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倫理思考トレーニング ちくま新書1875
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
| 発売年月日 | 2025/09/11 |
| JAN | 9784480077066 |

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倫理思考トレーニング
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商品レビュー
3.5
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『倫理思考トレーニング』(伊勢田哲治)を読み終えて残るのは、「倫理って結局、気持ちの良い正解を言うことじゃない」という感覚だった。 “正しさ”の話になると、人は途端に強くなる。言い切りたくなる。相手を黙らせたくなる。けれど現実の倫理問題は、たいてい「どっちも一理ある」まま立ち尽...
『倫理思考トレーニング』(伊勢田哲治)を読み終えて残るのは、「倫理って結局、気持ちの良い正解を言うことじゃない」という感覚だった。 “正しさ”の話になると、人は途端に強くなる。言い切りたくなる。相手を黙らせたくなる。けれど現実の倫理問題は、たいてい「どっちも一理ある」まま立ち尽くすしかない場所に立っている。そこで必要なのは正義の剣ではなく、問いを壊さずに持ち運ぶ力。この本は、そのための筋トレだ。 印象的なのは、倫理をいきなり難解な思想として語らないところ。「倫理って何かわからない」という学生の言葉から始まり、「善い/悪い」「〜すべき」という言葉が出た瞬間に、すでに倫理の領域に足を踏み入れていると示してくる。つまり倫理は、特別な人の特別な話ではなく、日常の判断の中に最初から混ざっている。ここで読者は一度、足元を見直すことになる。  そしてこの本の核は、倫理を“議論の技術”として鍛える姿勢にある。しかも、相手を叩きのめすための討論じゃない。クリティカル・シンキング/ディスカッションを「協力して少しでも良い答えを探す営み」として扱う。その姿勢が一貫していて、読んでいるうちに、口調まで変わってくる。勝つために話すのではなく、論点を澄ませるために話す。意見の違いを「敵の証拠」にしない。ここは今の時代に刺さりすぎる。  読後に残る効き目は、現実の会話が少しだけ上手くなることだと思う。たとえば価値観が割れた瞬間、「それって倫理の話だよね」と一段引いて見られるようになる。さらに「何について一致していて、何がズレているのか」を切り分けたくなる。相手の意見を“間違い”にする前に、まず“構造”にする。この一手間があるだけで、議論は喧嘩から仕事に変わる。 読みたい人に一言で勧めるならこうなる。 「正解をくれる本じゃない。正解がない話を、ちゃんと前に進めるための本」 明日からの実践としてはシンプルでいい。会話やニュースで揉めている話題に出会ったら、まず自分に3つだけ問う。 ①いま争っているのは“事実”か“価値”か ②相手が守りたいのは何か(自由/安全/公平/尊厳みたいよな土台) ③自分の結論の弱点はどこか(例外・コスト・副作用) これをやると、倫理の議論は“口の強い人の勝ち”じゃなく、“考え抜いた人の仕事”になる。 『倫理思考トレーニング』は、その仕事をできる側に引き上げてくる一冊だった。 #2026年4冊目
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論破目的でない生産的な討論を行うためには「倫理的思考」が大切だよねという本。 趣旨は良いのだけれども、説明が冗長・婉曲で要領を得ないのがひたすらに残念でした。「倫理」という輪郭の曖昧なテーマを簡潔明解に記すのは当然困難なことなのですが、それにしても贅肉が多い印象です。文学作品な...
論破目的でない生産的な討論を行うためには「倫理的思考」が大切だよねという本。 趣旨は良いのだけれども、説明が冗長・婉曲で要領を得ないのがひたすらに残念でした。「倫理」という輪郭の曖昧なテーマを簡潔明解に記すのは当然困難なことなのですが、それにしても贅肉が多い印象です。文学作品なら許容できるのですが、解説本としてはどうかと。
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「道徳視がもっとも良くできる者が、もっとも道徳的に望ましい結果を生むとは限らぬのが、道徳というものの難しいところでもあり、面白いところでもあるのです」P428 人に「倫理って結局何?」って聞かれていつも答えられなかったけど、「善悪」や「してもよい」、「すべきだ」といった事柄に...
「道徳視がもっとも良くできる者が、もっとも道徳的に望ましい結果を生むとは限らぬのが、道徳というものの難しいところでもあり、面白いところでもあるのです」P428 人に「倫理って結局何?」って聞かれていつも答えられなかったけど、「善悪」や「してもよい」、「すべきだ」といった事柄に関することを広く倫理と捉えて良いと書いてあった気がする(メタ倫理)。今後はこんな感じで答えようと思った。 全体を通して最も書かれていると自分が感じたことは、「複視的視点」を持つことが重要ということだった。めっちゃ簡単に言うなら、自分からの世界の見え方以外に、他人の立場からの世界の見え方を想像して、それを行き来するような思考が大事だと理解した。 それをサポートする「倫理メガネ」のような概念はかなり好きで、ポケモンGOのようなAR技術になぞらえる部分とかはかなり分かりやすい。 相手の立場になって考えるってちょっと当たり前っぽいけど、どんな倫理メガネをかけてるのか、価値判断基準を持っているのか、倫理のものさしは何を重要視しているのか等、実は色々考えられるんだなと。 倫理問題を具体的に考えてもらうためのSFショートストーリーがちょくちょく挟まっていて、それが個人的には抜群に面白かった。単発単発に差し込まれてるのかと思ったら、本書全体を通じた物語になってて感動。 流石に気合い入ってるなって思ったら、あとがきで気合い入れましたって書いてあって嬉しかった笑 個人的にめっちゃ新しい学びのような物は無かったけど、倫理関連の知識に関してすごく頭の中が整理された気分で心地良い。
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