雪のしおり 冬のアンソロジー だいわ文庫

アンソロジー(著者), さくらももこ(著者), 向田邦子(著者), 中上健次(著者), 佐野洋子(著者), 幸田文(著者), 阿久悠(著者), イリナ・グリゴレ(著者), 星野道夫(著者), 宮沢賢治(著者), 植村直己(著者), 野尻抱影(著者), 内田洋子(著者), 志村ふくみ(著者), 新美南吉(著者), 茨木のり子(著者)

• 販売会社／発売会社: 大和書房
• 発売年月日: 2025/11/12
• JAN: 9784479321453

商品レビュー

2025/11/28

　昨年末に読んだ夏葉社の『冬の本』(著者84人)もよかったですが、本書もなかなかの好書です。
　文豪から若手著者までバラエティに富んだ39人による、冬や雪にまつわるエッセイ・小説・童話・詩・短歌・マンガのアンソロジーです。

　多様な執筆者たちの、かつての人生の一コマを切り取ったような作品ばかりで、温かさや切なさなど滋味あふれ、まったりと少しずつ読み進めるのが相応しいと思いました。きっと手にされた方にも、冬だからこその"ぬくもり"が沁みわたるでしょう。

　年末になると慌ただしくかつ人恋しさが募ってきますが、孤独が強調されるのはどうかと思います。イベントや人とのつながりがなくったって、自分に向き合って孤独を楽しみ、自分が楽しめる読書に集中し、心の満足度を高めることも至福の時間ですよね。

　年末年始に自分の時間なんか取れるか！と激怒される忙しい方もいらっしゃるでしょう。そんな方にも、本書は隙間時間で読める一冊です。この一年を振り返りながら、多くの著者の文章に触れることで心が和み、優しい気持ちになれると思います。
　皆様が心穏やかな年末を過ごせますように…

※以下　豪華執筆人(執筆順)
文月悠光　燃え殻　岡本真帆　くどうれいん　高山なおみ　寺井奈緒美　最果タヒ　さくらももこ　穂村弘　岸本佐知子　佐野洋子　桜木紫乃　ｐｈａ　辻邦生　星野道夫　イリナ・グリゴレ　向田邦子　武田百合子　中上健次　庄野英二　小池真理子　川上未映子　河野別荘地　串田孫一　幸田文　志村ふくみ　植村直己　錦　仁　小池昌代　阿久悠　野尻抱影　内田洋子　川端康成　茨木のり子　ドストエフスキー　新美南吉　山村暮鳥　宮沢賢治　まど・みちお