拝啓 取締役会長殿 台頭する株主アクティビズム、取締役会における闘争

ジェフ・グラム(著者), 井潟正彦(訳者), 仲野博之(訳者), 沼田優子(訳者)

• 販売会社／発売会社: 金融財政事情研究会
• 発売年月日: 2025/03/07
• JAN: 9784322144970

商品レビュー

2025/04/15

株主アクティビズムの台頭と進化:
初期の株主アクティビズムから現代に至るまでの歴史的変遷を解説。
初期のアクティビスト（ベンジャミン・グレアム、ロバート・ヤングなど）から、ヘッジファンド・アクティビスト（ダニエル・ローブなど）への変化。
アクティビストの手法の多様化（企業買収、事業再編、経営陣の交代要求など）。
著名な株主アクティビストの事例:
ベンジャミン・グレアム、ロバート・ヤング、ウォーレン・バフェット、カール・アイカーン、ダニエル・ローブなど、主要なアクティビストの活動と闘争を詳細に記述。
各事例におけるアクティビストの標的企業、主張された要求、およびその結果を分析。
取締役会における闘争と対応:
アクティビストからの圧力に対する取締役会の抵抗と対応（委任状争奪戦、買収防衛策など）の事例を提示。
ロス・ペローとGMの対立、ウォーレン・バフェットの友好的なアプローチなど、対照的な事例を紹介。
コーポレート・ガバナンスへの影響:
株主アクティビズムが企業のコーポレート・ガバナンスに与える影響（取締役会の構成、経営陣の選任、報酬制度など）を考察。
アクティビストの活動が、企業の透明性の向上と株主重視の意思決定を促す可能性を示唆。
重要なアイデアや事実:
株主アクティビズムは、少数株主の権利行使を超え、企業経営戦略とガバナンスに影響を与える重要な力として台頭。
ロバート・ヤングによるニューヨーク・セントラル鉄道への委任状争奪戦は、初期の重要な事例。
ウォーレン・バフェットは、長期的な視点から企業価値向上を目指す友好的アクティビストとして知られる。
カール・アイカーンの敵対的買収は、1980年代の企業乗っ取り屋の活動を象徴。
ロス・ペローとGMの対立は、取締役会がアクティビストの要求に必ずしも屈しない事例。
ダニエル・ローブの様なヘッジファンドアクティビストは、短期的なリターンを追求する傾向がある。
結論:
株主アクティビズムは、時代とともに変化しつつ、企業経営の重要な要素であり続ける。
取締役会が株主の建設的な意見に耳を傾け、適切な対応を取ることが、企業価値の向上と持続的な成長に不可欠。