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営繕かるかや怪異譚(その参) 角川文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | KADOKAWA |
| 発売年月日 | 2025/06/17 |
| JAN | 9784041160244 |

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営繕かるかや怪異譚(その参)
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営繕かるかや怪異譚(その参)
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商品レビュー
4.2
47件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
今回もフォーマットは変わらず、短編が全部で六篇が収められている。建物に宿った怪異に悩まされる人々と、それを営繕という形で受け止めていく尾端(おばな)の物語である、という基本構造は変わらない。 第3弾ということもあって、このシリーズは良くも悪くもフォーマットとしてはかなり安定してきたと思う。一応、探偵役というか怪異を解決するのが営繕を営んでいる尾端の役目なのだが、彼はミステリーの探偵のように事件に積極的に関わることはしない。 あくまで依頼者が悩んでいる怪異の話を丁寧に聞き、家や物の来歴をたどり、怪異そのものを力ずくで祓うのではなく、建物に少し手を入れることで怪異を受け流す、あるいは怪異の発生が起こらないようにするのが彼の仕事だ。言い換えると、仮にそこに何らかの怨念があったとしても、その怨念の種そのものを取り除くというというのは、彼の生業とするところではないのだ。 そして、その怨念が生まれる理由のうち、ほとんどが「家族」にまつわる話であるのが本作の特徴と言えるだろう。実際の殺人事件でも見しらぬ人への犯罪よりも圧倒的に身近な人同士での事件が多いように、怨念が生まれるのはやはりその関係性が濃く、かつ逃げることができないからだ・・というのが、著者の小野不由美の世界観なのかもしれない。 ただ実際にそういう”人間関係が難しい人間”を家族に持っていた身からすると、何もフィクションの中でまでそういったことを持ち込まないでほしい・・というきにもなってしまったりもする。特にしんどかったのが、夫の母(つまり姑)から夫の死後もさんざんいじめられていた女性の家に訪れる怪異を描く「火焔」と、二人の娘の中で母親から偏愛された長女が自殺してしまったことをきっかけに怪異が起こり出すという「茨姫」だ。 二篇ともに物語の語りとなる女性は、エピソードの中では被害を受ける立場にあり、しかもそれは本人には全く責任がない。後者は実の母親、前者は義理の母親という違いはあれども、同性の年上の女性から受ける迫害を描いているエピソードで、読んでいる方はただただしんどいという気持ちになる。 さらに発生する怪異も、後者の方は中庭にある物置小屋を囲む草が異常に伸びる・・程度なのだが、前者は家の中で亡くなったはずの義理の母親が暴れるということで、より凶暴性がましている。ただしこの話の場合は、”もしかしたら語り手が無意識のうちにストレスを溜めて暴れているのでは・・”という想像も決して不可能ではないようにしているところが、作者小野不由美の意地悪いところでもある(携帯電話になくなった母からかかってくる・・という話があるので、一応本人ではないとは思えるようになっている)。 とりあえず全てのエピソードで尾端の活躍により、語り手の悩みは解消する方向に向かっていくとはいえ、例えば亡くなった人が自分を探してくれるように求めて庭に来るという「骸の浜」では、怪異そのものは消えてなくなったりしない。ただ語り手の悩みを解決することで、怪異が語り手の人生に影響を与える度合いを小さくしているだけなのだ。 そういった意味では、このシリーズは日本風の怪談の特徴である「起こっている怪異は消え去りはしない。ただ一時的に収まるだけ」をしっかり引き継いだ、正統派の日本風怪談譚と言えるのは間違いない。 伏線の回収レベルがとわれ、全てに説明が求められるようになったミステリとは違い、ホラー作品にはこういった”余白”が許されるというところが、筆者が本作を描き続けている理由であるような気もするし、また読者も全てを説明する必要はないとどこかで感じている・・というのが、このシリーズが続いている理由なのだろう。
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面白かった。 ふと思ったんだけど、細かく後のことは書かれてなくて、あとのことは読者の想像に任せますみたいな感じだけど、ちゃんと解決してるよね?(笑)尾端と会話して良い感じにまとまって良かったって思ってるけど、それでいいんだよね?(笑)
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営繕かるかや怪異譚その参。今作も期待通りの面白さでした。ここで描かれる怪異は、どれも日常と結びついていおり、まるで実際にあった話を聞いているかのような現実感があります。特に「火焰」が印象的で介護や嫁姑問題などで悩む主人公も一歩前に進めたように思う。
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