子どもの能力が伸びるマインクラフトの使い方 ポプラ新書257

タツナミシュウイチ(著者)

• 販売会社／発売会社: ポプラ社
• 発売年月日: 2024/04/10
• JAN: 9784591181621

商品レビュー

2025/09/04

4歳になる長男がどハマりしているゲーム、マインクラフト、通称マイクラ(正直、ゲームをやらせるのは少し早かったか、と後悔していますが…。)。私も一緒になってプレイしているのですが、「これが子どもの能力を伸ばせるとは、いかなるものか？」と思い、タイトルだけみて、本書をネットで購入しました。

情熱大陸に出演するほど、マイクラに情熱を注ぐ筆者のマイクラへの愛を感じる一冊でした。「好きなものを職業にできる人は幸せだな」と前々から思っていましたが、まさかプロのマインクラフターなるものがいるとは存じ上げませんでした。

長男と私がやっていたのは「サバイバルモード」というモードで、この本に書かれているのは、それとは別の「クリエイティブモード」についてでした。子供の能力を伸ばすには、クリエイティブモードの方がいいのかとわかり、この本を読み終えた次の日から、モードを切り替えて、遊んだ次第です(あと、今はSwitchでプレイしているのですが、キーボードに切り替えたいなという思いになりました。)。

子供への声の掛け方、ゲームのやめさせ方、この辺りは、非常に参考になる一冊でした。

2024/12/20

小2になる娘がやたらと「マイクラマイクラ」言っているので「最近はまたあれが流行ってるの？まあ頭は使うしな…」とうっすら受け応えていたのですがどうにも噛み合わず、ちゃんと話を聞いたところ私が『マインスイーパー』とゲーム内容を勘違いしていることがわかり、そんなに娘を魅了する『マイクラ』とは一体何なんだと不思議に思っていた矢先に書店の棚で目に飛び込んできたこの本。なんということでしょう。

私は著者のタツナミシュウイチ先生も存じ上げなかったのですが、略歴によれば東大大学院で研究員として『マインクラフト』の教育的効果や教育教材としての活用等の研究をされながらプロマインクラフターでもあられる人物とのこと。

とにかくわかったのは、『マインクラフト』には自由が広がっていること。建築してもしなくても良いし、敵を倒したりしなくて良いし、時間制限もない。「失敗」という概念すらないということ。この「失敗」や「間違い」がない、というのが重要なんだろうな。
地球8個分(！)のフィールドで自分のしたいことを自由に出来る、というのは確かに楽しそうだし驚き。

本としては、趣旨とは違う事は承知の上で、冒頭でもうちょっとゲームそのものの一通りの解説が欲しかったところ。読者自らが調べれば良いし実際にゲームに触れてみたら良いと言われればその通りなんだけども。その上で、実はオンラインで共同建築も出来るんですよ、とかゲームの中でこんなものが作れるんですよ、と展開されたほうがスッと理解出来たかもしれない。
例として一億桁の計算機をマイクラで作れる、と紹介があり確かに凄いけど「どういう事？」とまた謎が深まってしまいました。
それくらいに、あまりにも自由が広がってい過ぎて途方もないスケールを秘めているゲームという事は十分伝わってきました。

実際の公立学校や学習塾での活用事例は興味深かった。教えてくれるスクールが近所にあるのか実際に調べてみましたし、時間を見つけて娘と体験に行ってみたいと思えました。

タツナミ先生による教育効果の説明は、もっと検証が必要では。アンケートベースでマイクラやって良かったかどうか聞いてYESが多いから効果がある、と示すのはちょっと弱い気が。何らかの比較実験データ、例えばマイクラ教育カリキュラムをやった組とやってない組で図画工作の作品完成にかかった時間に差が出たとか、何かひとつくらいは載せるべきだったかと。

活用の方針提言は、参考程度に。やや感情論・情熱論に寄っている印象。

とはいえ、娘との会話の糸口が増えるヒントになる内容でした。

1刷
2024.12.20

2024/07/19

マインクラフトのことはよく耳にしていましたが、中身がよくわかっていないので読んでみました。
マインクラフトの始め方のような本ではなく、マインクラフトでどんなことができるのか、潜在的にどういう風に役に立つのか、といったようなことが書いてあり、エッセイ的なものとして読むべきなのでしょう。
繰り返しが多いような気がしましたが、学校などでの実例の紹介は有益でした。
我が母校も登場して、後輩がそんなことをしていたのか、と微笑ましくもなりました。