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源氏供養 新版(上) 中公文庫
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源氏供養 新版(上) 中公文庫

橋本治(著者)

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源氏供養 新版(上) 中公文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 中央公論新社
発売年月日 2024/01/23
JAN 9784122074736

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商品レビュー

4.5

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2024/06/01
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※このレビューにはネタバレを含みます

源氏物語の訳本のなかでダントツに好きなのが著者、橋本治先生の窯変源氏物語です。 (桃尻娘を読んだ世代なので、先生呼び!) 本書はそんな窯変源氏の執筆にあたって著者が考えていたことをつらつらと綴った一冊です。 再読だけど、遠い昔に読んだきりだったので、新鮮に楽しめました♪ 私なんかは思います。という語り口が懐かしかった~ とはいえ、すっかり忘れていたことも多かったし、難しくて理解できない所が多数ありました。 それでも、著者がつらつらと綴っているので私もつらつらとりとめもなく感想メモを書いてみようと思います。 まず、源氏物語は漢詩の対句的表現にあふれてるという指摘が面白かったです。 五条で女童に仲立ちをさせ出会った夕顔と、その直後、六条御息所邸で出会った彼女に仕える女房と男の侍童を仲立ちにして朝顔の花のやりとりをする対句的エピソードに始まり、その後は紫の上と光源氏の母方の家系、にまで言及しています。 窯変で、幼い紫の上を見た時源氏は「あれは私だ!」と言っていたのは印象的で覚えていましたが、この解説を読んで非常に納得! 次に、源氏物語は式部の体制批判の物語だという主張。 だからこそ、権力者の娘(藤原氏)がキライで、皇統の女性が好き。 桐壺帝が右大臣家の弘徽殿の女御を嫌い、先帝の皇女である藤壺が寵を得るのはその典型。 あとは、今更ながら、平安時代の身分制度の謎が解けました! 身分制度というと、その身分が固定されていると思いがちですがそうではありません。 身分である「官位」は年と共に上昇します。出世とは、身分を決定する官位が上がっていくことで、役職というものはその官位に応じて与えられるものなので、出世をしなければ身分は低い、いくら高い身分の家に生まれても、出世をしなければ身分は低い、というのが平安時代の構造なんですって。 だから夕霧が結婚前、学生時代バカにされてたのね、とようやくしっかり理解できました。源氏の息子なら、今は官位が低くても家柄がいいし出世は間違えないのに、なぜ女房にまであんなに言われてしまうのか、夕霧自身も恥ずかしがっているのがずっと腑に落ちなかったので。。 いや~、再読だし、平安時代好き・源氏好きをずっと公言してきたのに今更きほんのきを理解することになるなんて。。恥ずかしい・・・ 最後に。 理解しきれなかったこと。。 「自分」という空白を埋めるために様々な女性を求めた、というのは、踏み込み過ぎた近代的な解釈で、実際にはこの時代は男にとって「自分」という把握は必要ないものだったのでそんな考え方はないという話。 わかりそうでわからなかった・・・ また、当時はモラルもなかったそうで、主人の目の前で主人の噂話をするという遠慮のなさが普通で、同情したり気遣ったりする配慮、というか行動が、ない。忠義の心も江戸時代的な考え方で、この時代はそれが、ない。自分の利益になると思えば働くけれど、世相が変わったらすぐに鞍替えが普通。美学はあってもモラルがないのが平安時代だというおはなし。 もっと言うと、スタイルに合わせて欲望を作り出すのがこの時代の美学で、だから、スタイルがなければなにもない、というのが普通。 どういうことかというと、女とは恋愛の対象である、というスタイルに沿って行動しているだけであって、恋があるからスタイルがある、ではないということ。 すごい時代だなあーと思いつつも、実感としては想像がイマイチできない・・・ 現代では当たり前の行動や思考が、平安の時代には言語化されていないために、その思考や選択肢自体がない、って普通にありえることなんですねえ。人間の神秘。

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2024/03/22

「源氏物語」は紫式部の?復讐心?から始まった? 『窯変 源氏物語』の著者が天才女性作家・紫式部の思考に迫る。座談会「物語の論理・〈性〉の論理」前篇収録。

Posted by ブクログ

2024/03/03

大河ドラマ「光る君へ」の関連本としてなのか、本屋に目立つように置いてあった。 橋本さんのファンだけど、正直シンドイだろうなと覚悟する。橋本さんのネチネチしたモノローグにつき合うのは結構疲れる。勿論、ムチャクチャ面白いことも分かっている。 以下、自分の忘備録として箇条書きにする。...

大河ドラマ「光る君へ」の関連本としてなのか、本屋に目立つように置いてあった。 橋本さんのファンだけど、正直シンドイだろうなと覚悟する。橋本さんのネチネチしたモノローグにつき合うのは結構疲れる。勿論、ムチャクチャ面白いことも分かっている。 以下、自分の忘備録として箇条書きにする。 ・雨夜の品定め。紫式部は自分の所属する階層の男をバカにして、光源氏に黙殺させている。紫式部の“復讐”。 ・源氏物語の男たちには性的飢餓がない。性的目覚めの頃にあてがわれているから、ひりつくような身体欲求がない ・平安時代にモラルはない。女房達は主人の不幸の噂話を本人の前で口にする。家司は主人の為に働こうとしない。 ・姫君達は基本なにもしない。父親が早くに亡くした末摘草は、たたぼんやり日を送るだけ。食べるものもあまりないから、女房達もただ寝そべっているだけ。 なにもしないことが美学の達成。 ・源氏物語は「男の物語」であるより「女の物語」。夕顔が陰の主役。浮舟は女の嫉妬に殺されなかった夕顔、出世を拒んだ玉鬘。 光源氏死後の主役であるはずの薫への紫式部の糾弾が厳しい。 苦悩するばかりで恋をすることができない男。「理性的で物静かで、しかし“恋”という感情が理解できなくて、そこのところでは、“乱暴”と言いたいばかりの雑駁を平気で露呈してしまうエゴイスト」 こ、怖い。思わず、申し訳ありません。僕が全部悪いんですと謝りたくなってしまう。誰に謝っているんだと考えると更に怖くなくなるからやめるけど、橋本さんの筆致はグリグリ突き刺さってくる。 付録の座談会では、光源氏は宝塚の男役みたいなものとか、男でない少年時代に後宮で女性的な技能を身につけているなど、物語の中の同性愛への言及など白い話もある。 結構、お腹一杯だけど、まだ下巻があるんだよ。頑張ろう。 追記。 薫への糾弾で「その後の仁義なき桃尻娘」のホモの源ちゃんの失恋を思い出した。 打てる球を打つだけ。貪婪な草食動物。人の気持ちを見ようともしない。 橋本さんはこう言う奴が嫌いなんだな。紫式部も相手のことを慮れないバカは大嫌いだったんだろうな。

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