うちで食べる台湾式ごはん 新版 いつもの食卓によりそうやさしい家庭料理

内田真美(著者)

• 販売会社／発売会社: マイナビ出版
• 発売年月日: 2025/02/27
• JAN: 9784839987947

商品レビュー

2025/06/07

いくつか作ってみたいものがあった。
日本風にアレンジされたものもあったが、本来米粉を使うレシピが小麦粉にアレンジされているのは残念

2025/04/10

著者と台湾の出会いと個人的な体験:
長崎で育ち、中華圏の文化が身近にあった著者が、台湾のお茶との出会いをきっかけに台湾に魅了されていく過程が描かれています。「ある日台湾のお茶に触れる機会があり、同じような時期に、台湾に関する一冊の本にめぐり会いました。台湾茶の香りと味に心惹き、心酔し、茶藝館の佇まいや茶器の道具たちの配列や作法に心が躍り、それがもたらす、穏やかで大らかなときの過ごし方に魅了されました。」
初めて訪れた台湾での好印象。「食は興味深く美味で、人々は大らかでやさしく、思っていた以上に素朴らしい土地でした。」
既存の中華料理とは異なる「台湾の味わいを、わが家でも」という思いから、家庭料理として台湾の味を再現する試みが本書の根幹となっています。「台湾の食材を使うこともありますが、なるべくいつもの調味料や食材で、私が感じた台湾料理の空気が宿るものを作ってきました。」
本書のレシピは、台湾に実際にある料理を日本の台所で再現したものだけでなく、「台湾料理はこういう輪郭で、組み合わせるとしたら、こういう方向に向かうんじゃないかな？」という著者の自由な発想から生まれた料理も多く含まれています。
家庭で手軽に楽しめる台湾料理:
本書のレシピは、日本の家庭にある一般的な調味料や食材で、本格的な台湾の風味を再現できるように工夫されています。
「作りおき」の提案として、「魯肉風煮豚そぼろ」や「魯肉風煮鶏そぼろ」など、日持ちするおかずが紹介されており、忙しい家庭でも手軽に台湾の味を楽しめるように配慮されています。これらの作りおきは、丼ものや麺のトッピング、和え物など、多様なアレンジが可能です。
「調味料」のレシピも豊富で、「きゅうりと香菜のソース」「辛いトマトソース」「オイスターソースと五香粉のソース」「香油」「ラー油」「花椒オイル」「花椒塩」「えび塩」「ピーナッツとうがらし塩」など、これらを活用することで、いつもの料理に台湾の風味を簡単に加えることができます。
台湾の食文化への愛情と紹介:
レシピだけでなく、台湾の食文化や食材に関する情報も豊富に盛り込まれています。例えば、台湾の「小菜（シャオツァイ）」と呼ばれる小さなおかずの存在や、その多様性が紹介され、家庭料理のヒントとなることが示唆されています。
台湾独特の調味料や食材（五香粉、オイスターソース、エシャロット、干しえび、豆鼓など）の解説があり、それぞれの使い方や特徴が理解できるようになっています。
「私が好きな台湾のこと」という章では、著者が台湾の朝ごはん、お茶と茶菓子、果物、かき氷、街歩きの魅力など、個人的に惹かれる台湾の文化や食体験について語っており、読者の台湾への興味を喚起します。
台湾への誘いとなった本として、柴田書店「食在台湾」、青木由香著「台湾ニイハオノート」シリーズ、辛永清著「安閑園の食卓」などが紹介され、著者の台湾への知識と愛情の深さが伺えます。
著者の料理に対する姿勢:
著者は、自身の味覚の好み（特に酸っぱいものが好き）を率直に語っており、それがレシピにも反映されていることを伝えています。「そして先に謝っておきますが、私は酸っぱいものが大好きです。なので、酢を使った料理が、割合としてはおかしいくらいに出てきます。同じような酢好きの人に、『届くといいな』と思っています。」
家族の好みに合わせて「ごはんありき！」のおかずを多く作ってきたことが述べられており、本書のレシピが日常の食卓に寄り添うものであることが強調されています。「私の家族の好きな食事が、『ごはんありき！』という感じなので、白いお米に合うおかずを多く作ってきました。台湾の料理たちは白いごはんにぴったりで（お酒にもぴったりなのですよ！）、和食に少しプラスするのにも、何の違和感もなく馴染んでくれると思います。」
「まるっきり『台湾と同じ！』とは言えないかもしれませんが、何よりも自分で食べたくて作りました。」という言葉には、著者の料理に対する真摯な姿勢が表れています。
重要なアイデアや事実:

台湾料理は、日本人にとって親しみやすい味わいであり、和食とも相性が良い。
本書のレシピは、家庭にある調味料や食材で手軽に作れるように工夫されている。
作りおきや自家製調味料を活用することで、日常的に台湾の味を楽しめる。
台湾には多様で魅力的な食文化があり、朝ごはん、お茶、果物、かき氷なども大きな魅力の一つである。
著者の個人的な台湾体験や台湾への愛情が、本書全体を通して感じられる。
結論: