国の歴史への、資本主義への、現代社会への鋭い批判でもある。すばらしい。 しかしあの愛すべき化物使い、小悪党達にもう会えないのか、嗚呼。
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【あらすじ】 下総の狐狩り・稲荷藤兵衛(とうかとうべえ)には、裏の稼業があった。 洞観屋。凡そ全ての嘘を見抜くという特異な技を持った彼の元に舞い込んだのは、江戸の風紀を乱す化け物遣い達の素性調査の依頼である。調査を通じて、化け物遣いと知己を得た藤兵衛は様々な事件、そして国家を揺る...
【あらすじ】 下総の狐狩り・稲荷藤兵衛(とうかとうべえ)には、裏の稼業があった。 洞観屋。凡そ全ての嘘を見抜くという特異な技を持った彼の元に舞い込んだのは、江戸の風紀を乱す化け物遣い達の素性調査の依頼である。調査を通じて、化け物遣いと知己を得た藤兵衛は様々な事件、そして国家を揺るがす一大事に立ち会うことになる。張り巡らされた網を手繰り寄せた先には武蔵晴明社が陰陽師の姿がありーー。 巷説百物語シリーズ、堂々の完結である。 【短評】 私事で恐縮だが、記録を紐解いたところ、私が本シリーズの第一作『巷説百物語』を読了したのは2007年10月であった。金は鐚程も無いが、プライドだけは一丁前に有る大学生は『百鬼夜行シリーズ』を手に取ることを良しとせず、妖怪絵に彩られたハードカバーを購入したそうだ。それから19年が経った。ぽつりぽつりと読み進めていたシリーズも最終巻。感慨を以て丁寧に読み進めることを心掛けた。とうに忘れた設定。未だ読んでいない物語。改めて調べ直した来歴。時間は掛かったが、全力で楽しむことが出来た。連作短編集な構成だが、一つの長編として読むのが正しいと解したため、レビューは長編形式を使用したい。 帯にも有る通り、本作では武蔵晴明社の陰陽師・中禅寺洲斎が登場する。ちらりとサービス的に登場するのではなく、がっつり活躍する。京極夏彦が生み出した二大巨編である【憑物落とし】と【化け物遣い】が揃って躍動するのは、一人のファンとして見ていて心が踊った。殺人が当たり前の舞台にあって、舌鋒一つで真相に迫る陰陽師の姿が強烈に印象に残る。化け物遣いの「終わり」を示すのだから、憑物落としに接続するのだろうかと思いを馳せずにはいられない。 過去作は勿論。江戸怪談物を含めてシリーズ総決算という趣。ほぼ読了していたが『数えずの井戸』が未読だったのはちと惜しい。記憶が定かなうちに読んでおきたい。 短評と言いつつ、乱文めいた感想を長々と書き連ねてしまった。それ程に、思い入れは深いのだ。最後の頁を閉じるのが凄く惜しいと感じる感覚は久しぶりだった。 【気に入った点】 ●稲荷藤兵衛。本作の主人公なのだが、これが良いキャラをしている。決め台詞である「化けの皮、見切ったわ」が格好良い。なかなかの好人物であり、実に渋い魅力に溢れている。山岡百介のふわりとした感じも良かったが、こちらの芯が強く力強い感じも良い。最終作にして新キャラを据えるのは大胆な試みであったと思うが、非常に良かった。この人がブレなかったお陰でどっしり構えて読書をすることが出来た。 ●中禅寺洲斎。矢張りこの人をおいて本作は語れない。京極堂より随分と柔和な印象を受けた。多分、心より優しい人なのだろう。血風吹きすさぶ舞台のなか、ただ粛々と歩みを進める陰陽師の姿が良かった。彼が「出張る」ことになる事情は、是非本編を読んで確かめて欲しいが、迚も迚もかなしい物語だった。 【気になった点】 ●又市。存在感はあれど、姿形は知れない。まだか…まだか…と歯噛みしながら読み進めた。不満というところではないが、今回の大仕掛けについて、その犠牲について、彼が何を思ったのか、聴いてみたいところではあった。 総頁数が千を超えるーー鈍器である。 過去作も又、鈍器重箱の類であり、此処に辿り着くのは容易な路では無いだろう。 併し乍ら、一切を読み終えて後にこそ、挑戦して欲しい一冊だ。努々ーー本作から読むなどと言うことの無いように、申し添えて置きたい。(ちょっとっぽく書いてみた) 嗚呼、終わった。嘆息である。
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