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江戸の戯作絵本(3) ちくま学芸文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
発売年月日 | 2024/03/11 |
JAN | 9784480512260 |
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江戸の戯作絵本(3)
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江戸の戯作絵本(3)
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大人向けの読み物、黄表紙。 洒脱なナンセンスとパロディーは知的であり、 見立てと連想の妙が窺えるし、当時の江戸の話題や事件、 流行や言葉遊び等も巧みに取り入れている。 「親敵討腹鞁」は、「かちかち山」の後日譚。 狸の子が猟師と共に仇討ちに。主から兎の生胆を求められた、 爺々婆々の...
大人向けの読み物、黄表紙。 洒脱なナンセンスとパロディーは知的であり、 見立てと連想の妙が窺えるし、当時の江戸の話題や事件、 流行や言葉遊び等も巧みに取り入れている。 「親敵討腹鞁」は、「かちかち山」の後日譚。 狸の子が猟師と共に仇討ちに。主から兎の生胆を求められた、 爺々婆々の息子も登場。どうする兎!・・・って鵜と鷺!? 忠臣蔵や謡曲の趣向たっぷりだけど、ナンセンス。 八畳のきんたまが笑える。 「案内手本通人蔵」は、「仮名手本忠臣蔵」のパロディー化。 塩治判官が通人だったら、かの悲劇は起こらなかったと。 徹頭徹尾それを貫き、ハッピーエンドで終わらせるとは。 「吉原大通会」は、謡曲の天狗物を趣向とし、当代の狂歌師や 歌舞伎の古今の名優たちが勢ぞろいの、風流と洒落の愉しみ。 「莫切自根金生木」は、唸るほど金があるため、貧乏神を 祀ったり、いかに金を使うかに四苦八苦。逆転社会でも 金銭に振り回される人々の姿は、現実の裏返し。 「黒白水鏡」は、田沼時代の施策への批判、幕閣の内紛、 そして刃傷を、鎌倉時代の人物の見立てで、滑稽に描く。 余りにもあからさまな内容のため、作者も画家も処罰され、 特に作者は手鎖での江戸払という、筆禍で名高い作品。 「的中地本問屋」は、十返舎一九の苦し紛れの作品だが、 草双紙の製本過程が詳しく&愉しく描かれていて、 現代からすれば、江戸時代の製本の史料になっている。 表紙と綴じの工程が、書肆の家族作業だったとは~。 全三巻読破! 江戸時代の、寺小屋の隆盛と本の流通拡大の頃に、 持て囃された黄表紙。江戸への憧れを満たす流行の描写や、 歌舞伎や謡曲、読み物の趣向が散りばめられて発見する愉しさ、 そして逆転や擬人化の発想などの物語の面白さ、 鳥居清長や喜多川歌麿、歌川豊国等の画家の技巧など、 知的好奇心を満たす作品の数々は、江戸の文化の一端を 知ることが出来て、愉しかったです。 それにしても描く時代の制約があったからでの、鎌倉時代や 南北朝時代が趣向や見立ての舞台になっている作品が多いなぁ。 その一方、仏様の遊蕩なぞが制約されていないのも、面白い。
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