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娘が母を殺すには?
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | PLANETS/トランスビュー |
| 発売年月日 | 2024/05/15 |
| JAN | 9784911149010 |
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娘が母を殺すには?
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商品レビュー
4.1
47件のお客様レビュー
実は本のワーク(ご存じない方は自問自答ファッションをぜひ調べてみてください!)で候補に挙がっていたけれど、あまりに穏やかじゃないタイトルに躊躇してしまった一冊。 やはり欲望は大切。 私は就職直後に家出同然に一人暮らしを始めたので、そこで母殺しを達成してたかも。 サンは森で、わたし...
実は本のワーク(ご存じない方は自問自答ファッションをぜひ調べてみてください!)で候補に挙がっていたけれど、あまりに穏やかじゃないタイトルに躊躇してしまった一冊。 やはり欲望は大切。 私は就職直後に家出同然に一人暮らしを始めたので、そこで母殺しを達成してたかも。 サンは森で、わたしはタタラ場で暮らそう方式。 お互い好きなところに行き、好きに生きな!って感じ。 数年に1回会えばそれで良いよね~。
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強烈なタイトルだが、実際には「娘が母(から与えられた規範)を殺すには?」という意味に近いのだと思う。 父は強さで子を支配し、母は愛情で子を支配する――著者が提示するこの前提が興味深く、また納得もできた。強くなれば倒せる父の規範と、愛情ゆえに拒否しても逃れにくい母の規範は、性質が大...
強烈なタイトルだが、実際には「娘が母(から与えられた規範)を殺すには?」という意味に近いのだと思う。 父は強さで子を支配し、母は愛情で子を支配する――著者が提示するこの前提が興味深く、また納得もできた。強くなれば倒せる父の規範と、愛情ゆえに拒否しても逃れにくい母の規範は、性質が大きく異なるという指摘も鋭い。 母子密着の原因として、母が夫ではなく娘にケアを求めてしまうこと、娘の経済的自立の困難さ、母への負い目、娘が息子よりもしっかり者として育てられやすいことが挙げられる。 「母殺し」の手段として、母の代替となるパートナーを得る方法は、結局は母の規範の内部に留まってしまい限界がある。また、母を嫌悪し「母とは違う母になる」という方法も歪みが大きく、有効な手段とは言い難い。著者が結論として掲げる母殺しとは、「母の規範よりも自分自身の欲望を優先すること」である。 引用される漫画の多くを知らなかったため、例示がすぐには理解できなかったのが少し残念だった。姉を思い浮かべながら読んだのは、母の規範に囚われている身近な例として最も適していたからだと思う。 最終的には、女性に特化した「子離れ・親離れ」の問題を扱った本という印象が強かった。簡単には離れられない関係だからこそ、「殺す」という強烈な概念が必要とされたのだろう。
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※このレビューにはネタバレを含みます
自分の絶対ブレない考えを持ち、それをダイレクトに伝えられる言語化能力のある三宅香帆さんってすごい。 三宅香帆さん、ポッドキャストは沢山聴いていてすごく好きだったけど、本は初めてでした。実は!(恥ずかしい) 初めて読んだ感想は、「ゆるっとしてなくて良い!」でした。 当たり障りないことを述べる本ではない! 自分の意見を伝えるガチンコ勝負! 『娘が母を殺すには?』というかなりインパクトの強いタイトルで、どんな感じの話なのか全く知らずに読み始めたけど、読み始めてすぐ「そういうことか…」と、タイトルの意味を理解できた。 「父親殺し」というテーマで、これまで色んな文学作品が父と息子の関係を取り扱ってきたけど(カラマーゾフの兄弟もそうですね)、「母親殺し」というテーマで、母と娘の関係を取り扱う作品はほぼない。「母と娘」というテーマはもちろん溢れるようにあると思うけど、このテーマを「母親殺し」という観点から取り扱う作品はほぼない。「父と息子」と違って。 息子が父親の規範から逃れることは大事だし、肯定される。なんなら物理的に殺しても肯定される場合もある。(作中で) でも娘が母親の規範から逃れることの重要性や肯定って今まで殆どされていないのではないか?というようなことを三宅夏帆さんが書かれているんです。母と娘は仲がいいことが美徳。そして娘が母の規範から逃れることは非常に難しい。 確かに。 三宅香帆さんは、「母親殺し」を、物理的に母を殺すことを指して言っている訳ではなく、この精神的に母の規範から離れる工程を「母親殺し」と呼んでいるんです。 確かにこれってめちゃくちゃ大事。そして難しい。 色んな小説や漫画、ドラマを例に、娘と母の関係を見ていき、あまりまだ作中で成し遂げられていない精神的な母親殺しを、どう成し遂げれば良いかを提案してくれる。 面白かったです。 私の視野を広げてくれたし、新しい観点を与えてくれた。 果たして私は「母親殺し」ができているのか?答えは「ほぼできている」と言えると思います。私の母はそもそも規範を強く私に示さなかったと思うし、13歳から欧州で過ごした私に、日本人である母はそこまで徹底して規範を私に示す力もなかったことが、逆に良かった気がしています。 私が思春期のときに、母に時々言っていた、今でも忘れられない言葉。 「ママは日本しか知らないから分からないよ!こっちではこれが普通なの!」 こんなことをいつも言っていたような。母はそう言われれたとき、どんな気持ちだっただろうか。いつも母にこれを言うと、母は「そっか…。」って感じで怯んでいた記憶がある。 そんなことを、この本を読んで思い出したり、このときに私が母の規範から逃れようと「母親殺し」をしていたのかもしれないと気が付いたり。 でも無意識に「母が嫌いなものは私も嫌い」というような規範の中にやっぱりいるときもありました。母は好き嫌いがかなりハッキリしていたので。その自覚は薄々あったものの、しっかりと向き合ってはこなかった。それもこの本を読んではっきりと自覚しました。 母の好きな本や映画が私も良いと思うという傾向は確かにあった。多分今も。 でも真面目な話しから、ちょっとネタみたいになっちゃいますが、村上春樹さんが嫌いな母を無視して、「私は村上春樹が好き!(ハルキストではないですが)」と言えるようになったのは、「母親殺し」ができているところだと思います(笑) ありがとう、ハルキ!笑 私が夫にたまに「ハルキが〜」って本の話しをしているのを聞いているからなのか、娘がハルキという名前の友達のお兄ちゃんだけは「◯◯ちゃんのお兄ちゃんのハルキさ〜」と呼び捨てにしてしまっているのが面白い(笑) 他の子にはみんな「くん」と「ちゃん」をつけてるのに(笑) 話しがずれましたが、誰もが誰かの娘。 産みの親、育ての親、色々いると思いますが、皆さんは「母親」の規範の中に自分がいることを自覚していらっしゃるのかな…そんなものないという方も多いのかな。 読書会したらすごく語れそうな本だなぁ。 因みに三宅香帆さんが始めに触れるノンフィクションの本『母という呪縛 娘という牢獄』読んでいたので、もっとすんなり読めました。こちらの本も「私はそんな母にならないから大丈夫」と、簡単に他人事と捉えてはいけないなぁと思っています。 母と娘ってなんだろう。 ぜひ皆さんも母の規範を捨てる「母親殺し」の一番いいやり方を、この三宅夏帆さんの本を読んで習得、あるいはそれついて考えるだけでも考えてみてください。 「お母さんとは仲が良いから、私はそんなことしなくても良い」と思っている人にもぜひ読んで欲しい本でした。
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