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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2024/01/16 |
JAN | 9784163917931 |
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商品レビュー
4
77件のお客様レビュー
窪美澄さんの小説はたくさん読んできたけれど、同性愛が主題の小説は初めて読んだと思う(他に存在するのかはわからないけど) 高校1年の海(かい)の章からスタートし、ラストは成人した海の章で完結する。その間に、海の継母である美佐子、海が恋した同級生の忍、海と忍の友人である璃子、海の実父...
窪美澄さんの小説はたくさん読んできたけれど、同性愛が主題の小説は初めて読んだと思う(他に存在するのかはわからないけど) 高校1年の海(かい)の章からスタートし、ラストは成人した海の章で完結する。その間に、海の継母である美佐子、海が恋した同級生の忍、海と忍の友人である璃子、海の実父である緑亮の章があって、それぞれが抱えてきたものや心情などが綴られている。 若い男の子2人の同性愛の物語ではあるけれど、今流行りのBLとは少し雰囲気が違って(BLの世界にあまり詳しくはないけれど)どちらかというと、葛藤や苦しみ、人としての醜い部分もある感情、などに焦点を当てている物語。 海は幼いころからセクシャル・マイノリティであることが表出していて、美佐子や緑亮もそれをわりとするっと受け容れて海を否定せずありのまま受け止めていた影響もあり、高校生になった海は外部の攻撃もうまくかわして飄々と生きているところがある。 一方忍は同性愛者である自分をうっすら自覚しながらも、外面を保つために女の子と付き合ったりして生きてきた。立場のある立派な両親がいる家に生まれた長男としてすべきことも当然頭にあるし、家の締め付けからかんたんに意識を解放することも難しい。だけど海に恋をしてしまい… そんな正反対な2人が出逢い、奇跡のように気持ちが通じた。だけどその道が順調に進むわけではなく…というのが主題。 緑亮が幼い海を育てるシングルファザーとなった背景、美佐子が海の継母となった背景、海と忍が璃子と親しくなった背景など、それぞれに生きてきた過程での苦しみがある。 苦しみがあるから、どうしようもない道を選んでしまうこともある。 それぞれがすれ違ったり、ときに解り合えたりしながら、海と忍はどんな道を選ぶのか。 同性同士のカップルとして生きていくって、多様性が謳われるいまの世の中であってもやはり、その個々人によってさまざまな障がいと呼べるものがあるだろうと考えた。 基本は自分の人生なのだから自分が思うように生きればいいのだけど、自分の立場を考えて躊躇してしまう忍のような人だって絶対にいる。 美佐子がとてもいいキャラクターだった。彼女のような大人がそばにいるって、ものすごい救いだ。周りを助け癒しながらも「自分のためにしているんだよ」と言える強さ。 かと思えば緑亮はどうしようもないなと思ったり、それぞれに後悔を吐露する登場人物たちの姿が、窪美澄さんの小説だなと思った。 生きることのままならなさとどうしようもなさ。苦しくて、すてきな小説でした。
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子どもをありのままに迷いなく育てるってすごい。 男の子同士の恋愛も小説の中ならありだけど、現実に見たらどうかな、、受け入れる自信ないかも(・_・; 海の母になった美佐子さんと緑亮さんの夫婦関係もいわゆる普通ではないけど、フツウってはたして何だろう。 登場人物皆が生きにくさを抱えて...
子どもをありのままに迷いなく育てるってすごい。 男の子同士の恋愛も小説の中ならありだけど、現実に見たらどうかな、、受け入れる自信ないかも(・_・; 海の母になった美佐子さんと緑亮さんの夫婦関係もいわゆる普通ではないけど、フツウってはたして何だろう。 登場人物皆が生きにくさを抱えている。 タイトルがよい。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
昔のティーンズ小説っぽい文章だなぁ…それのBL版?ストーリー的には目新しさはない。でも印象深い表現は読んでておもしろいなぁと。 受け、攻め、女友達、攻めの元カノ、受けの父親、受けの継母それぞれの視点から。いじめられていた璃子とさおりが旧友のように馴染むのと、受けの父親を呼び捨てにするノリがよくわからない…。 あと気になったのは受けは女の子っぽいと言及しているので性同一性障害ではないのかな?と認識していたのだけど。途中で女の子要素はなくなったのか。 まぁそれだと“ゲイ”である攻めとは相容れなくはなりますね。 どちらもゲイだからこその苦しみと、お互いの家庭環境に対する妬み。くっつくのが電光石火だったのでそこのすれ違いがあってよかった
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