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NEXUS 情報の人類史(上) 人間のネットワーク
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 河出書房新社 |
| 発売年月日 | 2025/03/05 |
| JAN | 9784309229430 |

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NEXUS 情報の人類史(上)
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NEXUS 情報の人類史(上)
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●情報革命 情報革命の根源は「コンピュータ」であり、従来のツールと異なり「自ら決定を下す」「自ら新しい考えを生み出す」可能性を持つ。 ●情報の見方 情報の素朴な見方では、情報量が多ければ真実の発見に繋がり、それが知恵と力に繋がるとされる。しかし、印刷技術による拡散力を利用した魔...
●情報革命 情報革命の根源は「コンピュータ」であり、従来のツールと異なり「自ら決定を下す」「自ら新しい考えを生み出す」可能性を持つ。 ●情報の見方 情報の素朴な見方では、情報量が多ければ真実の発見に繋がり、それが知恵と力に繋がるとされる。しかし、印刷技術による拡散力を利用した魔女狩りの嵐は、必ずしも情報量が真実に繋がらないことを示している。 情報の複雑な見方では、情報は秩序にも真実にも繋がり、双方が綱引きしている。秩序は力に繋がり、真実は知恵と力に繋がる。 情報ネットワークは使い方次第であり、民主主義と全体主義の両方に、実現の機会を与えた。 ●民主主義 民主主義は、多数決で決めるための社会ではない。少数派にも自由があり、中央政府による介入は最小限とする。民主制には「基本的人権」と「公民権」という、多数派の支配が及ばない二つの権利がある。後者は、自己修正プログラムであり、選ばれた多数派に無制限に力を与えるものではない。 ただし選挙が真実を発見するための方法ではないことには留意すべきである。人々の相反する「願望」を裁定することで、秩序を維持する方法である。 真実の発見には、政府以外の機関を使い、特に内部で自己修正メカニズムを持つ「司法制度、メディア、学術機関」という複数機関を活用する。かつ相互牽制でメカニズムをより有効に働かせる。 ●ポピュリズム 極端なポピュリズムは、客観的真実はなく、誰もが独自の真実を持つ。自分たちだけが真に人民を代表し、他の機関の情報は全て不正と主張する。力こそが唯一の現実で、それぞれの真実を使って敵を倒そうとする。 ただし、この時人民はなぜか単一の意思を持つものと考えられ、不支持層はもはや人民ではないとの扱いをし、排除対象となる。真実を求める機関は、エリートの不正権力の源とみなす。 選挙で勝てば、自分が唯一人民に選ばれた存在となり、民主主義の仕組み上で独裁者となりうる。 独裁政権は情報を中央集権的ネットワークで集め、全て中央のみが決定する。独裁者は通常、まず上記の機関に介入し、自己修正メカニズムを一つずつ破壊する。
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2026.02.13 「文字を持つ、記録をする術を持つ」このことの重要さはふだんワタシたちが空気を吸っていてありがたみを感じないのといっしよ。重要であり、あまりに当たり前に存在している。今のわたしたちの周りには
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「情報の人類史」。 「情報技術の人類史」ではない。 本書での「情報」とは何か。 人々が「真実」を表していると思うそれを共有することで、人々を結び付けるもの、とまとめらるだろうか。 この結びつきが、タイトルでもある「ネクサス」。 この意味での「情報」を扱うテクノロジーの一つが「...
「情報の人類史」。 「情報技術の人類史」ではない。 本書での「情報」とは何か。 人々が「真実」を表していると思うそれを共有することで、人々を結び付けるもの、とまとめらるだろうか。 この結びつきが、タイトルでもある「ネクサス」。 この意味での「情報」を扱うテクノロジーの一つが「物語」。 これは何となくイメージしやすい。 神話がある社会を結束させることを思えば。 負の事例も含め、大小規模のいろんな例が思い浮かぶ。 面白いのは、この技術の中に、真実の探求という方向性と、社会秩序の維持(のために真実追究に制限をかける)のせめぎあいが生まれてくるということ。 しかし、共同体を維持するには、現実的な問題として税を徴収してサービスを提供することも必要になる。 例えばルールを共有・浸透させたり、財物の流れを記録したりする技術も必要で、そのための「官僚制」を発達させることになる。 ただ、ここでの「官僚制」には、古代王朝や近現代の政府だけではなく、宗教組織なども含まれる。 こうして、「物語」を補う、情報を扱うテクノロジーが生まれてくる。 本書後半は誤情報とそれを修正するメカニズムが取り上げられる。 この辺りは、たぶん下巻でコンピュータ・ネットワークが作り出すつながりを分析するにあたっての対比的モデルを作る作業なのかなあ、と思われる。 修正メカニズムがうまく働かなかった一つのモデルとして提示されるのが宗教。 宗教は人間を誤りを犯すものとして捉える一方で宗教が無可謬なものとされる。 規範として「聖典」が作られるのだが、写本づくりから誤りを排除することも難しい。 また、完全な写本ができたとしても解釈の違いが広がっていくのはどうしようもない。 安息日にエレベーターのボタンを押していいかという問題で、宗派により解釈が異なるなどというすごい話まで紹介されていた。 こういう事例をどうやって探してきたのかと本当に感心してしまう。 この議論の中で興味深かったのは、印刷術に対する評価。 一般に印刷術は、中世的な教会の権威を打ち破るのに力を与えた技術とされる。 しかし本書によれば、印刷術はある一人の常軌を逸した宗教裁判官が出した魔女狩りを激烈に主張する文書(クラーマー『魔女への鉄槌』)の忠実なコピーを社会に流通させ、魔女狩りをヨーロッパ全体に広げる結果となった。 残酷な事実だ。 自己修正メカニズムを内部化している例として挙げられているのは、近代科学。 ただこれもスターリン政権下のソ連科学アカデミーのように、真実の追究よりイデオロギーを優先することも現に起きている。 賢い人たちでさえ、こんな風なのだ。 なかなか人類の世の中はうまくいかないようにできているらしい。 本書の最後は、民主制と独裁制・全体主義の社会での情報の流れ方の違いとそれを支える技術についての考察。 民主制=分散型の情報ネットワークと独裁制=中央集中型の情報ネットワークという図式にまとまりそう。 そして前者は人間の可謬性を認めるために、自己修正メカニズムを持っている(が、強権的な指導者が出て、自己修正メカニズムを無効化していくことは起こりうる)。 民主制であれ、独裁制であれ、大規模化していくのに大きな役割を果たしたのはマスメディア。 たしかに、民主制の社会では情報の流れがマスメディアにより複数化し、調整や修正することにつながる。 一方、全体主義社会では情報の流れを中央に集中させるために、チェック機能は働かない。 しかし、著者は技術決定論を退け、マスメディアが全体主義の政体にも寄与することをきっちり指摘している。 そして、一見、全体主義的なネットワークが機能不全になり、民主制のネットワークが勝利したと思われているが、AIの登場によってまた新たな局面が出てくるということが示唆され、上巻が終わる。 何か読むのが怖いような気がしてきたが… *このレビューを間違えて下巻の方に登録してしまいました。上巻の方にアップし直して、下巻の方は一度削除します。(2026.2.8追記)
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