今ここにある日本の国難 トランプに手も足も出ない習近平にどこまで媚びるのか

石平(著者)

• 販売会社／発売会社: ビジネス社
• 発売年月日: 2025/03/17
• JAN: 9784828427133

商品レビュー

2025/05/03

書籍「今ここにある日本の国難 トランプに手も足も出ない習近平にどこまで媚びるのか」要約（学部生向け）
この書籍は、習近平政権下の中国が直面する政治、経済、社会、外交の多岐にわたる問題点を分析し、日本の対中政策に警鐘を鳴らす内容です。

序章：顕在化する習近平と軍部の軋轢

習近平氏と人民解放軍の間の権力闘争が激化している。
李強首相の排除、軍機関紙による習近平批判、習近平思想のスローガン消滅など、習近平氏の権威失墜を示す具体的な事例が挙げられている。
軍部は鄧小平時代の集団指導体制への回帰を望んでいる。
陸軍から海軍への権限委譲を背景とした、軍内部の対立構造が示唆されている。
第3章：不正と不満でゆがむ中国社会

地方政府による民間資産の奪取（「遠洋捕獲」）が横行している。
賄賂が常態化した社会で、殺人事件などの凶悪犯罪が多発している。
地方政府による過剰な罰金徴収（「乱罰金」）が国民の不満を高めている。
社会全体の歪みや不満が爆発し、無差別殺傷事件が頻発している。
第4章：絶望に覆われる中国経済

デフレ圧力と食料品価格の高騰が同時に進行し、国民生活を圧迫している。
習近平指導部が「中国経済光明論」の破綻を認め、経済の困難を公言した。
不動産バブル崩壊による過剰在庫、若年層の就職難、中年層の消費低迷など、経済の構造的な問題が指摘されている。
国民生活に不可欠な業種での倒産が多発し、失業や減給が拡大している。
第5章：国際外交と愛国主義

習近平氏が国連総会を欠席し、国際社会での孤立が深まっている。
トランプ氏の再選を警戒し、中国政府は日本に「懐柔策」をとっている。
日中外相会談における合意内容の食い違いから、中国政府による日本の世論操作の危険性が指摘されている。
中国の強硬な外交姿勢（「戦狼外交」）が、歪んだ愛国主義（現代版「紅衛兵」）を生み出し、国内外で暴力事件を引き起こしている。
日本の対中政策について、国益を追求し、米国の力を活用すべきだと提言されている。
全体的な論点:

習近平政権の権力基盤が揺らぎ、中国社会は多くの問題を抱えている。
中国経済は深刻な状況にあり、社会不安が高まっている。
中国の国際的な立場は悪化しており、日本は警戒すべきである。
日本の対中政策は戦略観や国家観が欠けており、早急な見直しが必要である。