01 よって、初恋は証明された。 デルタとガンマの理学部ノート1 電撃文庫

逆井卓馬(著者), 遠坂あさぎ(絵)

• 販売会社／発売会社: KADOKAWA
• 発売年月日: 2024/11/08
• JAN: 9784049156461

商品レビュー

2025/12/14

日常系の学園謎解き物ですねぇ…そしてとても青春な物語でした。

結構理系な知識が出てくるのでなんか勉強になります…いや、むしろ全く記憶にないんですが授業でこんな事習ったのかなぁ…

既に続刊出てますから買わなきゃ…

2025/11/29

数々の伏線、青春のひと時、そして、いろいろな結びつき、流れ、すべてを科学的に検証していく過程がすごく楽しくて、読んでいて、かなりワクワクしました。こういう系統の作品が大好きでして、ミステリーとしても楽しかったです。いろいろな謎解き、ロジック、数々の伏線、謎、違和感それらが積み重なり、そこにキャラが深掘りされて行き、一つの流れとして繋がっていく自然の流れのすごさに読んでいて驚きました。もともと、青春とか、ミステリー要素のある系統の作品が大好きな人間としては、かなり楽しめて面白かったです。

2025/09/08

KU。

逆井卓馬著『よって、初恋は証明された』を手に取ったとき、私はまず爽やかな青春小説を想像していた。理系の部活動を舞台にした友情や恋愛のきらめきが中心になるのだろうと。しかし、読み進めるうちに明らかになったのは、それだけではない――日常のなかに潜む小さな謎を、理系的思考と論理の力で解き明かしていく、知的で滋味深い物語だった。驚きとともに、その二重構造の巧みさに心を奪われたのである。

本作の魅力は、若者らしい感情の機微と、冷静な推理の積み重ねが緊張感をもって同居している点にある。登場人物たちは悩み、迷いながらも、検証や論理のプロセスを通じて自分自身や他者と真剣に向き合っていく。その姿は、単なる謎解きを超えた「青春の証明」そのものだと感じられた。

青春小説としての瑞々しさと、日常系ミステリーの知的快楽。その両方を併せ持つ本作は、読み手に爽やかな余韻と深い思索を同時に与える稀有な作品である。青春とは感情の奔流だけではなく、思考と対話を重ねる過程にこそ宿るのだという真理を、私はこの物語から強く教えられた。