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サンリオ出版大全 教養・メルヘン・SF文庫
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サンリオ出版大全 教養・メルヘン・SF文庫

小平麻衣子(編者), 井原あや(編者), 尾崎名津子(編者), 徳永夏子(編者)

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サンリオ出版大全 教養・メルヘン・SF文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 慶應義塾大学出版会
発売年月日 2024/02/18
JAN 9784766429404

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商品レビュー

3.7

3件のお客様レビュー

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2025/05/12

サンリオといえばハローキティーだが、このところ朝ドラの影響でやなせたかしの自伝などを読んで、やなせ氏の書店売りの初詩集「愛する歌」がサンリオの初出版物だということを知った。「愛する歌」第1集が1966年9月、第5集を1972年4月に出した後、1973年に「詩とメルヘン」を30年に...

サンリオといえばハローキティーだが、このところ朝ドラの影響でやなせたかしの自伝などを読んで、やなせ氏の書店売りの初詩集「愛する歌」がサンリオの初出版物だということを知った。「愛する歌」第1集が1966年9月、第5集を1972年4月に出した後、1973年に「詩とメルヘン」を30年にわたり出版。さらに、ひところ話題になった「シルエットロマンス」シリーズも、映画「キタキツネ物語」もサンリオだった。はてはSF文庫まで出している。 このユニークともいえる1960年代から1980年代までのサンリオの出版事業全体を、その編集方針、出版事情、社会事情などとともに検証した。 やなせ氏の自伝で詩集出版いきさつを読むと、創業者の辻氏もとても興味深い人物だ。 サンリオ創業者の辻信太郎氏とやなせたかし氏は、文学や絵の抒情的世界や、清廉な人間を目指す「教養」に親炙しながら、共に戦争によって関わることを中断された世代。やなせ氏は1919年生まれで中国戦線に赴き、辻氏は1927年生まれで、文系は早く徴兵されるので理系を選択した、とあり、戦後になり1960年代に、彼らが抒情的ヒューマニズムを目指した文学出版物や映画事業を興したのも、半ば欠如したそれらへの純粋な欲求によるもので、サンリオの多様な展開に至った、とある。 内容は、 「詩とメルヘン」関連記述7点、 「辻信太郎」関連1点、 「いちご新聞」関連1点、 マンガ雑誌「リリカ」関連1点、 サンリオの映画事業、関連1点、 「サンリオSF文庫」関連2点、 「詩とメルヘン」関連者~小手毬るい、小池昌代、永田萌氏寄稿文、 サンリオ社員で「いちご新聞」の編集長を長く務めた高桑秀樹氏の文。 コラム「サンリオとロマンス小説の季節」では、大橋純子のヒット曲、「シルエット・ロマンス」はサンリオのシルエットロマンスシリーズのイメージソングとして発売されたとあった。!初めて知った。1981.12.25レコード発売、1982年度の日本レコード大賞最優秀歌唱賞の曲。さらに、サンリオロマンス賞を設け書き手の発掘もし、第二回(1985)の佳作に桐野夏生の「愛のゆくえ」が入った。 サンリオSF文庫は、1978年7月から1987年8月にかけ出版され約9年間で197冊、第一回配本はアーシュラ・K・ル=グイン、フィリップ・K・ディックなど6点。先行の早川書房、東京創元社などとくらべ、前衛的といえる作品を刊行した。1970年代は日本人のSF作家の人気が高まり、翻訳SFの刊行数は減少していた。後発のサンリオは最新の海外SFの翻訳作品を刊行することで、商業的に勝負しようとしたともみられる。 「いちご新聞」編集長だった高桑氏 サンリオのキャラクターを突き詰めると『詩とメルヘン』につながってくるのではないでしょうか。キャラクターと『詩とメルヘン』に共通する理念として「心のビタミン」のようなものがあると思います。詩を読むことによって、心のひびに栄養が入り癒されたり、メルヘンを読むことで現実から逃避したり、それはいまのキャラクターも同じではないかと思います。 表紙の絵は「詩とメルヘン」1980年7月号の表紙。絵の題名『こぼれる銀河の中でめぐりあい』 慶應義塾大学出版会 本紹介ページ https://www.keio-up.co.jp/np/isbn/9784766429404/ 2024.2.24初版第1版 図書館

Posted by ブクログ

2024/07/19

「いちこ新聞」「詩とメルヘン」「サンリオSF文庫」、辻信太郎、やなせたかし先生…そして映画事業まで。懐かしいなと思ったり、そうだったのかと思ったり。 本の中で松戸のサンリオ劇場が出てきた。松戸に住んでいた頃よく行ったが、映画が始まる前に天井に星がキラキラしていた覚えが…。

Posted by ブクログ

2024/05/04

今では徐々に知る人も少なくなっているが、サンリオはキャラクター事業と並行して出版事業を手掛けていた。 特に自身が最初に知って驚愕したのはサンリオが80年代にサンリオSF文庫という文庫シリーズで、かなりハードエッジな海外SFの翻訳を行なっていたことである。あまりにもサンリオのキャラ...

今では徐々に知る人も少なくなっているが、サンリオはキャラクター事業と並行して出版事業を手掛けていた。 特に自身が最初に知って驚愕したのはサンリオが80年代にサンリオSF文庫という文庫シリーズで、かなりハードエッジな海外SFの翻訳を行なっていたことである。あまりにもサンリオのキャラクタービジネス事業とは距離がありすぎて、一体どのような経緯で始められたものなのかずっと謎であり、それが本書を手に取ったきっかけである。 本書はそんなサンリオの出版事業について、複数の研究者がそれぞれの専門性に基づいて論じた論考集である。対象となる出版事業の範囲としては、 ・アンパンマンの作者であるやなせたかしが選者を務める詩の公募雑誌「詩とメルヘン」 ・少女向けマンガ雑誌「リリカ」 ・いわゆるハーレクインロマンス的な女性向けロマンス小説 ・サンリオSF文庫 と多岐に渡る。 ボリューム的には「詩とメルヘン」に関するものが多く、それはこの雑誌からデビューしたメルヘン系の詩人が多い点にも起因する。この「詩とメルヘン」への会社としての力の入れ方には、創業者である辻信太郎の平和への強い憧憬が背景にあり、そうした観点からもサンリオという企業の企業文化を知る良い材料であると感じた。

Posted by ブクログ