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娘が母を殺すには?
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娘が母を殺すには?

三宅香帆(著者)

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娘が母を殺すには?

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 PLANETS/トランスビュー
発売年月日 2024/05/15
JAN 9784911149010

娘が母を殺すには?

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商品レビュー

4.2

30件のお客様レビュー

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2025/02/02

日本人のアイデンティティが日本の地形と不可分な風土性を基礎とするように、男女のアイデンティティもまた、その進化の選択圧の結果としての「身体性」による要素が大きい。男性はその腕力から「権威」を帯びやすく、女性はその出産機能から周りの助けを得るために社会性を強化し「規範」を身につけや...

日本人のアイデンティティが日本の地形と不可分な風土性を基礎とするように、男女のアイデンティティもまた、その進化の選択圧の結果としての「身体性」による要素が大きい。男性はその腕力から「権威」を帯びやすく、女性はその出産機能から周りの助けを得るために社会性を強化し「規範」を身につけやすい。例外はあれど言語能力や社交性は女性が比較して高く、ゆえに、他者の価値観を意識した自己を演じがち。血の匂いを隠し、懐胎のハンデを補うための連帯感。統計では平均に近い事を2SDという範囲で示すが、それを良い方にも悪い方にも逸脱するのは男性が多く、多くが2SDに収まるのは女性だ。期待される価値を生きるから、呪いのような「女とは〇〇だ」という言葉を引きずり易く、故にそうしたバイアスからの解放は未だに課題である。 以上は、今まで私が読んできた本をデータベースにした私なりの言語生成。チャットGPTへの対抗。クセのある人間構文。 ところで、本書は、母を殺す必要性の話だった。小説や漫画からその抽象的内容を紹介しながら、具体を示す。フロイトの言うエディプスコンプレックスが父殺し、「権威の克服」にあるならば、人は成長の過程で母殺しも必要だと著者はいう。つまり「規範の克服」だ。この視点はとても面白く、冒頭の思考に繋がった。 で、この権威やら規範が何のために与えられるかというと、保護や庇護のためだろう。子を守るために親は権威と規範を表すのだ。時にそれが過剰になり抑圧になるという事はあるし、子の成長の過程で、肉体的に子が腕力を得て、自らの独自社会で規範を得れば、それらは自ずと殺されていくもの。そうして子は親へと循環していく。 だから、両親を殺すなんていう意識は、通常は不要。それを行えない個体がたまにあるので、そこにはこんな理由が考えられるのでは、という一つの示唆を与えるような本だ。

Posted by ブクログ

2024/12/15

文芸評論の書籍を読んだのは多分初めてで、新しい種類の体験が出来てうれしい。著者の圧倒的な読書量からくる引用作品数とその良質さが際立っていたし多面的で深い考察。最終着地点に物足りなさはありつつも内省を促すことが主眼と考えると十二分過ぎるほど素敵な評論本。

Posted by ブクログ

2024/12/04

なぜ働いていると〜を読んでとても面白かったので 著者の本を図書館で何冊か借りて読んでいる 同年代の同性作家さん!は流石に共感できる部分が多い これから同年代の同じ時代を生きている人の文章が読めるっていうのはこれからの人生とても楽しみだな 長生きするのも悪くないわね…となる (前置...

なぜ働いていると〜を読んでとても面白かったので 著者の本を図書館で何冊か借りて読んでいる 同年代の同性作家さん!は流石に共感できる部分が多い これから同年代の同じ時代を生きている人の文章が読めるっていうのはこれからの人生とても楽しみだな 長生きするのも悪くないわね…となる (前置き終わり) 色々と納得すること多い〜〜〜 マジでなんで高齢の親を世話するのって大概親が元気な時から迷惑かけまくられている娘なんだろうな 息子もやれやっていろんな家族に対して思います。。私も弟がいるのでなんとかしたい ハア! なんかもう自分も20代前半まで母に納得してもらう進路を選ぶために必死だった!!母は勝手なこと言いまくってこちらを傷つけまくってくる割にあっちもしんどそうでなんでやねんと思ってたけど、本当にこれって社会のせいっていうか父のせいっていうか…母に許されなければと真剣に思っていた そんなしんどい時に、私にはパートナーはいなかったけど、身近な友達や女性の先輩にかなり救われていたと当時も今も思っていたけど、この本を読んで改めて、その人たちは私の母のように振る舞い、母とは違う規範を私に与えようとしてくれていたなと思った。なんてありがたいことなんだ。女同士で、20歳もすぎると、お互いに母からの呪縛を解きあおう、みたいなムーブメントは無意識でみんなやっているような気がしてきた。 自分の母は自分のことめちゃ愛してくれてるし私は何やってもいいんだと、本気で言ってる女性もたまにいるけど、そんなことはありえないのでは?と逆に怖い。本の中でもあったけど、母の呪縛に気がついてないだけなのでは…?と思う…。こうやって言い切る子に限って、割と親の望んだ人生そのまま歩んでたりするし…。一見幸せに見えるのでこんなこと言いすぎても野暮だけど、マジで気づいてないんだなってなる。。。。そしてそういう子の母親は毎日かあさんタイプで息子は甘やかしてるんですよね!!!!!!!!!絶対黒だと思ってるw 毎日かあさんの娘さんはマジで幸せになってほしい、、私が言っても仕方ないけどさ 母の呪縛には大変苦しめられ、今でも私って自分の意思で物事を決められているのか不安になるけど、本の中でもあったように、私は今自分の意思で決めた職場で楽しく働いているので、母殺しの第一歩に成功しているともいえるな〜と感じられ、自信を得た!こんなことでいいんだと思うと同時にこれが難しいよな、、と全ての娘に同情する。 なぜ働いていると〜よりも、問題提起に対する解決方法の提示が具体的でわかりやすく、実践できそうな内容だったので良かった 父がボケる前に、お前が母とディスコミュニケーションしてたせいで娘が迷惑被ったと訴えて10代の自分の無念を晴らしたいな…

Posted by ブクログ