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旅のつばくろ、ふたたび 飛び立つ季節 新潮文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 新潮社 |
| 発売年月日 | 2026/03/30 |
| JAN | 9784101235400 |
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旅のつばくろ、ふたたび
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旅のつばくろ、ふたたび
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商品レビュー
3.8
11件のお客様レビュー
ひとつの旅が終わり、また次の旅が始まる。世界中を歩き尽くしてきた著者が、気の向くまま日本全国を巡る国内旅エッセイ第二弾。
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■はじめに この『旅のつばくろ』シリーズは国内を巡る旅エッセイ。前作は列車に揺られ、見知らぬ土地を訪ね歩く「the旅情」編だったが、今作は少し趣が異なる。 旅先での出来事はもちろん綴られているものの、それ以上に沢木耕太郎という人の生き方や考え方が色濃く滲む、いわば“旅からスピン...
■はじめに この『旅のつばくろ』シリーズは国内を巡る旅エッセイ。前作は列車に揺られ、見知らぬ土地を訪ね歩く「the旅情」編だったが、今作は少し趣が異なる。 旅先での出来事はもちろん綴られているものの、それ以上に沢木耕太郎という人の生き方や考え方が色濃く滲む、いわば“旅からスピンアウトしたエッセイ集”という印象を受けた。 ■内容 沢木耕太郎の旅は昔から変わらない。目的地までの交通手段を確認する程度で、事前の情報収集はほとんどしない。観光の見どころや映えスポットを調べ尽くしてから出発する現代の旅とは対極にある。 それは旅先だけではない。著者は携帯電話を持ってはいるものの、普段は机の引き出しにしまったまま。必要な時だけ持ち出すという徹底。 ある日、六本木で人と会う約束があり、珍しく携帯電話を持参したところ、肝心な時に故障。目的の店にも辿り着けず、慌てて派出所へ飛び込み電話を借りて事なきを得たというエピソードが本書には収められている。 普通なら「やっぱりスマホは必要だ」となりそうなものだが、沢木耕太郎はそうならない。むしろ、「なんとかなるさ」という精神で、その場その場を切り抜けていく。 前作で著者は、旅先で予期せぬ出来事が起きた時、それを面白がることができれば、人との出会いや思いがけない体験を呼び寄せる磁力のようなものが生まれると語っていた。 沢木耕太郎の旅には、「ああ困った」よりも、「おっ、何か始まったぞ」という空気が漂う。道に迷う。予定が狂う。肩透かしを食らう。そんな出来事さえ旅の一部として受け入れ、楽しむ。 16歳の「みちのくひとり旅」でダンプカーの運転手からもらったリンゴを、その後ひとり旅の際には必ずザックへ入れるようになった話。 秋田を旅した際、まるで松本清張『点と線』のような偶然の出会いがあった話。 檀一雄の墓参りで出会った少年とのちょっとした交流。 本書に散りばめられたエピソードは、どれも“予定調和”とは無縁である。そして著者は旅についてこう語る。 旅の目的が明確であってもいい。しかし現地で期待外れに終わることもある。だからこそ、思いがけない何かと出会える「隙間」をあらかじめ残しておくべきだ…と。 ■感想 スマホひとつあれば、行くべき場所も、食べるべきものも、その土地の歴史も、瞬時に調べられる時代になり、旅は便利になり、失敗も減った。 その代わりに失われたものもあるのではないか。本書を読んでいて思ったのは、沢木耕太郎は情報を拒絶しているのではなく、「偶然と出会う権利」を守ろうとしているのではないかな。 綿密な予定を組み、予習を重ねれば重ねるほど、旅は効率的になる。しかし同時に、想定外の出来事に出会う余白は少なくなる。 百戦錬磨の旅人 沢木耕太郎は、そのことを知っているからこそ、あえて情報との距離を置こうとしているんだろう。 現代は欲する情報にすぐ辿り着ける時代。裏を返せば、“隙間のない時代”とも言える。思うに、『深夜特急』のような旅は、世界が広かったからできたのではなく、世界が隙間だらけだったからできたと思う。 旅の隙間って、車のハンドルやブレーキに設けられた「あそび」のようなもの。それは無駄ではなく“ゆとり”。そのゆとりが、人との出会いを生み、自分自身を鍛え、人生を豊かにしてくれるのだ。 指先ひとつで世界中の情報に辿り着ける時代に、沢木耕太郎は、その便利さにあえて背を向ける。自分の勘と足で辿り着いた先が期待外れだったとしても、それはしくじりではない。むしろ、自分自身で確かめたという意味で、立派な冒険なのだから。 ■最後に 本書で繰り返し語られるのは、16歳の沢木少年が経験した「みちのくひとり旅」。その旅で出会った人々との交流や出来事は、半世紀以上を経た今も著者の中に生き続けている。 そして、その体験が沢木耕太郎という旅人を育て、『深夜特急』という名作を生んだと言える。 沢木耕太郎の旅の作法 調べすぎず、急がず、失敗を恐れず、人に尋ね、偶然を歓迎する。 齢を重ねてから読むと、人生における“隙間”の大切さをしみじみと考えさせられる…そんな読後感を残す一冊でありました。
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沢木耕太郎さんの旅の話はいつも、予定外、ちょっとしたトラブルを楽しむ旅。"次の機会"を期待する旅でもあります。 年齢を重ねて、再訪する場所、記憶を確認する旅も増えているようにも思います。「深夜特急」のすべてを辿るのは難しいにしても、いくつかの場所を再訪して今は...
沢木耕太郎さんの旅の話はいつも、予定外、ちょっとしたトラブルを楽しむ旅。"次の機会"を期待する旅でもあります。 年齢を重ねて、再訪する場所、記憶を確認する旅も増えているようにも思います。「深夜特急」のすべてを辿るのは難しいにしても、いくつかの場所を再訪して今はどう感じるかを書いてもらえたら、と思います。
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