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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
| 発売年月日 | 2026/01/29 |
| JAN | 9784163920641 |

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商品レビュー
4.5
45件のお客様レビュー
問題というものは、問題が存在するという認識がないと解決しないということです。 (本書179頁より引用)
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職業柄読まねばならぬと思っていたが、読み始めたら一気読みだった。本書の筆者は映像作家の方だが昨年同タイトルの映画を公開。マイナーながらヒットしたように思う。著者は基礎医学研究に従事する医師夫婦の長男であり、統合失調症を患った姉を持つ。本書で扱うのは、医師夫婦のもとにいたにも関わら...
職業柄読まねばならぬと思っていたが、読み始めたら一気読みだった。本書の筆者は映像作家の方だが昨年同タイトルの映画を公開。マイナーながらヒットしたように思う。著者は基礎医学研究に従事する医師夫婦の長男であり、統合失調症を患った姉を持つ。本書で扱うのは、医師夫婦のもとにいたにも関わらず、疾患を否定され、適切な医療を受ける機会を失っていた姉の記録。統合失調症は多くの方が漠然としたイメージでしか知らないと思うが、人生のある時期から幻覚(幻聴が多い)と妄想(ありもしないことだが本人が思い込み修正不能な思考内容)で特徴づけられる症状を呈し、社会性や認知能力を低下させていく疾患である。男性では思春期に、女性は20代後半もしくは40代に発症ピークを持つが、著者の姉は3浪して入った医学部5年の時期に発症したので20代後半に当てはまる。そんな姉は1983年のある夜、突然大声で叫び始め、到底止められないと思った著者と母は救急車を呼んだという。救急では何もできず(だったかな)後日父と父の知り合いの勤める精神科を訪れたところ、「なんでも無かった」と言われたとのことで、父も母も姉の症状を重大視しないかのように振る舞う。違和感を覚えた著者だが、当時高校生の彼に逆らってまで姉を病気とみなす根拠はない。その後の両親は、進行していく姉の病状を無視、病院受診などさせずに時は過ぎていく。一方で違和感をずっと覚える著者は映像などを学んだ後、家族の姿をビデオに撮り始める。母の死、姉の死、そして父の死まで撮り終えて結実したのがあの映画であり、そこで描き切れなかった細部が本書となっている。 さて、読後感だが、姉の病気と両親の疾患と向き合わない姿勢に翻弄され、そして優しい性格からか、その家族を捨てられず、ずっと関わった弟である著者の心理的な献身に涙を禁じ得ない‥そして、姉を認められなかった両親の罪の大きさよ。恐らくその不承認の大部分は、母の意思が強く働いており、いささか現実逃避気味ながらも病気だとはわかっていたぽい父親は若干従属的だったのだろうと思える。姉が結局精神科医療を入院の形で開始できたのは発症から23年が経ってから。その後間もなく肺がんを患い、亡くなっていく。姉が亡くなる場面は、著者に感情移入して読んでいる身としては涙無くしては読めなかった。 うーん、返す返すも受診させなかった両親の罪は重すぎる。医師であるがゆえに尚更娘の病気を認めたくなかったのか⋯その理不尽に半生を翻弄された著者、今は家族全てを亡くし、寂しかろう(と推測するのは失礼な気もするが、それでもその)姿を思うと、とにかく切ない思いが湧いてくるのよ。よく頑張りましたね。
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優しく優秀だったお姉さんに、医学生だったある日、突然"統合失調症"の急性症状が出た。その日から、共に医者で研究者だった両親は娘の病気をなかなか認められずに家に留めおき、25年もの間、お姉さんは医療を受けられなかった。
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