人は、こんなことで死んでしまうのか！ 監察医だけが知っている「死」のトリビア 知的生きかた文庫

上野正彦(著者)

• 販売会社／発売会社: 三笠書房
• 発売年月日: 2024/01/17
• JAN: 9784837988564

商品レビュー

2025/11/04

第一章では、日常生活の些細な出来事が死に繋がる事例が紹介されている。運動中に亡くなるケースは、心臓負荷試験なんて行った事はないし、心電図に異常がなければ、心臓に問題があるとは誰も思わない。だからこそ、運動中の突然死は予測できない。
第二章は生死の境界線の説明。人の体温が42度より上がらないのはタンパク質が凝固する温度。30度以下で昏睡状態になる。平均体温からわずか6度の変化で命を落とす可能性があるとは、驚きだった。
第三章は死の真相についての解明。舌を噛み切って自殺する話は、舌を噛み切るだけでは死に至らず、実際には血液が気管に入り窒息することで命を落とすという。
魂の重さの話は有名だが、乾燥が原因。死後軽くなった分が水分とは夢のない現実だ。
第四章は医学面から見た死。首つりは気管が詰まる場合と血管や頸部神経叢の圧迫による場合の2通りがある。植物状態は終脳が傷ついた状態、脳死は脳幹からの命令が弱まるため機械で心臓を動かしている状態。
安楽死許容の六条件について触れているが、こんな条件がある事は知らなかった。安楽死という倫理的に複雑な問題を、医師だけに委ねるのは違和感がある。しかし私は自殺するなら安楽死したいと常々思う。毎年数万人の自殺者をただ横目で流す私達の異常さ。

2025/10/26

首吊り自殺と言うキーワードから本書は始まるのでとんでもない本を手にしてしまったと思った。

ニュースやドラマのワンシーンでよくみる死に方の実際のところやその仕組みなど勉強になるところも多く、自分のあの行為は死の1歩手前だったかなぁと気づかされることもあった。

舌を噛み切っても普通は死なないとか異なる血液型が混じるとどうなるか、とか目から鱗の話も。
雑学として面白い本。

2025/10/09

監察医の方の本なので信憑性があり勉強にもなるし、興味深い内容でした。ただちょっと個人的には想像すると恐ろしいような話も出てくるので、楽しんで読めるという感じではなかったです。