[図説]ポケットと人の文化史

ハンナ・カールソン(著者), 岸川由美(訳者)

• 販売会社／発売会社: 原書房
• 発売年月日: 2024/08/27
• JAN: 9784562074532

商品レビュー

2025/12/01

『ゆる言語学ラジオ』https://yurugengo.com/で紹介されていた本で、Xでもポケット論争については見聞きしていたので手にとってみました。
面白い。図版も豊富で読みやすくうんちくもたっぷりで面白い。その反面、もともとファッションや服飾史なんかにうとい私にはよく分からないところも多くて、序盤は結構読み進めるのが難しかった。
さっくりと印象を書き連ねると、ポケットはある日突然出てきたもの発明されたものじゃなくて、腰にぶら下げる小袋みたいなものが始まりで、それが男女でそれぞれに発達した結果、近年まで男女でのポケットの形状に違いが生じたらしい。
女性のポケットが小さいことの不満は、過去に何度もあって、現れては沈静化し沈静化しては現れるもののようである。
ポケット自体が持つ歴史と、それをとりまく環境と……そのあたりが広く浅く網羅されていて、これからの服について軽くまとまっているという感じ……ポケットの中身についての記述とかがかなり面白かった。これに関連しての服飾史とか調べたら面白そう。

2025/11/18

ポケットはどのように生まれてどう進化してきたのかという歴史から、男女で服のポケットの有無に差が生まれている現代までを紐解こうとしている

ポケット歴史の話がかなり多く、文章も結構難しかった。ポケットの誕生から進化については興味深かったけど、現代に近づくにつれてデザイナーの思想の話が多くなり文章も難しくなっていった。
ポケットがある服をわざわざまとめるサイトができるくらいに、海外でもポケット問題があるのだな

2025/11/03

芥川賞受賞作家の鈴木結生さんが、その年読んだ本の中で1番面白かった、と言っていた。帯にもあるように、女性の服にはポケットが付いていない！ちょっとした外出にもバッグを持って行かねばならないし、もしくは両手にiPhoneや車の鍵やらを握りしめてしまい、結局はなにもできない人になってしまう。iPhoneが財布になったことで、ひとつアイテムは減ったものの、口紅やモバイルバッテリーやらで結局バッグはいつもパンパンである。