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守れ野生のロボット 世界傑作童話シリーズ
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 福音館書店 |
| 発売年月日 | 2025/07/11 |
| JAN | 9784834088007 |

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守れ野生のロボット
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商品レビュー
3.4
7件のお客様レビュー
毒潮の解決方法は、ちょっと強引だったな。 前作が良かっただけで、少し間延び感があったのが残念。 レアメタル採掘の際に、有害物質が出るという事実が知れたのは良かった。 印象深かったのは、採掘現場で働く人々が、自分の意思を持たないロボットのようであったこと。 現代社会にも通じる。 ...
毒潮の解決方法は、ちょっと強引だったな。 前作が良かっただけで、少し間延び感があったのが残念。 レアメタル採掘の際に、有害物質が出るという事実が知れたのは良かった。 印象深かったのは、採掘現場で働く人々が、自分の意思を持たないロボットのようであったこと。 現代社会にも通じる。 私たちは働いているのか、働かされているのか。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「野生のロボット」シリーズの第3巻。これまでが物語としてほとんど完璧だったので、作者に続編を書くつもりはなかったのだろうと2巻読了後に思ったのと(実際3巻のあとがきにはそのつもりだったと記載されている)、どんな物語も一度閉じたものに付け足すと蛇足になりがちな印象があるので、3巻を読むのは少し不安があった。その思いをいい意味で裏切り、あらゆる要素を一つの冒険譚に見事まとめ上げた作者の手腕に感服。少々中だるみした部分はあったものの、終盤の怒涛の展開と盛り上がりでチャラになる程度。結果、蛇足なんてとんでもない、ロズの世界をさらに掘り下げる重要な物語になった。 読みやすい筆致や構成はそのまま。広大な海が舞台なのもあって、世界観が拓けていて深い。今回は分かりやすく「人間による環境汚染」が、そして同じく「利害の対立が起こったときの解決方法」も物語の重要なテーマとして扱われている。どちらも児童書にしては重く難解なテーマであり、扱い方によって陳腐になってしまうところを、現実を誤魔化すわけでもなく、分かりやすい悪を作るでもなく、それぞれのキャラクター性を損なうこともなく、読者に考える余地を残した絶妙な仕上がりになっている。作者の現実世界への誠実で繊細な観察と相当な熟考がなければ、到底なし得ないことだろう。 ロズがシニクアサリに出会うまでの道程は、同行者もおらず言葉も発さない、孤独な一人旅ということもあって、ほんの少し冗長にも感じられたが、プランクトンが海をかき回す毎夜の「大移動」を始め、様々な海洋生物との邂逅でも明らかになる彼らの生態や自然現象、それらを見事に描写した美しくも恐ろしい海の世界など、作者の自然界に対する尊敬と愛に溢れた視線を物語から常に感じることができ、とても温かな気持ちになった。 だからこそ、戦えるようになったロズが武力ではなく対話を選び奔走している最中、シニクアサリの判断によって動物たちによる奇襲が始まってしまった場面とその最中はとても心が痛んだ(ロズの悲しみや戸惑いをあえて描かないことで、その心中を読者に想像させ、強調している仕掛けが上手い)。「シャーマンキング」でマタムネが言ってた「信じられない」ことから争いが始まるっていうのは本当なんだなぁ。動物たちがロズや人間を信じられなかったから、、、。 モロボ博士が、秘密裏に作成していたロボットに武力行使の権限を与えた、そしてそれにロズの精神(記憶?)を移行したことには大きな意味がある。自分が産み出したロボットたちが世界を席巻し、ひたすら人間のために働く姿を見て思うところがあったのだろう。自分で考え行動する、心を持ったロボット。その存在が人間の縛りもなく武力も行使できるとなれば、人間にとっては脅威でしかない。私は今回の物語で、人間の行いによって全てを失ったロズが悲しみに取り憑かれ復讐に走る、そんなあり得たかもしれない未来を思って恐怖した(動物たちと密なコミュニケーションを交わすことができ、信頼も厚いロズが人間を敵とみなしたら、ほとんど壊滅するのではないかと思う)。そうなる可能性も全て考えたうえで、博士はロズに新しい身体を与えたのだろう。肥大化した人類を裁く、裁定者としての役割をロズに期待しているのかもしれない。めっちゃ私の妄想だけど。そういう細かい背景にも思いを巡らせて破綻がないこの物語は、本当によくできている。 海に流れた汚染物質を徹底して取り除くことができる、夢のような清掃ロボット団は都合が良いなあと思ったけど、ロズのようなロボットが存在するくらい技術が発達しているんだろうから有りなのかな。採掘作業と同時並行で清掃ロボット団動かせば問題なかったやん、とも思ったけど、人間側からしたら予想以上の汚染物質が流出していたようだし、コストの面もあるのかもだし、まあいいか。 ロズはこれから、キラリと島の動物たちの子孫、そしてそれを取り巻く自然環境を守りながら生きて、いつかシニクアサリのように「伝説的な存在」になるのではと、これも妄想。ここまできたらどんな物語も蛇足にはならないだろうし、この作者は信頼できる。また続編あるかもなあ、読みたいなあ。
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野生のロボット三巻目の本書は、期待を裏切らないわくわくする本だった。内容は愛する島が環境汚染にあってしまう、今までより広い世界の話題になっている。手に汗握る後半のお話しが面白いのは、このシリーズの特徴だが、中盤も海に生きる不思議な生物との出会いが描かれ、読者の注意を逸らさない。特...
野生のロボット三巻目の本書は、期待を裏切らないわくわくする本だった。内容は愛する島が環境汚染にあってしまう、今までより広い世界の話題になっている。手に汗握る後半のお話しが面白いのは、このシリーズの特徴だが、中盤も海に生きる不思議な生物との出会いが描かれ、読者の注意を逸らさない。特に生き物に対する畏敬の念をロボットのロズが抱くことが、効果的に人間の限界、自然の偉大さを表すことになっている。ロズと一緒になって、海底を歩いているような気持ちになった。三巻とも丁寧な日本語訳が素晴らしい。
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