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武術に学ぶスポーツ進化論 宇城憲治師直伝「調和」の身体論
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武術に学ぶスポーツ進化論 宇城憲治師直伝「調和」の身体論

小林信也(著者), 宇城憲治(監修)

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武術に学ぶスポーツ進化論 宇城憲治師直伝「調和」の身体論

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 どう出版
発売年月日 2024/12/04
JAN 9784910001494

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2025/11/04
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 先日の読書会に参加されていたスポーツライターさんの著書。  確か「稽古」という言葉に反応されて、日本に伝わる武術、「道」を説く習い事の話から、本書の内容を少しお話されたのを聞いて興味を持ったので読んでみた。  本書を読んだだけでは、もちろん、宇城氏の提唱する武術の真髄どころか、なにを体得できるわけではないが、いろいろ蒙を啓いてくれる、他書にはない教えに満ちていて、非常に興味深かった。  「いまのスポーツは依存症を作っている」という、いきなりの指摘が面白い。自分も、マラソンにハマってた頃はファイテンネックレスや磁気テープと、やたらその手の良かれと言われる、当人ですら効果を体感できないグッズに身を包んでいたもの。  さらに宇城氏、「試合前にヘッドフォンして音楽を聴くやろ。あれも依存症やな」と端的かつ、痛烈に世間の常識を揺さぶる。  「フィードバックより、フィード・フォアード」、「脳の命令で動いたのでは(中略)遅すぎ」などなど、いろいろメモしたくなる言葉に溢れている。  本書のメッセージは、「絶対」に基盤を置く武術と、「相対」の世界で価値、あるいは“勝ち”を見出そうとする現代スポーツの違いを通じて、現代人の思想、考え方に物申すものだ。  現代スポーツが「勝利至上主義、商業主義に蝕まれ、依存症を生み出す温床になっている」ことを著者も嘆くが、そういうスポーツの実態を生み出したのも、近代の拝金主義、行き過ぎた資本主義、あるいはホモ・サピエンスの持つ本性の問題なのかもしれないと思わされる。 「真実を共有することより、みんながわかった気になる詭弁を共有したほうが、丸く収まる、商売がうまく進む、そんな世相が日本社会から中身を奪い、劣化させてきた。そんな風に感じる。」  著者のこの指摘にある、真実より詭弁、それは人間が獲得した認知革命がたどり着いた高次脳機能の生み出した幻影だ。日本社会のみならず、人間の未来そのものが既に劣化を続けているのかもしれない。  現代日本の深刻な課題として著者は「目に見えるもの」に心を奪われ過ぎる傾向を挙げている。本能を見失っているという点では正しいが、根本には、人間というものがあまりにも「目に見えないもの」を信じすぎるからではないかと、自分は思っている。  本書で紹介される教えは、果てしなく深遠であろうし、なかなか体得するのは難しいものだと思うが、常識に囚われない意識は持つことができたような気がする。  頭からの指令を待つのではないとして、宇城氏のこんな教えが紹介されている; お年寄りが電車に乗ってきた。 「席をゆずろうかな」という意識では遅く、 「すでにゆずっている自分」 そんなスピードを持つことです。  本書を読んだ直後の中央線の車内でのこと、目の前に妊婦が立っていて、すぐに席を譲ることができたよwww

Posted by ブクログ