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ゴッホが見た星月夜 天文学者が解き明かす名画に残された謎
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ゴッホが見た星月夜 天文学者が解き明かす名画に残された謎

ジャン=ピエール・ルミネ(著者), 小金輝彦(訳者), 石坂千春(監修)

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ゴッホが見た星月夜 天文学者が解き明かす名画に残された謎

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 日経ナショナルジオグラフィック社/日経BPマーケティン
発売年月日 2024/02/22
JAN 9784863136113

ゴッホが見た星月夜

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商品レビュー

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2024/06/30

何年か前から気に入ってスマホの待受画面にしているのが、ゴッホの「星月夜」。星と月、空の渦巻き、糸杉という大きな木、山のうねり、表現と色使いが気に入って。何かを表現したくて、形や配置を生み出したと思っていたが、この月と星が、ある日に実在した夜空だったという話に興味を持って読んでみた...

何年か前から気に入ってスマホの待受画面にしているのが、ゴッホの「星月夜」。星と月、空の渦巻き、糸杉という大きな木、山のうねり、表現と色使いが気に入って。何かを表現したくて、形や配置を生み出したと思っていたが、この月と星が、ある日に実在した夜空だったという話に興味を持って読んでみた。 1888年12月に自分の耳を切るという悲惨な事件を起こし、翌1889 年4月に療養所に収容されて精神が衰弱するにつれて、写実主義から開放された想像力の世界へ徐々に移行したのではないか。著者は、この仮説から長く研究してきたらしい。 序盤で紹介されるのは1888年の作品で、1888年9月に描かれた「ローヌ川の星月夜」では、北斗七星の配置が写実主義へのこだわりを示していると。この作品では、街並みと夜空、それぞれの正確な写実性が検証されているが、何らかの理由で二つが合成されている。 星月夜が描かれたのは1889年。療養所に収容されている時期。当時の建物は残っており、ゴッホが収容されていた部屋が再現されているが、窓からの風景を描いた絵ではないことは、すぐに判明したらしい。 同時期の他の絵と一致することから、アルピーユ山脈の丘の輪郭は正確だと推察されるが、風景が変わっていて検証できない。そして、描かれている村と鐘楼は、生まれ故郷の思い出などから再構成されたものだという。夜空は天文ソフトを使って、1889年5月25日午前4時40分の空が、三日月、金星と、複数の明るい星の配置に一致していることを、著者が発見した。そして、中央の渦巻は、恐らく雲を表現したもので、他説が言う渦巻銀河である可能性は低いと著者は述べる。 左手前に描かれているのは糸杉で、ヒノキ科の常緑高木。高さ約45メートルにも達するらしい。

Posted by ブクログ

2024/05/05

名画『星月夜』のうねる夜空は、何をモデルに描かれたのか? 35歳でアルルに移ったフィンセント・ファン・ゴッホは色彩きらめくプロヴァンスの光を目の当たりにする。 昼はもちろんのこと「夜のほうが、昼間よりも、色彩が豊かだ」と語るゴッホは、夜を描くことにのめり込む。 『ローヌ川の星月夜...

名画『星月夜』のうねる夜空は、何をモデルに描かれたのか? 35歳でアルルに移ったフィンセント・ファン・ゴッホは色彩きらめくプロヴァンスの光を目の当たりにする。 昼はもちろんのこと「夜のほうが、昼間よりも、色彩が豊かだ」と語るゴッホは、夜を描くことにのめり込む。 『ローヌ川の星月夜』『星月夜』『糸杉と星の見える道』などに見える色彩豊かな夜空が何を明確なモデルとして描いたのか。 これまで分からなかった。 著者は現地へと足を運び、書簡に目を通し、当時の空を再現して、ついにゴッホがどのように被写体を選び、それをいつどこで目にして、どうやって絵に落とし込んだのかを解説する。 天文学が挑む、ゴッホの残された謎。 「ぼくはいま、星空を描きたくてたまらない。よく思うのだが、紫や青や濃い緑に彩られた夜のほうが、昼間よりも色彩が豊かだ」(ゴッホの手紙) 「詩のほかに手がかりはない。もし線や形が韻を踏んでいるとしたら、それはもはや詩と同じだ。大衆は近代美術をつねに理解するとは限らないが、それは彼らが絵画に関して何も教えられていないからだ。読む、書く、デザインする、歌うことは教えるのに、絵の鑑賞方法を教えようとは考えもしなかった。色彩をおびた詩があり形やリズムをもつ暮らしを送ることができるのなら、そこには造型上の韻が存在する。だが、大衆はそのことをまったく知らない。そればかりか、大衆は詩的な絵や音楽の半音階を感じる術もないのだ」(パブロ・ピカソ) ゴッホという天才画家の作品を解説する者たちは、しばしばこの画家の作品に崇高な意図を読み取るが、おそらくそんなものはそんざいしなかった。 たとえばゴッホにとって「空を描く」ことは、『星月夜』の最初の検証のなかで、私とボイムが目にしたいと願ったものとは異なり、天文学への関心の現れではなかったのだ。だが、それはいい。 より徹底的な今回の検証では、ゴッホは見たものをすぐに再現したいという本能に突き動かされた強迫観念をもっていたという根強い定説とは裏腹に、夕暮れや夜の風景は、実際にはアトリエで入念に描かれ、広範な文学的知識を活用したものだったということが明らかになった。(本文より) 図書館で借りた本なので、忘れないよう本文より引用させていただきました。 ゴッホのスケッチやデッサンから油彩になる過程がよくわかりました。 『夜のカフェテラス』は有名なゴッホの絵画ですが、制作過程などがよくわかりました。 この絵はとても好きな絵画ですが、作品として残されているこの絵がやはり一番素敵だと思いました。 他の絵もしかりです。 今、図書館が整理休館中で、1カ月程借りていられるので、嬉しいです。

Posted by ブクログ

2024/04/30

ゴッホの作品に描かれる景色、星、月の相対的な位置関係は実際にゴッホが観察した通りの場合とそうでない場合があることを検証。後者はゴッホが観察結果を再構成したものであり、美術では珍しくない。 いろいろ理屈づけていることに大きな意味はないと思う。画家の生涯と作品は別物、独立しているは...

ゴッホの作品に描かれる景色、星、月の相対的な位置関係は実際にゴッホが観察した通りの場合とそうでない場合があることを検証。後者はゴッホが観察結果を再構成したものであり、美術では珍しくない。 いろいろ理屈づけていることに大きな意味はないと思う。画家の生涯と作品は別物、独立しているはず。 本書の良いのは、図版が綺麗で、作品鑑賞ができること。 読了25分

Posted by ブクログ

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