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論破という病 「分断の時代」の日本人の使命 中公新書ラクレ834
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論破という病 「分断の時代」の日本人の使命 中公新書ラクレ834

倉本圭造(著者)

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論破という病 「分断の時代」の日本人の使命 中公新書ラクレ834

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 中央公論新社
発売年月日 2025/02/07
JAN 9784121508348

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論破という病

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2026/04/13

ウェブ記事か何かで倉本さんを知り、その考えに触れてみたいと思い、最初に手に取った一冊。結論、読んでみてすごく良かった! X(旧Twitter)では今日も不毛な「論破」合戦が繰り広げられている。それはもはや「議論」ですらなく、敵認定した相手との口論に勝つためだけの罵り合い。右翼v...

ウェブ記事か何かで倉本さんを知り、その考えに触れてみたいと思い、最初に手に取った一冊。結論、読んでみてすごく良かった! X(旧Twitter)では今日も不毛な「論破」合戦が繰り広げられている。それはもはや「議論」ですらなく、敵認定した相手との口論に勝つためだけの罵り合い。右翼vs左翼、守旧派vs革新派、保守派vsリベラル、ネオリベvsポリコレなど、対立構造はさまざまだが、「政敵」の人格や存在ごと全否定して打ち負かそうとする構図は共通している。そんな景色にうんざりしてXを「そっ閉じ」する人も多いだろう。私もその一人である。 そうした「論破」型の議論ではなく、イデオロギーが異なる相手とも、同じ空間で同じ問題を共有する仲間として協力し合い、「具体的な問題解決」を行う《令和の議論》への転換を目指すのが本書の趣旨だ。そのための道具として、「メタ正義感覚」を提唱する。 「メタ正義感覚」をひとことで言い表すのは難しい。「相手の正義と自分の正義の両方を尊重する感覚」と一応の定義はできるものの、著者自身、「フィジカルなレベルにならないと意味がない」と言っており、「包丁の使い方」を例に出していたが、あまりピンと来なかった。単純に相手の意見と自分の意見の「間を取る」とか「足して2でわる」という事ではなく、相手の意見の「存在意義」を深く理解して、そのニーズを汲み取った提案をする事で、自分のニーズも通すような、「クリエイティブな解決策」を見出すという事らしい。 この部分を読んでいてふと思い出したのが、昔付き合っていた人と同棲を始めたときのエピソードだ。外から帰った際に「服を脱ぎ散らかさないで欲しい」というニーズが私にはあり、一方で、相手には「服を畳んだりハンガーにかけたりするのが面倒だ」という事情があった。そこで、玄関からの動線に脱衣カゴを設置し、服を脱ぎ捨てるならその中にして欲しいとお願いしたところ、彼は律儀にそれを守ったため、部屋に脱ぎ捨てられた衣服が散乱することはなくなった。 そんなことを思い出しながら読み進めると、クライアントの経営者が、倉本さんの本を読むようになってから、冷え切っていた妻との関係が改善したというエピソードが載っており、なるほどこのことかと思った。 本書では、改革派と守旧派の対立を水と油の関係になぞらえ、改革側(グローバル側)を「水の世界」、変化に抵抗する側を「油の世界」と名づけ、どのように「エマルション」させてバターやマヨネーズを作っていくか?を実例を踏まえながら説明する。 ところで、本書の中では「水と油」以外にも、「ドラクエ型とFPS型」の競争のあり方など、実に絶妙な比喩表現が多く用いられている。これらの比喩により、非常に理解がしやすくなり、読んでいる瞬間はわかったような気になるものの、読み終わって思い返すと何の話だったか忘れていることが多々あり、この書評を書くにあたって何度も読み直した。例え話や具体例は、物事の理解を助けはするが、具体と抽象の行き来をサボると、結局本質の理解のためには遠回りになるんだなぁと思った次第だ。 なんて事を考えながら最終章を読むと、以下のようなまとめが書いてあった。 〈以下引用〉 「論破という病」を乗り越えるためには、抽象的な論争のための論争ではなく、現場の細部に入り込んで対立する両者の意見をよく聞き、その上で「対立する“私”」を超える「あたらしい“公”」を生み出す解決策の方向性を考えていく「メタ正義的」解決が必要 マッキンゼー出身の経営コンサルタントだもんね。現場を知ってる人だから、机上の空論じゃなくて現場の現実と向き合えよってことよねとすごく腑に落ちた。 現場で体を張って問題にあたっている社員が、そこに寄り添いもせずに上から理想論ばかり振りかざしてくる上司たちに「あいつらは現場をわかってない」という不満を持つのも当然だろう。しかも大卒の彼らは、末端で働く高卒の自分たちをどこか下に見ているのも伝わってくる。そりゃ暴動も起きるよね、というのが今の欧米だとすると、日本はこれからどんな道を歩んで行ったらいいのか。 会議室で電卓を叩いてるだけじゃ部下は付いてこないんじゃないの?というのがたぶん日本式なんだろうなーと思った。失われた30年は、失われてなんかいなくて、実は冷凍保存されてたのかもしれない。解凍された私たちがどう進むかで、未来は変えられる(気がする)。

Posted by ブクログ

2026/02/12

異なる正義同士で対立するのではなく、問題解決に向けて協力するための視点として、メタ正義感覚という世界観を紹介する本。 方法論としては、概ねゴールドラットのTOC(対立解消図)を応用したものであり、経営コンサルタントの著者らしいと言える。 興味深いのが、水の世界と油の世界に関す...

異なる正義同士で対立するのではなく、問題解決に向けて協力するための視点として、メタ正義感覚という世界観を紹介する本。 方法論としては、概ねゴールドラットのTOC(対立解消図)を応用したものであり、経営コンサルタントの著者らしいと言える。 興味深いのが、水の世界と油の世界に関する内容。 思想・理論的正しさの論理というべき水の世界と、共同体的価値観の論理というべき油の世界、両者の対立が分断を招いていると著者は主張する。 油の世界のイメージは高校野球や所謂JTC、水の世界のイメージはネオリベやポリコレ。 著者は油の世界が日本の良さを守ってきた側面を強調しているが、ゾス系に入る若者が一定数存在することは、その価値が再認識されたことを表しているのかもしれない。 全体的に興味深い内容で、メタ正義感覚や水と油の世界といった思想的な部分としては、大いに読む価値のある素晴らしい内容だった。 ただ総論はよくても各論には微妙な点もあるのが玉に瑕。 著者は油の世界の「現場の良心さん」に強いシンパシーを寄せる一方で、水の世界ではネオリベに対しては比較的親和的なものの、ポリコレにあたるフェミニストや活動家等の左派にはかなり冷淡な態度を見せており、たまに藁人形論法のように感じられる部分もあった(左派= 親中派と言うが如き274頁の記載など)。 メタ正義感覚の事例を紹介するのはいいのだが、左派が現実課題を十分に認識していない、という批判が強すぎて、著者本人が「論破という病」に陥っているのでは?と感じる時すらあるほどだった。 終章では自民党の政治とカネ問題につき、「選挙にカネがかかる仕組み自体をいかに変えるか」の視点が民主党や国民全体に足りていなかったと述べる。 しかし長らく政権与党を務めている自民党には、その仕組み自体を変えるチャンスがいくらでもあったこと。政党交付金という形で仕組みを変えた過去があること。 この2点に触れておらず、かなりバランスの悪い議論になっている。 また基地問題や原発問題を主張する側を理想を語る水の世界に置いているが、そもそも地元住民の反対運動という油の世界もあるはずだ。 そこを無視して安全保障の論理を国側が押し付けても解決しないからこそ、メタ正義感覚が必要なのではないか。 メタ正義感覚と水と油の世界という発想自体はいいのだが、左派叩きの本になってしまっている印象もあり、この辺りのバランス感覚に問題なければ良い本だったのにな、と感じた。

Posted by ブクログ

2025/11/29

大居さんから教えてもらった本。 論破と言うことが流行っていて、分断の時代であるが、もっと建設的なことを議論しようよと言う前向きな本。例えばA対Bと言うディベート形式の論法がSNSでは繰り広げられているけれども、AもBも正しいだけど、AもBも間違っている。だから、Cと言う代替案を出...

大居さんから教えてもらった本。 論破と言うことが流行っていて、分断の時代であるが、もっと建設的なことを議論しようよと言う前向きな本。例えばA対Bと言うディベート形式の論法がSNSでは繰り広げられているけれども、AもBも正しいだけど、AもBも間違っている。だから、Cと言う代替案を出そうということが求められている世の中であると言う内容。 なので、一方的に〇〇がダメであると言うことを言うのではなくて、ここは良くないけど、こうしたら良くなるんじゃないかだったり、こういう見方ができるんじゃないかと言うポジティブな面を探そうと言う点で、社会においても会社においても家庭においても、応用が効くような内容であった。

Posted by ブクログ

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