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動乱期を生きる 祥伝社新書710
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動乱期を生きる 祥伝社新書710

内田樹(著者), 山崎雅弘(著者)

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動乱期を生きる 祥伝社新書710

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 祥伝社
発売年月日 2025/03/04
JAN 9784396117108

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動乱期を生きる

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商品レビュー

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2025/08/08

時事問題に対する内田樹の見解を知りたいと思ったのが本書を読む動機。作品紹介で書かれる「パワークラシー」については、権力者が強者然としてふるまう、実生活では会社の役職とか体育会系、年齢、男女、お店へのカスハラなど、至る所にある現象。「サン付け、クン呼び」みたいにいちいち拘る事象とい...

時事問題に対する内田樹の見解を知りたいと思ったのが本書を読む動機。作品紹介で書かれる「パワークラシー」については、権力者が強者然としてふるまう、実生活では会社の役職とか体育会系、年齢、男女、お店へのカスハラなど、至る所にある現象。「サン付け、クン呼び」みたいにいちいち拘る事象というのは、人間が関係性を序列化せずにはいられない性質から発するもので、全てはその類型だという気がする。で、そんな中での「短期的利益志向」は相性が最悪。つまり、権力は換金しやすいので、その権力にすり寄る動機がさらに高まるという図式だ。このパワークラシー、短期志向などのトレンドを踏まえた上で、時事問題を斬る。 ― エーリッヒ・フロムは「自由からの逃走』(東京創元社)という著作で、ドイツ社会がナチズムに傾倒していった理由について「多くの人間は力を持つ強い権威に憧れ、それに服従することで自分の弱さを補おうとする」と考察していますが、強者がさらに強くなり、弱者がますます従順になる構図は、今の日本社会と重なります。生活環境が悪化する中で、強い支配層の収奪という原因に目を向けて怒るのではなく、逆に「強そうな指導者」に依存する心理を強めてしまう。 ― たとえば、ロシアと中国は2004年に両国の国境線を確定して長年の国境問題に終止符を打ちました。あれはプーチンと胡錦濤の双方の政権基盤が安定していたからできたことです。領土的譲歩というのは、短期的には損失に見えても、長期的には国益にかなう選択をしていると国民にじられている政治指導者にしかできません。だから政権基盤が弱まると、どの国の政治家も必ずナショナリズムを煽って、国境問題では強気な発言をするようになる。これは例外がありません。 ― 12歳から18歳まで6年間延々と繰り返していったら、子どもたちの中に育つのは「不快耐性」と「無意味耐性」だけなんです。どれほど不快な入力があっても気にならない。どれほど無意味な作業でも気にならない。そういう防衛力の高い子どもが中等教育では生き残れる。要するに10代の多感な時期に、おのれの感受性をひたすら鈍麻するための努力をさせる。 ― 近代の戦争において、それほどまでに大量の兵士を餓死させた軍隊は他にありません。それでも自らをエリートと見なす参謀将校たちは、最後まで現場の情報を汲み取ろうとせず、頑なに「自分たちは間違った判断をしない」という無謬性に固執し、誰も失敗の責任を負わなかった。今、日本の教育システムを動かしている人たちも、思考形態はそれとかなり近いように思えます。 慧眼というか、内田樹の考え方は勉強になる。最後に、「安保条約なんて、当事国の一方が通告すれば1年後には自動消滅する条約なんですから。そのリスクを勘定に入れて安全保障について考えたほうがいい。僕が言っているのは、そういうことなんです。」 現実的に簡単な事かどうかは不明だが、ハッとする。

Posted by ブクログ

2025/06/06

動乱期!混迷でも混乱でもないこのタイトルからしてザワザワする感覚を覚えます。今思えば昭和の時代の、のほほんとした世界からと比べると明らかに異なる世界に居る感覚を覚えます。あの頃はよかった…なんてノスタルジーに浸っていることも今となっては許されない気がします。 内田先生と山崎雅弘さ...

動乱期!混迷でも混乱でもないこのタイトルからしてザワザワする感覚を覚えます。今思えば昭和の時代の、のほほんとした世界からと比べると明らかに異なる世界に居る感覚を覚えます。あの頃はよかった…なんてノスタルジーに浸っていることも今となっては許されない気がします。 内田先生と山崎雅弘さんの対話は、この「底の抜けた国」「三流腐敗国」に生きている私たちに現実を突きつけます。見ないふりをしてきても薄々わかっていて知らないふりをしても、これを読むとやっぱりそうか…と落ち込みます。 今の日本は、沈みかけている泥舟という指摘は、政治家などの支配層の劣化(良識がない者の増加)、民度の低下(思考停止になっている国民)、メディアの凋落(無批判)、野放図のSNSが跋扈(フィルターが存在しない)…に現れています そして、歴史的にも戦前の日本の国民の意識や日本軍の参謀本部の組織のあり方、失敗のパターンが今も随所に繰り返されていると言います。 世界を見渡しても、米国を始め特徴的な指導者が目立ち、歴史の畝りの中で翻弄されているようです。 今の子どもたちが成長している頃には、少しはマシな指導者が育っているのか、はたまたこのまま日本は凋落の一途をたどるのか…(マシな人は政治家にならないようですが)楽観的な展望は見えないのですが、それでもこの本でどれだけ絶望的に思える状況であっても、あきらめないしぶとさと知恵を持つ。人類の文明は「三歩進んで二歩半下がる」ということの繰り返しとあります。こんな現状にせよ安易に不和雷同するのではなく、自分の頭で考え行動していきたいと思います。

Posted by ブクログ

2025/04/27

10代の頃、受験勉強を「無意味なジョブ」と感じ、「身体に悪い」と認識していました 政治の中枢で倫理の基準が壊れている 多くの人が思考停止に陥っており、自分の頭で判断するのを止めている 異変に対処せず、状況に異変を感じてもそれに対処するアクションを取るべきなのに、ただ現実を見ている...

10代の頃、受験勉強を「無意味なジョブ」と感じ、「身体に悪い」と認識していました 政治の中枢で倫理の基準が壊れている 多くの人が思考停止に陥っており、自分の頭で判断するのを止めている 異変に対処せず、状況に異変を感じてもそれに対処するアクションを取るべきなのに、ただ現実を見ているだけ 司法への国民の信頼が失われたことが、第一次安倍政権以来の特徴の一つ 「イエスマン官僚」化している メディア、特にテレビの衰退 常識的で真っ当な正論には面白さがあまりない かつて企業のトップ層には「自分たちは社会的な使命を全うする責任がある」という意識があったが、今は失われた 「日本のメディアは骨抜きだ」と公然と言えるようになった 目先の利益や快感が物事の判断基準になっており、差別やいじめが氾濫している 日本はすでに沈みかけている泥舟であり、沈没しつつあるタイタニック号に似た状況 「パワークラシー」(権力階級)の特徴として、「すでに権力者である」という事実自体が、その権力者の正当性の根拠になる社会構造 現在の日本にはジャーナリズムがほとんど存在せず、単なる「メディア(媒体)」しかない 自民党一強の「安定期」に国力が衰えた 独裁制は法律の制定者と執行者が同一である政体であるとし、今の日本はそうなってしまっている 大阪万博は歴史的失敗に終わり、巨額の経済的負担を府市に残すことは間違いない 民主主義は「メンバー全員が同程度に不満な落としどころ」である 国旗・国歌に対する態度という国民国家に関わる課題について思考が禁圧され、「上司の命令だから敬意を示せ」という思考停止が求められている 日本社会では、個を殺さず大人になることが困難になっている 勉強自体は嫌でない子供がたくさんいる状況が、学校というシステムの本質的な問題を示唆している 英語圏では社長に対してもファーストネームで呼び合うことが多く、名前で呼び合うことで上下の主従関係ではなく対等な立場であるという意識が生まれる 日本のトップダウン組織は現場への権限委譲を嫌がる傾向がある 現在の世界は動乱期に入った プーチンとネタニヤフが軍事行動のルールを変えた 国際社会からの批判を恐れず、「思いがけやり」の事態が珍しくなくなった 戦争を始める際のハードルが低くなり、世界は混沌とした動乱期に入ってしまった 国連常任理事国であるアメリカ政府がイスラエルのガザでの行為を批判せず擁護したこと

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