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だれか、来る
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 白水社 |
発売年月日 | 2023/12/24 |
JAN | 9784560093979 |
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だれか、来る
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商品レビュー
3.8
5件のお客様レビュー
表題作。シンプルなセリフで紡がれる、彼と彼女の心の揺れ動きが見事だと思う。二人だけの家に来たはずなのに、すべてが安定しているはずなのに、どこかかからやってくる不安。それは外からでもあり、また彼ら自身の内側からでもあることが、短い会話のやり取りから読み取れる。
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ほぼ同じ言葉だけで構成されて、いうなればとてもシンプル。だからこそなのかリズムをすごく感じる。解説を読んでヨン・フォッセ氏の母語で書かれた戯曲を読めないのは悔しいと思うほど。日本語に訳すのはとても大変だったのだろうと感じる。 ストーリーは、みんなから離れて二人だけでひっそりと暮...
ほぼ同じ言葉だけで構成されて、いうなればとてもシンプル。だからこそなのかリズムをすごく感じる。解説を読んでヨン・フォッセ氏の母語で書かれた戯曲を読めないのは悔しいと思うほど。日本語に訳すのはとても大変だったのだろうと感じる。 ストーリーは、みんなから離れて二人だけでひっそりと暮らそうと離れ小島の古い一軒家を購入した二人。しかし一人が「だれか、来る」と言い出す。そんなことはないと言うが不安をあらわに誰か来そうだと主張する。 案の定、一軒家の持ち主だったお婆さんの孫が登場する。この家を購入した人に会おうと思って、と。 ほぼ限られた言葉だけで構成されているのに、登場人物たちの不安な気持ち、揺れ動く気持ちが伝わってくるのがすごい。 最所にだれか来る気がすると不安だった人物が、どういう意図でもってお婆さんの孫から電話番号の紙をもらったのか。登場人物の気持ちが伝わる一方で分からない部分もあり、そのバランスが絶妙で心に残る。 あと解説が素晴らしいので、最後まできっちり読んでほしい。
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2023年度のノーベル文学賞受賞者のヨン・フォッセの処女戯曲。ノルウェーのさびれた海岸の一軒家に来た男女が、ようやく二人きりになれる、と安堵する一方、だれか来る、と怯える。人間の孤独と不安を描く。登場人物は3人だけ、名前もない。セリフは少なく、大きな出来事は何も起きない。詩のよう...
2023年度のノーベル文学賞受賞者のヨン・フォッセの処女戯曲。ノルウェーのさびれた海岸の一軒家に来た男女が、ようやく二人きりになれる、と安堵する一方、だれか来る、と怯える。人間の孤独と不安を描く。登場人物は3人だけ、名前もない。セリフは少なく、大きな出来事は何も起きない。詩のような劇だ。さらに、原作は、ノルウェーの西海岸の言葉を基にした書き言葉(話し言葉ではない)「ニーノルシュク」で書かれているという。それでは、戯曲を読んで理解することは不可能ではないか。舞台を見ればなにがしかが伝わるかもしれない。上演が待たれる。
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