羽田と成田 二つの首都圏空港が辿った道

前田隆平(著者)

• 販売会社／発売会社: 時事通信出版局/時事通信社
• 発売年月日: 2024/09/11
• JAN: 9784788719828

商品レビュー

2024/11/14

元官僚で航空関係の仕事を行なっていた著者ならではの現実に基づいた正確な史実。成田空港建設に関わる流れを客観的かつ正確に俯瞰。いや、著者はとばっちりで家を燃やされかけたりしたので当事者なのだが、冷静に解説している。
成田闘争のことはなかなか正確な事実をまとめたものがないので、すごく良い。

そして羽田の国際線就航、拡大についても民主党政権下での流れを知ることができる。成田の苦労を考慮して成田を最大限活用する必要はある。
当時の森田健作知事の素人ぶりのエピソードも面白い、いや県民としては怒り？

読了90分

2024/10/11

成田空港史―暫定平行滑走路供用まで：
空港反対運動の激化
空港用地確保
二期工事阻止闘争
平和的解決路線
羽田―金浦（韓国・ソウル）便：
インチョン国際空港
羽田―虹橋（中国・上海）便：
日中航空拡大の試み
急転直下の解決
羽田―北京便
羽田の再国際化のスタート：
空の自由化
D滑走路供用開始
羽田の国際線の拡大：
日本航空破綻への道
首都圏空港の更なる機能強化：
飛行経理見直し
成田空港の容量拡大
世界に比肩する空港能力
公共事業としての空港整備：
空港整備の意義
空港の採算性

2024/10/07

著者は国交省の元航空局長。羽田空港と成田空港、二つの首都圏空港の歴史を辿ることを通じて、行政として公共事業について、客観的合理性だけではなく、そこに込められた様々な人の思いをも踏まえて向き合っていくことの大切さを述べている。