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中世稚児物語集 現代語訳 平凡社ライブラリー987
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中世稚児物語集 現代語訳 平凡社ライブラリー987

木村朗子(訳者)

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中世稚児物語集 現代語訳 平凡社ライブラリー987

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 平凡社
発売年月日 2025/04/08
JAN 9784582769876

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中世稚児物語集 現代語訳

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商品レビュー

3.7

3件のお客様レビュー

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2025/11/29

「恋煩い」とは今でも言うけれど、この時代は本当に恋人に会えない苦しみ、死別離別の苦しみで死んでしまう…え!?とは思うけれど、私たち現代人は寿命が長くなって、その分失恋や恋の苦しみを何度も経験するから耐性がついているだけで、恋しい人に会えなかったら辛いし恨むし寂しいし、死んでしまう...

「恋煩い」とは今でも言うけれど、この時代は本当に恋人に会えない苦しみ、死別離別の苦しみで死んでしまう…え!?とは思うけれど、私たち現代人は寿命が長くなって、その分失恋や恋の苦しみを何度も経験するから耐性がついているだけで、恋しい人に会えなかったら辛いし恨むし寂しいし、死んでしまうくらい苦しい気持ちは分かるよなと思う。その点で男女の古典物語と全く変わらない。花みつ月みつが悲しかった。最後の稚児之草紙は文章も春画もあまりにも露骨で笑ってしまった…

Posted by ブクログ

2025/07/30
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※このレビューにはネタバレを含みます

思ったよりも面白かった。稚児は実際には成人男性であるため、行動力があり、年長者を相手にしても物怖じしない。一方で、周囲からは少年として見なされる場面も多く、容姿端麗で性格もいいせいか若くして亡くなった際に惜しまれ、可哀想だとする声が強く出る。結果として、出家や菩提の弔いが念入りに行われる傾向がある。稚児物語での死や恋は、仏教の教えに没入させるための方便として意図的に演出されている。

Posted by ブクログ

2025/05/12

中世日本の男色(男性同性愛)物語アンソロジー。 編者解説によれば、 往時の彼らはセクシュアルマイノリティではなく、 プラトニックな関係であれ性行為を伴う間柄であれ、 それは男性の嗜みであり、 一般的な性的経験だった由。 ■秋の夜の長物語  出家者とはいえ俗縁を絶ったわけではない...

中世日本の男色(男性同性愛)物語アンソロジー。 編者解説によれば、 往時の彼らはセクシュアルマイノリティではなく、 プラトニックな関係であれ性行為を伴う間柄であれ、 それは男性の嗜みであり、 一般的な性的経験だった由。 ■秋の夜の長物語  出家者とはいえ俗縁を絶ったわけではない男が  心の底から仏道に邁進する機縁として語られる  稚児との悲恋。 ■あしびき  仏道に惹かれる儒学者である語り手の息子が主人公で、  父の想いを託されて比叡山の寺へ修学に。  短い稚児生活を経て出家し、  侍従の君と呼ばれるようになった彼は、  東大寺南東院の僧都に仕える稚児を見初め……。 ■松帆浦物語  寺院の稚児ではなく、貴族の子息の話。  十歳で禅師に預けられて養育され、  親元に帰って元服し、  藤侍従と呼ばれるようになった美少年が十四歳の春、  花見の場で宰相の君なる法師と出会った。  互いに惹かれ合うものの……。 ■花みつ月みつ  播磨国の赤松殿の家臣・岡部が  子を授かるべく祈願した甲斐あって、  妻は男の子を産み、夢に因んで〈花みつ〉と名付けた。  岡部は主君の代理で都へ単身赴任した際、  身の回りの世話をしてくれる女性を同居させた結果、  深い仲になってしまい、  こちらにも子供が生まれたので〈月みつ〉と名付けた。 ■鳥部山物語  武蔵国の某和尚の弟子・民部卿が上洛した際、  中納言の子・藤の弁を見初める。  二人は親しくなったが……。 ■幻夢物語  修行僧・幻夢は  偶然出会って連歌を楽しんだ稚児・花松を忘れられず、  彼のいる日光へ。  めでたく再会を果たしたものの……。 ■嵯峨物語  稚児の物語ではなく、  仏道に傾倒し修行に励むようになった貴族の子・松寿君が  僧・一条郎と心を通い合わせる話。 ■上野君消息  書簡体の物語に序文が付く構成。  比叡山延暦寺横川中堂の大浦阿闍梨の許にいる稚児が  出家し、修行の旅に出た。  別れを惜しんでいた阿闍梨には、のちに手紙が届いた。  内容は日記風に綴られた、  発心の契機となった出来事などだった。 ■弁の草紙  七歳で日光山の寺に預けられた千代若丸は  十五歳で弁公昌信として授戒。  しかし、あまりに美しいので剃髪するのは惜しいからと、  尼削ぎにて稚児として愛でられ続けた。 ■稚児観音縁起  六十歳を過ぎても弟子がいないのを嘆いた上人が、  弟子を授けてくれるよう祈願。  三年三ヶ月過ぎたある晩……。 ■稚児之草紙  鎌倉時代の肉筆春画の一つで  醍醐寺三宝院に秘蔵されるもの。 ※後でもう少し細かいことをブログに書くかもしれません。

Posted by ブクログ