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おまえは生きなければならない 徳間文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 徳間書店 |
発売年月日 | 2024/04/11 |
JAN | 9784198949402 |
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おまえは生きなければならない
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とあることをきっかけに引きこもりになり細々とユーチューバーをしている裕太は、人気女優の立石セナが同じ中学校の出身者だと知る。折よく母校の創立パーティが開催されることになり、彼女も参加するのではと期待して参加したものの、彼女は現れなかった。しかし友人の後押しにより立石セナの同級生を...
とあることをきっかけに引きこもりになり細々とユーチューバーをしている裕太は、人気女優の立石セナが同じ中学校の出身者だと知る。折よく母校の創立パーティが開催されることになり、彼女も参加するのではと期待して参加したものの、彼女は現れなかった。しかし友人の後押しにより立石セナの同級生を紹介され、否応なしに取材を進める羽目になる。そこで知ったのは、立石セナをかつて虐めていた同級生が立て続けに亡くなっているという事実だった。 ミステリとしても充分面白く読めるのですが。人間ドラマの方にぐっと引き込まれます。主人公の裕太、毎日を漫然と生きているだけの引きこもりなんですが、不思議で嫌いにはなれないキャラクターです。決して馬鹿ではないし、ユーチューバーとしても中途半端で、炎上を起こす覚悟などなく良識を持ち合わせていたり。無気力ではあるもののそこまで厭世的でもない。彼がどういう人間なのかは彼自身よりも、再会した友人の桑原を通じてわかってくる気がしました。なんだかいろいろともったいない人だなあ、という印象です。 一方で他の人たちに関しても、何の問題もなく過ごしているように思えてもそうではない、という当たり前のことに気づかされます。何の悩みも一切なく、楽に楽しく毎日を送れている人なんてたしかにそうそういるはずはありません。もしそんな人生があっても、いつ何があって暗転するかわからない。だからこそこのタイトルの意味は、すべての人に向けられている言葉なのかも。
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37歳の引きこもり男性YouTuberもどきの裕太が探偵役。 中学の後輩にあたる芸能人が自分と同じいじめにあっており、そのときの加害者三人のうち二人が不審死を遂げていたことを知る。ネタにするためにダメ元で調べ始めた矢先、最後の一人も不審死を遂げる。 及び腰で事件に臨む裕太の背中を押すのは、今の裕太の現状を知らない中学時代の友人で中学校教師の桑原と、3人目の事件の担当刑事の渋沢。 裕太の独白があるあるで暗くてしんどい。母親の決断には拍手。裕太は寄生先を替えただけにならないといいね。相手がよければそれもありか。
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10年前の通り魔殺傷事件。 そのトラウマで引きこもりになり再生回数も稼げない引きこもりユーチューバー。 そして同じ中学の後輩にあたる女優。 まったく別のベクトル上にあった二人の人生が同窓会をきっかけに動き出す。 これこれ、これが太田忠司小説の魅力なのよ!とワクワクそわそわとページをめくっていく。 この違和感がいつか伏線になるよね、とか、あぁこれがきっとあぁなってこうなって、とか、全脳みそ動員して楽しむ。そして、ドミノのようにひっくり返される予想。 中学時代のいじめ、被害者を追い込む教師の正義。 この「正しさ」への反感が最後に共感として腑に落ちる心地よさ。 読み終わった後、一点残る不気味に嫌な感じも含めて満足感に浸れる一冊。
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