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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 国書刊行会 |
| 発売年月日 | 2024/09/25 |
| JAN | 9784336076335 |
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商品レビュー
4
8件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「救出の距離」は子に何かが起きた時に助けに駆け付けるのに必要な距離。ほとんどがアマンダと少年ダビとの会話なので、セラピーのよう。登場人物は少ないし、衝撃的な出来事もおこらない。ただ、何か決定的な時点があって、それに近づいていくのはミステリっぽい。日常がぬるっと非日常に変わってしまうのは、ホラーのよう。結末は明確に記されていないが、恐らく父親は失敗したのだと思う。
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語り手となる女性が、大人びた話し方をする少年と、どこかの部屋で(もしくは頭の中で?)会話しているような場面から話が始まり、そのシチュエーションは最後まで崩れることがない。 二人が話す内容は女性と女性の子供。少年と少年の母親。大まかに言ってこの4人の事であり、4人を襲った不可思議で...
語り手となる女性が、大人びた話し方をする少年と、どこかの部屋で(もしくは頭の中で?)会話しているような場面から話が始まり、そのシチュエーションは最後まで崩れることがない。 二人が話す内容は女性と女性の子供。少年と少年の母親。大まかに言ってこの4人の事であり、4人を襲った不可思議で不幸な出来事についてである。 少年と会話している女性の名はアマンダ。どうやら彼女はいま瀕死の状態にあるようだ。そしてすぐ側にいる少年の名はダビ。しかしこの少年は果たして実在しているのだろうか。過去に起きた恐るべき出来事について、少年は「よく思い出すんだ」「重要なのはそこじゃない」と、まるでその場に居合わせたかのように促してくる。「何か」が起きたことは事実であり、「超常的な」事柄が関係していることも話している内容から伝わってくる。しかし、過去の回想という語りの構成が示すように、全てはすでに過ぎ去ったことであり、その「原因」となる出来事を突き止めたとて、何かが変わるわけでもなく、「不幸」は不幸としてそこに存在し続けたまま、ただ刻々と時間だけが無慈悲に経っていくだけだ。少年によって私たち読者は理解を促されるのだが、しかし誰かを、何かを救う方法は無く、脱力した気持ちが胸を覆う。 「救出の距離」とは、親が子供を守るにあたって、それを可能にする最低限度の距離のことだ。物語の中でそのことは繰り返し説明され、それでもなお助からないことが私たちは分かっていて、分かっているからこそ、余計にその重要性を意識することとなる。 スパニッシュ・ホラーとしての乾いた空気感だけで無く、母親の愛情、公害という社会派な側面が強く押し出された作品であり秀逸。しかしそれ以上に、「あなた」や「わたし」という言葉が意図的に多く使われ、読者と作者の関係性をひとつ上の階層から意識させるような「語り」にこそ、本作最大の魅力があるように感じた。
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中編くらいの長さのホラー小説。おそらく病床にいるらしい女性・アマンダと謎の少年・ダビとのやり取りで綴られる物語は、静かながらもそこはかとない不安感ばかりがいっぱいです。アマンダに何があったのか、そしてダビは何者なのか。タイトルの「救出の距離」というのは親が子供をとっさに助けること...
中編くらいの長さのホラー小説。おそらく病床にいるらしい女性・アマンダと謎の少年・ダビとのやり取りで綴られる物語は、静かながらもそこはかとない不安感ばかりがいっぱいです。アマンダに何があったのか、そしてダビは何者なのか。タイトルの「救出の距離」というのは親が子供をとっさに助けることのできる距離のことで、実際にアマンダとニナの間のその距離が伸びたり縮んだりするのにも不安をかき立てられます。地味で静かな印象なのに、なぜかぐいぐいと惹きつけられっぱなしの一作でした。
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